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Fortune-teller  作者: marimo
13.頼む子
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頼む子4

「もう、あれは無理」東条さんに頼んで紹介してもらった後に、女の子が私にぼやいてきて、困ったなあと思った。こういうのは苦手だった。相手が気に入らなくても、それなりに流してくれるような人のほうが楽だ。文句を言われても、その場限りの子なら別に流せるけど、

「絶対におかしい。宝陽って、もっといい人が多いと思う。相手、お金持ってないんだよ」とずっとぼやいていた。そんなことを私に言われても、と言いたいけど我慢した。


「ほっときな」怜奈ちゃんがみんながいなくなってから言ってくれたけれど、

「あの子、ほしいバックとアクセサリーがあるから、そのための彼氏を見つけたかったらしくて」

「それはちょっと困る。教えてくれていたら、東条さんには断ってくれるように言ったのに」

「あの子が今日、そうやってぼやいていたの。しかも、相手が全部奢ってくれなかったとか、ほしいバックを買ってくれそうかどうか、試したらしいよ。それで、相手は見てもいなかったらしくて、それで怒ってたみたい」

「自力で見つけてほしいね、それだったら」

「そうだね、知ってたら、教えられたけど。あれでは逃げられるだろうね。そういう部分のアピールが露骨だと嫌がられるだろうから」

「そうかもしれないね」

「神宮寺がうまくいかなかったのは聞いた?」

「それは聞いたけれど」

「やっぱり神宮寺とデートしたら? 占いするにも実体験がないと。それか、東条さんとするとか、もしくは雪人さん」

「無理だよ。雪人さんは勉強が忙しいし、卒業したら帰っちゃうみたい。間に合いそうもないな」

「なにが?」

「お父さんにちゃんと話してから、雪人さんとデートしたかったのに」

「でも、それは」と言って怜奈ちゃんが黙った。

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