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実は俺  作者: ぱてぃる
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3/7

クリスマスイブ PM4:00再び

「くはぁ、ちょっと呑みすぎたかも」


俺は真昼間から飲み続け、居酒屋『源』で男友達と一緒にこのクリスマスイブを

満喫していた。男しか居ないがな。


『ピピピピッ』


胸元からアラート音が鳴り響く、勿論他の誰にも聞こえはしない。

何故なら、このデバイス何を隠そう表と裏の世界を守る為の物なのだから。

俺にしか聞こえないアラートは、『敵』の存在を教えてくれる。

ポケベル型をしたデバイスには、『敵対者』という文字が表示されている。


「わりぃ、俺ちょっとここらで抜けるわ」


野郎共のブーイングの中、俺はそそくさと居酒屋『源』を抜け出す。

敵がいると表記されている地点へと向かう。


町の中はカップルが溢れかえっており、それを見る度にムカムカとする。


『一体、このカップルの群れはどこから湧いてくるんだよ』


そう思いつつ、何故か異常に疲れを感じつつ俺は駆ける。


刃物を持った男がいる現場へと到着する、後ろから男性を刺そうとしているのだ。急がなければいけない。


「いくぜ」


俺の戦闘の意志と同時に、デバイスに手を添える。中央にあるモニター部分に触れた瞬間、世界から俺は消失する。


刃物を持った男の背後には真っ黒な人シルエットに、頭の部分に角が2本ほど生えた者が立っていた。それに対し、俺は全身銀色の鎧に包まれている。

これが掃除屋に与えられたデバイスの装備である、鎧から腕へと派生する銀色のデバイスは、俺をこの世界で最強へと導いてくれる。顔を隠すこともなく、ズボンに関しては先ほどまでと同じ紺色のジーパンのままである。


ここは裏の世界、悪魔や神様や、色んな物が表の世界を浸食する世界。

そして俺はこの世界の異物を排除する掃除屋である。


「悪魔、か。それじゃ軽く捻るか」


俺はデバイスを手に、間合いを詰め必殺の一撃を加える。


「カース・インパクト」


悪魔の体に触れた瞬間、デバイスから白球が生み出され、そのまま収縮。

一気に悪魔を包み込む。


「ぎぃぃぃいいいいい」


悪魔から断末魔が漏れるが、内側から白球をバリバリバリッという音と共に砕いていく。


「しぶとい奴だ」


「ぎぃいいいいぃいいぃい」


悪魔は俺と対峙する。銀色の剣をデバイスから呼び出し、カチカチカチという音と共に構成されるショートソードを片手に構え、相手の動きを伺う。


最初の一撃こそ、本気の一撃。これで止めが刺せなかった場合は俺の存在に気が付き、こっち側の住民は俺に憑りつこうと襲ってくるのである。


しかし、これまでの経験がある、これくらいでは俺はひく事を知らない。


「たぁああああ」


ショートソードを悪魔に向かって投擲する。悪魔はひょいと横に躱すも、その瞬間俺はギアを巻き上げる。


「ごめんよっ!」


白銀に輝く糸がショートソードの柄と俺の小手部分とを繋ぎとめ、真横を通過するショートソードの軌道を無理やり横へと流す。


「ぎいいいいいいいぃぃ」


横腹あたりに浅く刺さったショートソードから、再び俺は意識を高める。


「カース・インパクトぉぉおおお」


再び白球が悪魔を包み込み、今度はそのまま光の収縮の中に完全に飲み込まれていった。


「ふぅ、完全勝利だぜ」


瞬間、世界の時間が流れ出す。刃物を持っていた男も何やってたんだ?と疑問符を浮かべたような顔をしたのち、人ごみの中に紛れていった。


『しかし、連戦はつかれる、、、ん、連戦?』


俺はふいに、悪魔との戦闘を終えたばかりなのに連戦をした違和感を感じ取る。


『相手が強かったから、かな、はは、疲れたわー』


俺は尻餅をつくと、再びアラート音が鳴り響く。


『げぇ、なんだよ今日は。ったく……』


俺は『敵対者』の文字を確認して、次の現場へと急ぐのであった。

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