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Fortune-teller  作者: marimo
ため息
91/266

ため息1

 東条さんが後で電話を掛けてきたけれど、

「学園祭には出ません。お一人でどうぞ」と言ったあとは、電話を拒否しておいた。そのために、家にまで来て、母が追い返してくれた。そのあと、電話がかかってきて、

「しつこいね、あなた」と言った。

「話をしてからだ」

「したくない」

「学園祭に出ないってどういうことだよ」

「失礼な男と一緒に出たくないだけ」

「今更言うなよ。動いているんだぞ」

「変更もいくらでもあるんでしょ。だったら、出演を取り消してよ。無理」

「わがままを言うな」

「どっちがわがままよ。失礼な男。魅力のある女性を捕まえて、その人とどうぞ」

「お前、根に持ってるな」

「あそこまで言われて黙っていられない。あなたとは二度と会わない」と言って電話を切った。また、かけてきたけれど、ほっといた。

 

 また、家にまで東条さんが来たら嫌だなと思っていたら、下校途中で東条さんから電話があり、仕方なく出た。

「話をしたいんだ」

「あなたの道楽には付き合えません。他の綺麗な女性と一緒にどうぞ。プロキオンの女性なら誰でもいけるでしょ。綺麗なんだからね」

「お前で宣伝してあるのに、今更、変更したらおかしくなるだろ」

「大丈夫でしょ。綺麗な女性なら男性が喜ぶ」

「女子高生占い師だからいいんだろ」

「呆れる人だね。絶対に出ません。家に来たら、車に塩を山盛りかけてやる」

「お前なあ。車に傷がついたらどうするんだよ」

「人のことを傷つけておいて、そんなことは言わないでよ」と怒鳴った。

「え?」東条さんがさすがに黙っていた。

「せっかく、いいところもあるって見直したこともあったけれど、あなたはやっぱり見かけどおりの薄っぺらい男よ。男として魅力なんて全然ないわ。人のことを平気で傷つけるろくでなしよ。たとえ、条件がそろっていたとしても私は選ばない。雪人さんのことをとやかく言えないわよ。相手のことなんてこれっぽちも考えてないわ。だから、女性だってすぐに離れていくのよ」

「それは、……違う」東条さんの声が小さかった。

「そうでしょ。誰かあなたと会えなくなった後に、あなたとまた付き合いたいと言ってきたことがあるの?」

「何度かしつこくされたけれど」

「それはあなたの表面だけ見てるからでしょ。お金目当て、顔がいい男目当ての人以外でいるの?」と聞いたら黙ってしまった。

「母が言ったことが今なら分かる。あなたとは関わってはいけないって」

「昔、親父に捨てられたから怒ってるだけだろ」

「いいえ、違うと思う」

「何で、そう言い切れる?」

「あなたを見ていたら父親に会わなくても分かるわよ。そっくりなんでしょうね。とにかく、絶対に出ないからね、二度と電話を掛けてこないで。あなたになんて会いたくもない。さようなら」と言って電話を切った。

「え、さようなら?」東条さんがそう言っているのは切れた後なので聞こえなかった。

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