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Fortune-teller  作者: marimo
ため息
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92/266

ため息2

 ため息をついている東条さんを見て、浅木さんが近づいて隣に座った。

「元気がないわね」

「ちょっとあってね」

「あら、珍しい。『君がデートしてくれたら、治るよ』って言わないのね」

「言えなくなった」

「そう。それより、大丈夫なの?」

「なにが?」

「占いよ。プロキオンの女性に変更するのは、私も反対よ。プロの占い師より真珠ちゃんのほうがいいと思うわ」

「あいつらが反対なのは女子高生じゃないからだろ。美人を連れてきたんだからいいじゃないか」

「でも、乗り気だったのは原西君だけね」浅木さんが笑った。

「あいつは年上だろうと女に見境がないからな」

「人のことは言えないでしょう。何かあったの? 真珠ちゃんと喧嘩でもした?」

「怒らせた」

「そう」

「初めてだよ。あそこまで怒られたの」

「あなたは上手にあしらってきただけよ。裏では怒っていた人も大勢いるかもしれないわね」

「そんなはずはない」

「真珠ちゃんは素直に反応が出る子だからね。怒っていても、尚毅には伝えない人もいたでしょうね」浅木さんが前も向いたまま言って、

「お前も怒ってたのか?」東条さんが軽く聞いていた。

「ため息ついてる尚毅なんて、初めて見たわ」

「占いができないからな」

「あら、大変じゃない?」

「それでも予約が入っているからやってるけど、本当はやめたいぐらいだ。どうしても気が乗らなくて」

「そう。珍しいわね。あなたは落ち込むことなんて、ほとんど見たことがないわ」

「俺もそう思ってたよ。あるときから、やめたから」

「あるとき?」浅木さんが聞き返した。

「俺もやめようかな」

「あら、なにを?」

「学園祭。俺も占えそうもないよ。あの人とやっても、何だかやる気が出なくて」

「あら、美人が好きだったんじゃないの?」

「ライバルじゃないからだろうな」

「それだけ?」浅木さんが東条さんを見たけれど、東条さんはため息をついていた。

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