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Fortune-teller  作者: marimo
13.頼む子
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頼む子6

 東条さんから電話をもらって、謝ったら、笑っていた。

「いいよ。お前がかわいいかどうかを自分で確かめろと言った時点で、それほどじゃないだろうと予想したから、それなりレベルの男にしておいたし。相手はめげないタイプだから大丈夫だよ。気にしてないから」

「ごめん、かなり失礼なことをしたんじゃないかと思って」

「気にしなくてもいいさ。時々、そういう子も混じるからね。合コンのときに持ち物検査してるし」

「はあ?」

「お前は疎そうだ。慣れている同士だと、話もスムーズで何度か席替えもするし、それなりに楽しめるけど、値踏み系はちょっと困るから。動きが自分勝手でね。その子が文句言ったら、俺のせいにしておいてくれ。紹介できなくて悪かったと」

「あなたのせいじゃないじゃない。私が余計なことを頼んだんだから。彼女の狙いが分かっていたら、頼まなかったのに、ごめん」

「いいよ」と軽く流してくれて気が楽になった。東条さんはこういう部分が付き合いやすいので、女性も気軽にデートするし、その後、会えなくなってもうらまれないのかもしれない。

「それより、お前、洋服を買っておけよ」

「お金ない」

「バイトしろよ。洋服にメイク道具、髪も切ってもらうし」

「嫌だ」

「困ったやつだなあ。学園祭、どうするんだよ?」

「出たくないんだけど」

「今更、言うなよ」

「だって、今、一番自信がないかもしれない」

「そうか? お前はいい線言ってると思う。それなりに順調」

「どういう意味?」

「ライバルとしても恋人候補としても育てている段階だし」

「育成ゲームじゃないんだからね」

「似たようなもんだろ」せっかく見直したのに、この言い草、ありえない男だ。人のことを何だと思っているんだか。

「あなたは多くの女性とシュミレーションゲームを楽しんだら」

「十分、楽しかったよ」とうれしそうに言ったので、言うんじゃなかったなとため息をついた。




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