魔道具開発部の日常。
レイト君の19歳の誕生日から、3ヶ月が経った・・。
月日の流れが無情に感じる今日この頃なんですけど・・・。カレンダーを嬉しそうに見つめるレイト君に、恥ずかしくなるわ、逃げ出したくなるんですけど・・。
しかし仕事は逃げてくれない。
最近は、出かけた時に水をさっと飲める紙コップ(折り紙版)を作っている。
普段は折り畳んであるけど、折り紙の紙コップを開くと、あら不思議!お水が入って、すぐに水分補給!!みたいな!アル君にその話をしたら、「良いですね!」って笑顔で答えてくれた。
ただ・・、そこは私達・・。
失敗に次ぐ失敗。作業台どころか、自分たちも水浸しだ・・。
これは外でやった方がいいな・・、そう思って折り紙のコップをタライに入れて、運ぼうとしたら拭き損じの水たまりに足を滑らせて、びしょびしょになった・・。
「だ、大丈夫か?!」
慌ててレイト君が駆け寄ってくれたけど・・、そ、そっちの作業台にまで水が!!!
「大丈夫だから!!!さ、作業台に水ーーー!!!」
青ざめる私に、アル君が急いでモップと雑巾を持ってきてくれた。
自分の周りと、レイト君の作業台を拭いていると、台の上に置いてあったファイルから写真が落ちる。
「え・・・、写真?」
さっと拾って見ると、レイト君が写っている。
よく見たら、今よりもずっと幼いレイト君の顔で、不思議に思って写真と交互にレイト君を見る。
「ああ・・、それ、カメラを作った時に試し撮りした奴だ」
「え、じゃあ15歳?!」
「いや、試作品の段階だから14歳」
そう言われてもう一度写真を見るけど・・、どうりで幼いはずだ・・。
14歳!かっわいいなぁ〜・・。
「ほ、他には写真ないの?」
思わず掃除そっちのけで聞いてしまう。
もうちょっと若いレイト君みたい・・。
そんな風に言われると思わなかったレイト君は、ちょっと驚きつつも嬉しそうだ。ファイルを開いて、写真をいくつか出してくれた。
写真は、仕事場だったり、寮の部屋だったり、ミスクさんや、モーリスさんも写ってる!
アル君と興味津々で見ていると、最後の一枚に女性が写ってる。
「・・あれ?これは誰??」
「ああ、その人は2年前までここで働いていた人だ」
「へ〜、綺麗だね〜」
銀髪の長い髪を一つにまとめていて、レイト君より少し年上なのかな?
綺麗な顔で笑っている。
ミスクさんがそばに来て、写真を覗き込む。
「あ〜、レオちゃんね!懐かしい〜。この頃、まだ16歳だっけ?」
「え?!じゃあ、私と同い年!?」
思わず写真を見返してしまった・・・。
お、大人っぽいではないか・・。
「レオちゃんも、魔道具開発しててね〜、海外に行って勉強しに行ったんだけど、元気にしてるかしらね」
「海外で勉強!!す、すごいですね」
私はそういって、アル君と写真をまたも見る。
我々は、紙コップの水まみれになっているのに・・、海外か。
うん、とりあえず今は掃除道具を片付けて、外で実験しよう・・。レイト君にお礼をいって、写真を返すと中庭へタライを持って移動する。
今日は快晴なので、きっと服が濡れてもすぐ乾くであろう。
アル君と折りまくった紙コップを開いて、水を調節するために魔法をかけるけれど、水鉄砲作ったっけ?ってくらいに水が噴き出すので、びしょびしょだ。
なんか一周回って、面白くなってきたな・・。
そんな事を思っていると・・、誰かが私達を見ている。
誰かな?って思って振り返ると、銀髪の綺麗なお姉さんだ・・。シャツとパンツというシンプルなスタイルなのに、大変素敵だ・・。
「何、作ってるんですか?」
綺麗な顔が面白そうにこちらを見る。
あれ・・、見た事ある・・、この顔・・。
「レオさん?!」
そういうと、レオさんは目を丸くして、その後、にっこり笑って頷くけれど・・、やっぱり綺麗だ〜〜!!!!




