凡人、復活・・?
ミスクさんとアル君に、ぎゅうぎゅうに抱きつかれ、若干呼吸困難になった所でようやく手を離してもらった。
朝、無事に助けられた私は馬車の中で爆睡したらしく、レイト君が医務室まで抱きかかえてきてくれたらしい・・。ちなみにレイト君はただいま騎士さんに、昨夜の襲われた様子を説明しているらしい。
とりあえず怪我もなく、ただ医務室で爆睡しただけの私は、お医者さんから
「そんだけ寝てれば大丈夫」
そう言われて、手首に薬を塗ってもらうとすぐに医務室を追い出された。
酷くない?私、これでも乙女なのに・・。
ミスクさんとアル君に、ちょっと笑われつつ・・、そろそろお昼らしいので食堂へ一緒に行った。
「ご飯・・食べられそう?」
「・・うん、っていうかお腹ペコペコ・・」
とは言いつつ、こってり系は遠慮して消化に良さそうな物を選んで、席につく。
「あ!そういえば・・実験したり、作ったものは壊されてませんでした?」
慌ててミスクさんに聞くと、ちょっと呆れた顔をされた。
「・・・まず心配するの、そこ?!まったく・・攫われたっていうのに・・」
「いやぁ・・、ミスクさんは部屋へ持っていったから安心だったけど、モーリスさん達のは置いてあったよなって思って」
「実験器具がいくつか割れてたけど、あとは大丈夫。データも多分・・理解できなかったんでしょ?その辺に散乱してるだけだったわ・・」
良かった〜〜〜。
はぁ・・っと大きく息を吐いた。ミスクさんは私の頭を撫でてから・・
「今回、研究所を襲ったのは現政権に不満を持っている、魔法使いの集団みたい。魔法を使って、体を動けなくされたでしょ?」
「あ、そうそう!足が動かなくなった!そういうのわかるの??!」
使った魔法が分かるなんてすごい!
驚いてミスクさんを見ると、ニコッと笑った。
「モーリスさんの魔道具でね。だから、どの魔法使いが使ったかが特定できたのよ」
アル君が「すごいですよね〜!」って話してるけど、本当にすごい!なんかいつも、ブツブツ言いながら実験してたけど、そういうのを作ってたのか・・。
「後でお礼を言っておかないとですね・・」
「そうね、でもまずは・・お昼食べましょ」
「・・・はい」
そうして、3人でお昼を食べてから、午後は私の調書の時間になった。騎士団でちゃんと情報を共有しておくためらしい。レイト君が心配して、そばで説明をするのを聞いていてくれた。
改めて、昨日の事を思い出すと・・
本当に危険だったらしい。
「武器も所持していたし・・、魔法も結構手練れがいたので・・大きな怪我もなかったのは幸いでしたね」
調書を取った騎士さんに静かに言われて、今更ながら震えてしまう。よ、良かった・・無事で。
今後は騎士さんも研究所に常駐して、警備をしてくれるらしい。
話を聞いた王様直々の命令らしい。
それにはちょっと安心した。
騎士さんとの話も終わったら、すでに夕方だ・・。
中庭のベンチでレイト君を座って、夕陽を見つつ・・
「明日・・、実験できるかなぁ・・」
思わず呟くと、レイト君が横で吹き出した・・。
なんでそこ、笑うかな・・?
「あんな事あって、よく実験ってすぐに言えるな・・」
「怖かったけど・・、リボンとかブレスレットがあって助かったし・・、ますます今後必要そうだし、あと狼煙の理由も知りたいんだもん・・」
せいぜい敵を弾くとか、痺れさせるだけだったのに・・
あんな効果がついている理由も解明したい。
レイト君は、面白そうに笑って私を見る。
「・・・何?」
「いや、すっかり研究者だなって・・」
「え、そう?」
なんか・・その一言に思わず嬉しくなって、頬が緩む。と、レイト君がちょっと眉を下げつつ笑って、こちらへ向くと・・ぎゅっと抱きしめてきた。ぎゃあ!!だ、だから・・!!人の目がある所では控えて欲しい!!
「今は仕事も終わったし、いいんだよな?」
レイト君は、ニヤニヤ笑って私を見つめてそう言うと、首筋に一つキスを落とすので真っ赤になって動けなくなってしまった。ちょ、ちょい〜〜〜〜!!!!!




