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Fortune-teller  作者: marimo
元の職業
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176/266

元の職業4

「真珠?」母が気づいてお店から出てきて、

「この人?」母が怪訝な顔をして、ブルーオアシスさんを見ていた。

「ブルーオアシスさん。効き目があるとだましてお守りを売りつけている人」と母に教えたら、

「人聞きが悪いなあ。だましてないと説明しているのに」とブルーオアシスさんがごまかすように笑っていて、その雰囲気は一見優しげだったけれど母は分かっているらしく、

「悪いけれど、お帰りください。真珠はこれからすることがありますし」母がブルーオアシスさんに丁寧にだけれど、きっぱりと言ったら、

「親子ともども似ているんだな。うらやましいよ。僕の知り合いとは違うね。君たちは」

「知り合い?」

「そう、催眠術師。もっとも、イカサマといわれても仕方の無いレベル。その人の真似をしてみたけれど、駄目だったみたいだな」と言って、手を上げて、行ってしまった。

「入りましょう」と母に言われて、うなずいた。

「あの人」と母が困った顔をしていたので、今日あったことを教えて、

「そう、近づいては駄目。あの男は刹那的というか、破滅的というか、何だか波長が悪いものがある」

「それはいくらなんでも分かるよ。風邪引きそうなぐらい、あの人のそばは寒いし」

「そう、そういう部分は私と同じね」

「売れないミュージシャンが占い師になれるものなの?」

「ああ、それね。前の職業が役者とか、大道芸人だったと言う人も中にはいたわよ。すぐにいなくなったけど」

「え、そうなの?」

「中々、顧客がつかないからね。一時期もてはやされるだけでは難しいでしょうね。あの人もいなくなるでしょうね、すぐに」

「そうかもしれないね。お店も長くやるようなところに見えなかったし」

「占い師と名乗ることはできても、顧客がつくかどうかは別だからね。どんな職業でも、それにどう取り組んでいるかで違ってくるからね」

「そう?」

「学校の先生でも違いがあるでしょ」と言われて、知っている先生の顔ぶれを思い出していた。

「色々いるかも」と答えたら、

「ああいう人には近づかないほうがいいわ。真珠に付きまとうようなら、そのときに対策を取りましょう」

「来ない気がする」

「あら、どうして?」

「なんとなく、そう思った」

「そう、なら来ないかもしれないわね」ブルーオアシスさんはあの店からいなくなる気がした。


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