霊山からの帰還と再調査への準備
寮たちは、一旦霊山から帰還し、次の再調査について、オカルト編集部でミーティングを行う事になった。祠を封印する為には、力不足と言う事を認識していた寮、美紀、前田、國府田たちであった。
霊山から戻った寮たちは、会議室に集まり、霊山で撮影した映像や画像を調査していた。ドローンや設置したカメラに収められた映像には、所々に異常な影や奇妙な光の球体、いわゆるオーブが確認でき、画面からも不気味な霊的気配が感じられた。前田はパソコンのモニターに食い入るように集中し、黒い影が写り込んでいる画像を丹念に解析しつつ、不審なものをピックアップしていた。
寮はそれを横目に見ながら、ふと考え込んでいた。霊山には尋常ではない霊的エネルギーが渦巻いており、そこには何らかの強力な霊体が潜んでいる可能性が高い。その根源が、登り道にある古い祠であると彼は推測していた。寮はその祠を封印することが必要だと考え、さらに霊山の登り口にある神社と公園にエネルギーグッズを設置して浄化と結界の役割を果たすことを試みていた。また、同僚の美紀が神社の祠に張られていた結界を再強化することで、強力な霊が簡単には侵入できないように手を尽くしていた。
寮の説明を聞いた涼子編集長は、しばらく考えたのちに、「今の段階でできる限りのことを尽くしたのね。これ以上の調査は難しそうね」と冷静に答えた。
寮は「再調査を行うとしても、僕と美紀だけでは不十分です。強い霊を封じるには人数も力も足りません」と懸念を口にした。美紀も「私が封印の儀を行うにしても、その儀式の間、悪霊たちが集まって来るのは避けられないでしょう。その間に守りきるのは困難だと思います」と付け加えた。
涼子編集長も、深く頷きながら「前田君や國府田さんのサポートだけでは、完全には対応しきれないわね」と、寮たちの不安を認めるように言った。間もなく前田が調査資料を持って会議室に戻り、「エネルギーグッズや浄化スプレーもありますが、今回の霊山の霊力には、それだけでは効果が薄いかもしれません」と編集長に報告した。國府田も続けて「今使っている浄化スプレーと魔除けのお香では、強力な悪霊に対しては効果が限定的と考えられます」と付け加えた。
それを聞いた涼子編集長は「今の段階で霊山の再調査に出向くのは無謀かもしれないわね。もう少し綿密な準備と対策が必要そうだわ」と判断し、再調査は一旦見送られる事となった。
***再調査の準備と仲間への連絡***
寮は翌日、陽菜に連絡を取り、霊山の状況を相談した。陽菜は快く協力を承諾しつつ、寮の報告を聞くとその深刻さを即座に察知し「今回の霊山の件も相当な難題ね。すべてを一度に解決しようとするのは難しいかもしれないわ」と慎重に答えた。さらに「念のため、春香にも連絡を取ってみるわ。彼女の協力があれば祠の封印までなら対応できるかもしれないけれど、そこから先の霊的な問題は、現段階では手が出せないかもね」と見解を伝えた。
寮は続いて大学時代から仲間の瑞希と葵にも今回の霊山での出来事を話し、今後の対応について意見を求めた。葵はこれまでの経験から「今回の霊山には強力な霊が潜んでいる可能性が高い。陽菜ちゃんの言うとおり、無理な調査は危険だわ。しばらく様子を見ながら、慎重に進めたほうが賢明ね」と答えた。瑞希も「今回は封印そのものも厳しいかもしれません。いざというときに備え、一之瀬先輩や他の仲間にも協力を依頼して、万全な態勢で臨みましょう」と提案し、さらなる準備の必要性を説いた。
仲間たちも霊山の再調査に備えて強化を行い準備を整つてからといった見解になった。
***美紀の試練と天狗の助言***
美紀は霊山への対策として、天狗山に赴き、祠で祈りを捧げた。その直後、神秘的な風が吹き抜け、天狗の姿が現れた。美紀は、天狗に対して霊山の対処方法を尋ねた。天狗はしばし沈黙したのち、口を開いた。「白虎と青龍を式神として召喚するのが最良の策だろう」と告げた。さらに、山中の洞窟に入り、瞑想を通して青龍と白虎が棲む異空間に入り込むことができる。その場所で彼らに認められれば、式神として使役できるだろうと教えた。
美紀は洞窟へ入り、瞑想に集中して異次元へと入り込むと、白虎の姿を見つけた。白虎は鋭い目で彼女を睨みつけ、静かに口を開いた。「私を使役したいのであれば、力を示してみせよ」と挑発する。美紀は陰陽師としての深い呪文を唱え続け、白虎の気迫に立ち向かうことを決意した。
時間がどれほど過ぎたか、感覚が次第に曖昧になるほど、彼女は長時間の対峙を続けた。そして五時間を過ぎた頃、ついに白虎は美紀の精神力と霊力を認め、彼女の式神となることを承諾した。現実の世界に戻ると、実際にはわずか五分しか経っておらず、天狗の声が彼女の耳に響いた。「白虎に認められたようだが、青龍を従えるにはさらに強い力が必要だ」と告げられた。美紀はさらなる修行の必要性を痛感し、天狗に深々と頭を下げて山を降りた。
その後、高校時代の仲間で今は、大学でオカルト部に所属している田中に連絡を取り、霊山の調査についての助言を求めた。田中は、美紀の話を聞いて、「僕が入っているオカルト部の先輩達にも相談してみる。何かサポートできそうだったら、僕も一緒に行く」と話した。
***仲間たちの準備***
一方、前田もまた霊山の調査のため、ドローンやカメラの整備を進めていた。前回の調査から感じた霊的な圧力の強さを考慮し、少しでも対抗できるようにと、より強力なエネルギーグッズや守護のお守りを探し求めていた。過去の経験を生かし、霊的な力を封じ込めるためのアイテムを集めようと、ありとあらゆる情報をリサーチしていた。
また、國府田も由香から、ペンデュラムの使い方やより強力な浄化スプレー、魔除けのお香の作り方を学んでいた。由香は手際よく、聖水、ハーブ、塩を配合した浄化スプレーの作り方を教え、「この比率で混ぜれば、強力な浄化効果が得られるわ」とアドバイスした。さらに、魔除けのお香のために、乾燥させたハーブと特製の香水を用いた製法を教えてくれた。
「これで、いくらかは対抗できる筈ね」と國府田は呟いた。
***新たな情報とさらなる挑戦***
一か月後、寮は一之瀬先輩からの連絡を受けた。一之瀬先輩は、霊山の危険性について詳細な資料を提供し「この場所に向かった霊能者たちが次々と行方不明になっている記録がある。今のメンバーだけで挑むのは危険すぎる」と警告した。寮は「古代魔法の書にある最後の言葉を試すのはどうでしょうか?」と提案したが、一之瀬先輩は「その呪文を唱え終えるまで持ちこたえられるかが問題だ」と懸念を示した。
さらに、鈴木からも連絡が入り、「霊山の霊的な力を少しでも抑えるため、神社で魔除けのお香を焚き、祈祷を行う計画を進めています。しかし、どこまで効果があるかは未知数です」と報告があった。
こうして、それぞれが霊山の再調査に向けて入念な準備を進めていく中、
運命の再挑戦の日が静かに近づいていた。
***再調査の日***
再び、霊山の再調査を行う日が訪れた。
寮たちはこれまでの準備を万全に整え、陽菜、春香、葵、瑞希、山田、鈴木が参加した。
美紀は高校時代で、今は、大学のオカルト部に所属している田中が参加する。
前田と國府田も、今回の調査のために改良された機材や浄化グッズを携え、
調査隊のサポートに徹する覚悟で準備を整えていた。数台の車が霊山に向かって進んで行った。
陽菜は現場に到着するなり、霊山をじっと見つめながら呟いた。「やっぱり…この山全体が霊道になっているわね。特に祠を中心に霊的なエネルギーが渦巻いている。ここでの封印作業は、想像以上に過酷なものになりそうね。」彼女の言葉に、一同の緊張がさらに高まった。
寮が広場を拠点に霊山の祠の封印を行う準備を指示した。
寮、前田、國府田、鈴木、田中は、広場にテントを設営し拠点作りを始めた。車から物資や機材を降ろし、宿泊と調査の準備を始めた。オカルト編集部の車はバックテントを設置し、そこで、ドローンやカメラのモニタリングの準備を行う。次にオープンテントを広場に設営し、食事やミーテイングの場所にした。ポータル電源やカセットコンロも取り出し、調理場の準備を行う。鈴木がオープンテントの下に魔法陣シートを敷き、そこに香炉やエネルギーグッズを並べた。国府田が「そのシートは、何に使うんですか?」と、尋ねる。鈴木は「もし、今夜、悪霊達に襲撃された時の避難場所として使います」と答えた。
國府田は「そんな、怖い事、言わないでください」と、不安げに話す。
田中はソーラタイプのLED照明を広場の周辺にもいくつか設置し
「これで、夜になってもいくらか明かりを確保できます」と、話した。
寮は、拠点の設営の進み具合を見守りながら荷物を降ろし、宿泊の準備を行っていた。
その間、美紀、葵、瑞希は、広場周辺を調べ、浄化と結界を張って守りを固めていた。
葵が「公園の広場周辺の浄化と結界はしっかり行っておきましょう。防備を固める事も重要よ」と、美紀と瑞希に話す。美紀は、陰陽師の結界術を使い、周囲に結界を張り巡らし、瑞希は、広場の出入り口に札を貼り、防御を固め、周囲をお祓いして回った。葵は、エネルギーグッズを広場内に設置し設営したテント周辺の防備を固めた。
鈴木、陽菜、春香、山田は、広場の近くにある神社に赴き、調査を行った。
鈴木が祠を調査し、陽菜と春香が、祠の結界をより強固にする為にエネルギーを送る。
山田は、神社内を回り、浄化グッズを設置し神社内のエネルギーを高めて回った。
鈴木が「いくらか神社のエネルギーを強化できました。広場周辺の結界も強まる筈です」と話した。
一通りの準備が終わった後、「とにかく、まずは祠までたどり着いてみよう。結界を張りながら少しずつ進めば、大丈夫なはずだ」と寮が提案し、一行は準備を整え、慎重に山道を登り始めた。
國府田、前田、田中は広場に待機し、鈴木と山田は神社で祈祷を行い、
神社のエネルギーを高めてサポートする事にした。
寮、美紀、陽菜、春香、葵、瑞希たちは祠を目指して進んで行く。
購読、ありがとうございました。霊山の再調査に出向いた寮達は、どうなるのかお楽しみに。




