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普通になれない僕らへ  作者:
第四章【異変】

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第11話

先日SNSで優雅のイラストをあげました!

あとがきにアカウントを載せるので、よろしければご覧ください!

――コンコンッ

ドアをノックする音が聞こえた。

「おい、翠。ここにいるのか?」

「あ、みんな来たみたい。」

翠は雪へ視線を向ける。

「……雪ちゃん、さっきのことはまた今度ね。」

そう言って口元に人差し指を当て、内緒だよと言うようににこっと笑った。

雪は少し不思議そうな顔をしながらも、小さく頷く。

「はいはーい、ここにいますよー。」

翠は立ち上がり、病室のドアを開けた。

「どうしたっ……ん!?」

言い終わる直前、開いた扉から湊が一直線に翠へ駆け寄る。

「大丈夫!?もう動いて平気なの!?」

勢いのまま抱きつかれ、翠の身体が少しよろけた。

「大丈夫!大丈夫だから!雪ちゃんいるから、ちょっと離れっ……!」

その言葉で我に返った湊は、慌てて身体を離した。

「あっ……ご、ごめん。」

耳の先を赤くしながら謝る。

「んーん、大丈夫。」

翠は苦笑いをしながら服を整えた。

そして思い出したように雪を振り返る。

「あ、そうだ!雪ちゃんにこの人たちのこと紹介してあげる!」

突然始まった紹介に、四人は顔を見合わせた。

「まずこの人ね!この人はゆうくんって言って、すごく頭が回る人です!」

翠は優雅へびしっと手を向けた。

「目に光がないことが多いから怖いかもだけど、きっと雪ちゃんには目を光らせてくれると思う!」

翠が両手をぱたぱたさせながらキラキラを表現する。

優雅は少し不思議そうな顔をしたあと、諦めたように微笑んだ。

「翠ちゃん、それちょっと意味おかしくない??……雪ちゃん。優雅です、よろしくね。二回も翠ちゃんを助けてくれてありがとうね。」

優雅は柔らかく笑う。

「よろしくお願いします。」

雪は少し戸惑いながらも、小さく会釈した。

「じゃあ次ね!この人はかいちゃん!」

翠が今度は魁斗を指す。

「普段は色々雑だけど、大事なものはすごく丁寧に扱う繊細な人だよ!」

「色々雑ってなんだよ……。」

魁斗は反射的にツッコミかけたが、途中で飲み込んだ。

ほんの少しだけ耳が赤い。

「魁斗だ。……よろしくな。」

不器用に頭を掻く。

「この前は翠のこと守ってくれて……ありがとな。」

「ん?二人とも私の親なの??」

翠が少しだけ不思議そうな顔をしながら首を傾げる。

雪は少し目を瞬かせた。

怖そうな人だと思ったけれど、どこか照れたような表情に少しだけ肩の力が抜ける。

「はいはーい、どんどん行きますよ!」

翠はぱんっと手を叩いた。

「次!この人はみな!」

湊がぴしっと背筋を伸ばす。

「人懐っこくて優しいよ!でもいざって時はめっちゃ守ってくれるから、他の人が怖かったらこの人に頼るといいよ!」

湊だけ妙に持ち上げられた紹介に、優雅と魁斗と黎が何とも言えない顔をした。

当の湊は嬉しそうに雪の前へしゃがみ込む。

「雪ちゃん、湊です。よろしくね。」

にこっと笑う。

「翠ちゃんのこと助けてくれてありがとう!」

雪は少しだけ視線を上げ、小さく頷いた。

「はいはーい、ラストです!」

翠は最後に黎の肩をぽんっと叩いた。

「この人はれいれい!」

黎が僅かに眉を寄せる。

「ぶっきらぼうで言葉もツンツンしてるけど、大事な時は絶対助けてくれるスーパーマンだよ!」

翠は誇らしげに仁王立ちする。

黎は小さく息を吐いた。

「あぁ、よろしく。」

短く言ったあと、雪を見る。

「……翠のことは礼を言う。」

雪は少しだけ驚いたように目を見開いた。

「なんか、みんな私の親みたいだったね。……そんな感じで四人の紹介は以上です!」

翠が満足そうに胸を張る。

「そんで、この子は雪ちゃんね!」

四人へ向き直った。

「雪ちゃん、何かあってもこの人たちが絶対助けてくれるから。」

翠は優しく笑う。

「何かあったら頼ってね。」

「……うん。」

雪は少し俯きながら頷いた。

「よろしくお願いします……。」

続けてゆっくり頭を下げる。

ひと通り紹介を終えた翠は、満足そうに頷いた。

「はい!ってことで、ここは雪ちゃんの病室なので!」

両手を合わせる。

「みんなで私の病室に帰りましょー!」

「あぁ、そうだな。」

「雪ちゃんも時間あったら遊びに来てね〜。」

「はい、ぜひお邪魔します……。」

「じゃあまたね!」

そう言って五人は雪の病室を出て、翠の病室に向かって歩き始めた。

廊下には静かな足音だけが響く。

「雪ちゃん、思ったより元気そうで安心したね。」

湊がほっとしたように笑う。

「うん。まだ本調子じゃないだろうけど、ちゃんと話せるようになってて良かった。」

翠も笑顔で頷く。

そのまま歩きながら、翠はふっと目を細める。

誰にも気づかれないよう、小さく意識を雪へ向けた。

――雪ちゃん、聞こえる?

病室に残った雪が、驚いたように顔を上げる。

――急に頭に声が響いてびっくりしたよね。ごめんね。まだみんな近くにいるから、今はこうして話させて。

翠は何事もないように四人と歩き続ける。

「翠ちゃん?」

湊が不思議そうに振り返った。

「ん?」

「なんかぼーっとしてた。」

「あー、ごめんごめん。ちょっと考え事してた。」

翠は照れくさそうに笑う。

「珍しいな。」

魁斗が肩を竦めた。

「まぁ、たまにはあるよ〜。」

そう返しながらも、翠は再び雪へ語りかける。

――本当はお願いしたいことがあるんだけど、次に会った時、話の続きをしてもいい?

雪は胸元で小さく手を握る。

――……うん。

その返事を聞いた翠は、誰にも気づかれないくらい小さく微笑んだ。

お読みいただき、ありがとうございました!

本日の更新はとても短かったと思います、、、。

正直、自分の都合で短くなってしまったので、来週は2日に渡って更新します!

月曜または火曜のどちらかと、いつも通り金曜に更新します!

更新した際は、SNSにあげますので、よろしければそちらをご覧ください!


Instagram、X、Threads …@h_haru509

TikTok…@h_haruka509


※Threadsに関しては、既存のアカウントが凍結した関係で、2つ出てくると思いますが、最初の投稿にアカウントを変えた旨を記載しているので、そちらのご確認をお願いいたします。


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