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「完」特技の私スキルは魔除けなの  作者: さしみのつま
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( 32 )最終話

やっぱり、何時かは話さなくては。と、思いきって打ち明ける。チーム「茹で玉子」のメンバーは戸惑っていた。



エリザベス「何なの?元婚約者と、復縁したの?」


ガブリエル「確か、お爺さんの公爵とか?」


エドワード「お爺さんとって、借金で?」



始めは、お父さんが売り飛ばしたんだけど。事情が変わったのよ。困ったわ、説明するのに苦労しそう。


「ジュリアンさんが、婚約のお披露目に招待したいって言ってるから。」


皆が、訳ありじゃないかという疑わしい目で見ている。でも、見たら分かるから。


私だって、驚いたもの。美男子がジュリアンだと言うでしょ。お爺さんの姿は呪いの掛かってた姿だって聞いても、信じられないわよ。









婚約披露の日。貴族は居なくなったので、お客様はチーム「茹で玉子」だけの小さな宴となった。


皆、美男子のジュリアンに驚く。お爺さんと聞いていたのに、若い。歳を聞いたらスザンヌより少し歳上の21歳。それに王様なのだ。スザンヌの事を心配し出した。



エレン 「スザンヌさん、よく考えた方がいいわ!」


エドワード「辞めるなら、今のうちだ!」


ガブリエル「婚約破棄なら、手伝うわ!」


エリザベス「何なの?やるなら、皆でよ!」



本当なら幸せな婚約披露の場で言うような事では無いのに。スザンヌの顔が強ばる。どうしたら、いいの。ジュリアンに聞こえてる!


ジュリアンは、ニコニコして皆を見回す。



「ありがとう、スザンヌを心配してくれて。僕には、そんな友達が居なかったから羨ましい。これからは、僕も友達にして下さい。」



そう、言われたら嫌とは言わない。途端に、皆は彼が大好きになった。話は盛り上がって、ジュリアンの家の呪いの事になる。



「僕のご先祖様は、聖者と称された勇者だったそうです。子孫に呪いが掛かると分かっていても、魔王と戦いました。僕に、それほどの勇気は有りませんけど。」



スザンヌは、ジュリアンを守りたいと思った。ジュリアンが大好きだから。


彼の味方が1人も居なくなっても、自分だけは側に居る。家族が居なくて1人ぼっちでも、私が居れば1人じゃない。


ジュリアンがスザンヌに微笑みかけた。スザンヌも笑み返す。それを見て、皆が顔を見合せて笑った。


「スザンヌは、ジュリアンに夢中だわ!」


そう言われて、スザンヌは顔を赤くする。そして、反論した。


「違うわ、夢中なのはジュリアンよ」


ジュリアンはスザンヌの肩を抱き寄せる。


「そうですよ。僕は、スザンヌに夢中です。」


スザンヌは、幸せだった。










その日は、とても天気の良い日だった。青空には雲1つなくて、風がそよぐ気分の良い日。


大聖女アンジェリカが贈り物を持って登場。量が多いので、王宮の召し使い達が右往左往している。


「可愛いスザンヌちゃん、来たわよ。あなたの晴れ舞台だもの。まあ、綺麗だわ!」


褒められてスザンヌは頬を染める。真っ白な花嫁衣装に身を包み今日の日を迎えた。私、王様のジュリアンと結婚して王妃になります。


アグアニエベも駆けつけて、祝福してくれる。


「ご結婚、おめでとうございます。披露宴の招待状をありがとうございます。私、おめでたい事が大好きですから嬉しいのです!」


チーム「茹で玉子」も皆で来てくれました。


(不思議だわ、ジュリアンお爺さんに買われた婚約者だったのに。ジュリアンが素敵な人で王様になるなんて!)


あの時、お父さんに売られたのが悲しかったけど。ジュリアンが大好きになるなんて。神様が引き合わせてくれたんだわ。


結婚式にスザンヌを知っている人達が顔を揃えて祝ってくれる中を歩いて祭壇の前で待っているジュリアンに笑顔で迎えられる。


「僕の愛するスザンヌ。君を妻に出来て幸せだ!」


スザンヌは、涙が溢れる。愛し愛されるって素敵な事。母親が泣いているのが見えた。


自分の能力の「魔除け」を使ってジュリアンさんを守ってみせる。私、絶対に幸せになります!









ゴメスは現世の姿のパトリシアとなって、招待客の中に入る。参列しているジュリアンの臣下は、彼とは気がついていない。


(仮の姿って便利でしゅ。警戒されないんでし。)


転生の記憶が甦ってから、魔法で商いを成功させた。富を手に入れたなら、後は力。覆す事のできない国を造ると決めている。


(何時の時代も、名誉だ権力だと落とし合おうとするんでちゅ。暇な人達が。それなら、人々に争いの無い生活を与えるためにトップから入れ換えるのでしゅ!)


何で貴族が消えたのかは、誰も知らない。チャンスではないか。手始めに、この国から安定させる。


「俺が、やってやるよ!」


パトリシアの壮大な計画は、始まっていた。







・・・・・・・・・・・おわり・・・・・・・



「作者より」


ここまで、お付き合いくださいましてお礼を申し上げます。


また、お会いできたら嬉しいです。



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