姉さんが嫁だと?
姉さんの声が聞こえる
「千秋ちゃん」
あー頭ガンガンする
寝不足かな
「千秋ちゃんそろそろ起きて?」
「おはようございます姉さん。今日も麗しいですね」
私の姉さんまじ天使。
可愛すぎて生きてるのが辛いどうしよう
「…ん?
姉さんいつ私の部屋を改造したのかしら」
「残念ながらここは千秋ちゃんの部屋じゃ無いの」
ふーん…じゃあ姉さんの部屋?
こんなに広かったかしら……まぁ姉さんなら何でもありな気がしなくもないかな
「落ち着いて聞いてね?ここは…」
「異世界だ」
「謙也くん。王様とのお話は終わったの?」
おかしい。姉さんの横に男が見える
そしてなんか異世界とかいう単語を発している
アレか。
「出たな中二病星人
姉さんにうつったら大変よ離れて」
「花宮、君の妹さんは頭を強く打ったのか?」
こやつ…出来るな
今までの男とは違い私の存在を知っていたようだ
だからといって姉さんをやる要素は一つもないが
「姉さん、説明して下さいな」
「えぇじゃあ前置きとして言うわね
謙也くんは前勇者の子孫でね
実は私はそのお嫁さんの子孫なんですって
凄い偶然でしょ?」
ガーンガーンゴーンゴーン
私が泣きながら金を鳴らしてこの二人の結婚式を見ている姿想像しちゃった
死にたい……
「そ、それが何だというの姉さんっ
こ、この男と結婚する気なの!?」
「んー王様たちはそうして欲しいみたい
でも、私と謙也くんは反対してるのよ」
………ん?おかしくないか?
謙也というクズさ私の姉さんに告白しようとしていたはずだ
一体なぜ…………?
「『結婚はお互い愛し合っていなくてはダメだ…』って!
ふふっ
まるであの漫画の主人公みたいだったのよ」
「やめてくれよ花宮
……………恥ずかしい」
その会話をやめろ。
それはリア充の会話だ今すぐやめろ。
にしても花宮てめぇ……あのキラキラ漫画を読んだな。
女子でも引くような純愛ラブコメ
高校生のカップルが
『手を繋げないどうしようあぁん私って本当困った子っ』
ってやると思う?現実見てって感じ
でも姉さんの愛読書だからわたしも毎回連載されるたびに読んでるよ。
姉さんと一緒にね
「一つ分かったわ姉さん」
「ん?何が分かったのかしら?」
「ここでの私のすることよ姉さん」
あの男はだけは確実に抹殺してみせる。