予選リーグ最終戦に向けて
予選リーグの2戦目が終了。
目標としていた2勝は達成、得失点差プラス36点で、最低限と考えていた30点を超えることもできた。これだけを見ると悪くない。チームの雰囲気は初戦の勝利以降ずっとよい状態だ。
今日は午前中に別グループの試合を観戦、昼食をとって一休みした後、市民体育館を借りて軽く練習。練習後に予選リーグ最終戦に向け打ち合わせをしている。
「まずは朗報から」
試合後の反省会で監督の本條莉奈がメンバーの方を見ながらいう。
「グループ2位以上は確定」
「悪くないね」
監督の言葉に永江が反応するが、喜んでいる者はいない。
「ムーンロケッツ対クレーターズは、135対85でムーンロケッツが勝利。50点差ね」
ぼくらが2点差でかろうじて勝利したクレーターズに50点差を付けて勝った相手が最終戦の相手だ。
「私達の得失点差は36点。グループ2位以上は確定したけど、全体の上位2位に入るには、これまでの実績だと得失点差は15点以上が必要。つまり、最終戦は負けるにしても点差は21点まで」
監督はそういうと端末から顔を上げる。
「当然、俺らは勝ちに行く。負け方を考えるのはまだ早い」
中山は当然強気だが、現時点で得失点差118点の相手チームは強敵だ。
「クレーターズは85点取ってるし、ムーンロケッツは予選突破確定で最終戦だし主力温存するだろうから、ぼくたちは100点取れるんじゃないかな」
これは柚子山。確かに100点は取れるかもしれないが、その場合でも相手を121点以内に抑える必要がある。
「それに、ムーンロケッツは初戦が150得点、2戦目が135点。この調子で減ってくれれば次は120点。そうなれば目標は達成できるかもな」
永江がコメントする。それほどうまくいくとは思えないが、そんなに的外れなことはいってないと思う。
「すべてが順調ならいけるかもね」
柚子山が反応する。皆の表情も明るくなる。
最終戦は2勝同士の戦いだし、ムーンロケッツにとってもこれまでで一番強いチームとの対戦だ。向こうが主力温存なら得点が減って失点が増えても不思議ではない。
「結果によっては次の試合が最終戦。なので、最初から全力でいくしかない」
監督の言葉にちょっと和んでいた雰囲気がちょっと引き締まった感じになる。
「相手は地球のチームだけど3戦目となるとここの感覚に慣れてきてるはず」
監督が続ける。
「向こうは予選突破が決まってるから、控えメンバーがメインになるはず。少なくとも前半は」
「前半が勝負ってことか」
永江がつぶやく。
「最後まで全力でいくしかねえ」
中山の言葉にうなずくメンバー。
まあ確かに、ここで全力を出さないと終わりだ。




