魔道具開発部の日常。6
綺麗なレオさんに、公園で会ったけど・・、追い払いたい人がいるらしい。
まぁ・・、これだけ綺麗だと苦労しそうだ。
周囲を見回してみるけれど、なんか変な感じの人はいないけど。
「・・レオさん、追い払いたい人って、どこに・・」
私がそう言いかけると、向こうからジルさんが走ってきた。
「レオ!待てってば!!」
「げ!!もう来た!!」
ほんわかしてるけど、掴み所のないジルさんが大きな声を出してるなんて珍しい!そう思っていると、レオさんはパッとレイト君の後ろへ隠れる。
ジルさんは、レイト君の後ろのレオさんを見て、
「・・話、したいんだけど・・」
「嫌です。話す事はありません」
ピシャリと言うなぁ〜・・。
ジルさんと、レオさんを交互に見て・・
「あんまり追い詰めても・・、どこかでお茶でもします?」
「嫌!!話さない!!」
「ものすごい拒否っぷりですけど・・、ジルさん何したんですか・・」
こんなに美人で優しそうなのに・・、思わず疑いの目でジルさんを見ると、「違う!!」って慌てて否定する。レイト君を見上げると・・、なんでこうなる?って顔になってる・・。
「私・・、もう結婚する人もいるから、話すことなんてない!」
「・・・え!?」
ジルさんが呆然として、後ろのレオさんを見ている。
そ、そうだったの?
この間は、結婚のけの字も話に出てこなかったけど・・、レオさんとジルさんを交互にみる。
「・・だから、もうあっちに行って!!」
「・・レオ・・」
みるみる萎れていくジルさんが、あまりに哀れだ・・。
どうしたものかと思ってレイト君を見上げると、レオさんを私に向け、レイト君はジルさんの方へ歩いて行き、
「・・・一旦離れますよ。ジルは俺とこっち。りつ、レオさん頼む」
「は、はい!!」
そう言って、ジルさんをレイト君が引っ張っていってくれた。
おお〜〜・・・、年下なのに・・。自分ときたら・・情けない・・。
ひとまず俯いているレオさんを、近くのベンチに連れていって一緒に座った。
「・・ごめんなさい・・、デート中なのに・・」
「いえいえ、そこは気にせず・・、ジルさんと付き合ってたんですか?」
「・・・付き合ってたけど、恥ずかしくて・・その、逃げちゃったの。海外に」
なんと!!!
私も逃げてたけど、海外に!?アグレッシブ!!!
思わず目を丸くしてレオさんを見てしまった。
「・・恥ずかしい・・・、分かります。私も逃げてました・・」
「本当に?!私だけじゃないよね?あ〜〜良かった・・。周りにはおかしいって言われちゃって・・」
あからさまに落ち込むレオさん。
美人なのに、面白いなぁ・・。
「なんか、私だけドキドキしてない?って思ったら、悔しいし・・、でも好きだし・・。仕事にも支障をきたしちゃって、こんなの嫌だ!!!って思って、海外に行ったの」
「すんごい行動力ですね・・」
「逃げてったパワーは、自分でもすごいと思ってる!」
アハって笑うけど、すごいですよ、本当。
ジルさん、私にも甘い言葉を言ったり、付き合おうって言ってたけど・・、そういえば決定的にそうしようとしなかったな・・。なんだっけ、ミスクさんが試してるって言ってたな・・。
「ジルさん・・、レオさん今でも好きだと思いますけど・・」
そういうと、レオさんは真っ赤になった。
あ、レオさんも今でも好きなんだ・・。
「でも、派手に逃げちゃったし・・、さっきも嘘ついちゃったし・・」
「あ、やっぱり嘘だったんですね」
「だって〜〜〜、もうこういう気持ちで右往左往したくないんだもの・・」
「でも、好きだと」
そういうと、いよいよ撃沈してしまったレオさん・・。
こんなに綺麗なのに、恋愛が苦手って可愛いなぁ・・って思って、思わず笑ってしまった。いや、私も大概だめだけど・・。カバンから、紙で折った携帯をそっと出して、
「と、いうわけです。ジルさん」
そういうと、レオさんの顔がガバッと起き上がった。
・・すみません、魔道具はいついかなる時も常備しておりまして・・・。




