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Fortune-teller  作者: marimo
16.相談の数々
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77/266

相談の数々5

「私って、安定感がないからな」

「高校生なら当たり前でしょ。楽しいことも多いし、怒られることもあるし、落ち込むことだってあるしね。恋愛してたら、もっとあるでしょうけど」東条さんが言っていたことを思い出した。

「恋愛って、占いを駄目にするの?」

「見えなくなる人もいるわよ。そこばかりに気が行ってしまって、占いに集中できないらしいわね」

「お母さんはどうだった?」

「それは、まあ、それなりに」と言った。

「うらやましい」

「真珠はモテないの?」

「怜奈ちゃんみたいに、街を歩けば声を掛けられるってことは少ないよ」

「それなりにはあるでしょ」

「大根とネギを買い物袋に入れて歩いていたら、さすがにない」と言ったら、

「ごめん、そうだったわね」と謝ってきた。買い物は私が学校の帰りに買ってくる。クリーニングなども私が行ったりしていて、母はそういうものをあまりしていない。

「お客さんに言われるのよね。真珠にばかりにやらせているから、縁遠くなるって」

「それが関係あるの?」

「あるわよ。輝子がそうでしょ」と言い切られて、笑うしかなかった。

「そういうのってあるのかな?」

「後でメッキがはがれちゃうんでしょうね。見えてない男も多いけど、それだと輝子が物足りないのよ。お金持ちの世間知らずのお坊ちゃまと結婚するしかないわね。気が強くても許してくれるような寛容だけれど鈍感な人」

「お母さん」とさすがに呆れたら、

「意外と男って口に出さないだけでしっかり見てる人もいるのよね。後でけんかしたときなどにそれを出されると、『そのときに言ってよ』と怒れるし」

「みんながお母さんみたいに言えないよ」

「そうね、だから、小さい喧嘩をしておいて、程よく息抜きしないとね。そういう部分を見せ合えるような仲じゃないと長続きしないわ。取り繕うような相手だと肩凝るし」

「恋愛してみたい」

「やめておきなさい。真珠が恋愛すると霊感が減るわよ。下手したら、一生戻らないかも」

「霊感?」

「勘が鈍るってことよ。真珠は感受性が鋭いところがあるから、それで占いができるのだからね。それで食べていきたいのなら、恋愛は程々に」

「のめり込まない程度にすればいいんじゃないの?」

「コントロールって、できないものよ。意外とね。私もモテたから、それなりにできると思ってたのよね。でも、自分が好きになったときはできなかったわ。相手を独り占めしたくて、いつも一緒にいたかったから。それで、駄目になりそうになったこともあったわ」

「その恋はどーなったの?」と聞いたら、思いっきり怒り出して、

「あいつだけは許さない……ということね」と言われて聞くんじゃなかったなとため息をついた。

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