凡人、頑張ってます。
朝早く、朝食前に仕事場へ資料をおきに行く。
そうすれば、すぐ仕事を始められるかな・・と思う私は仕事中毒かもしれない・・。昨日は遅くまでアル君に借りた本を読んでいたしなぁ・・。ちょっと眠い・・。
と、仕事場にレイト君も作った物を持ってきた。
「おはよ、考えることは同じだね・・」
「だな・・」
レイト君は、小さく笑って作った物をそっと作業台に置いた。
長方形の箱・・・?
なに作ってるのかなぁ・・、そう思って作業台の側へ行くとレイト君が面白そうに笑って私を見る。
「・・・興味津々かよ」
「え、だって・・何作ってるか興味ない?」
「りつ達は、やかましいから何を作ってるかよく分かるけどな・・」
「・・・すみませんね、うるさくて」
昨日もアル君と展示したい物で盛り上がってましたしね・・。
と、レイト君が私の頭を優しく撫でる。
「え・・と、レイト君?」
「・・・昨日、アルとばっか話してたから・・」
あ、な、なるほどぉ・・・?
思わず照れ臭くて俯いてしまうと、ぎゅっと抱きしめてくるので、慌ててしまう。ひ、人が来たらどうするんだ!!
「れ、レイト君・・・人が」
「・・・うるせぇ・・」
ぎゅう〜っと充電するかのごとく抱きしめて、額と額を合わせてじっと私を見つめるので、真っ赤になってしまう。
「え、えっと・・?」
「・・二人になる時間が欲しい・・」
「あ、ああ・・、なんか皆、寮暮らしで常に一緒だしね・・」
「・・・夕飯、終わったら、今日中庭で話したい・・」
ちょっと拗ねたようなレイト君を見ると、10代だったことを思い出す・・。
そうだよね・・、い、一応お付き合いとか・・してるし???
小さく頷くと、レイト君が嬉しそうに微笑んでまたぎゅっと抱きしめてきたけど、ちょーい!!!苦しい!!苦しいから!!思わずバンバンと背中を叩いた。
若人の本気の抱擁は力強すぎる・・。
危なく三途の川が見えた私は息を整えていると、そっと手を繋いできて・・
「食堂、一緒に行こうぜ・・」
って、照れた顔で言うので、思わず違う意味で三途の川が見えた。
・・・素直なレイト君は、大分可愛いな・・。
ちょっと赤い顔をして、一緒に食堂へ向かうと、ちょうど寮から出てきたミスクさんに出くわし、「あらあら〜」と笑顔全開で面白がられてしまった・・。ううう、恥ずかしい・・。
午前中は、アル君と早速リボンやブレスレットの効果を、どんな物にするか・・、どんな人に付けてもらいたいかを話し合う。
「やっぱり、力の弱い子供とか女性は欲しいよね」
「そうですね・・、なおかつお値段も安くて、防御力もあって・・」
「と、なるとブローチとかもいいかもね・・」
二人でメモをしたり、イメージを描いて考えていく。
とりあえず、身につける小物を作っていこうと話すけれど・・、ワクワクするなぁ。
今度こそ、狙われる可能性の大きいレイト君にちゃんとしたのを作って渡しておきたいし・・、そう思ってチラッと実験中のレイト君を見ると、不意に目が合ってニコッと微笑まれたので、慌てて目を逸らしたのだった。
・・・素直なレイト君は、ちょっと心臓に悪い。
展示会に出すためのブレスレット、編み込んだカチューシャ、リボンなどをモーリスさんに確認して貰うと、オッケーが出たので早速取り掛かる。
ミスクさんは、女性の小物が載っている雑誌を持ってきてくれて・・
「こんなのもあるけど、作ってみたら?」
と、アイデアを出してくれて・・感謝しきりだった。
そうかぁ〜、こんな風に雑誌を見ておくのも大事だな!あとで図書館に行こう!とアル君と話すと、レイト君がちょっとジト目でこちらを見ていた。
・・・し、仕事中ですよー??




