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破滅世界のデスロード  作者: 秋雨そのは
漆黒の不死鳥
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2回目のリバイブ

 大きな砂埃を上げ、今度は最初の数以上が投入される。先程の部隊が、ただの余興の様に。


 途中で別れ、それぞれ対峙するように部隊が別れ。俺の方に向かってきたのは200を超える国軍。

 こちらを手伝ってくれる味方なんてものは、この世界には1人していない。


 副隊長機をブーストをかけ、攻撃を避けながら新たな部隊の出を伺う。


「亡霊! 何故、私を狙わない! 答えろ!」


「教えるつもりはない、早くここから撤退するなりして欲しいんだが」


 彼女を殺さないのは、俺の我儘わがままだ。どうせ世界は滅びるのだから殺してしまっても良い、でも何故か俺は躊躇ちゅうちょしてしまう。


 ふと、先程から来た部隊が、何やら構えてるのが分かる。200以上の部隊が相対する俺らに、巨大な杭やアサルトライフルを構えていた。

 諸共、殺す気かならば……。残り部隊を殺しつつ、後ろの2本の腕で副隊長機を思い切り両手で掴み。固まっている部隊に向かってぶん投げる。


ズガガガガガ……!


 という音は、投げた瞬間に一斉射撃が始まったからだ。副隊長機は50を超える機体を巻き込み、転がっていく。

 俺は中心点にいたため回避は間に合わず、杭を2発を左肩から左腕、右太ももから右足に受けてしまった。同時にアサルトライフルの銃撃を受けて装甲が傷つく。


 俺は受けた攻撃のせいで、無残に倒れ込む……。銃撃や杭は止んで、砂埃だけが舞っていた。

 2度目の暗転が俺を襲う。




ドク……ドクン! ドク……ドクン!




 最初と違う鼓動音が聞こえる、それは何か危険を知らせるような音。

 今度は少し強めの電流で意識を引き戻された。


 撃ってきた部隊は、油断しているのかゆっくりとこっちに近づいてくるのが分かる。

 俺は笑いながら呟く。


「はははっ、今度は左腕と右足か……」


 近づいて来るのが、遅い為。俺は下2つの腕を地面ギリギリにスライドさせ2つの機体を襲う。2体は何が起こっているか分かっていないようだった。

 その間に俺は2つの機体の体を貫き殺す。2体の機体を左腕と右足を切断して、ワイヤーで電流を流し繋げる。

 もう、機体の肩からの両腕と太ももからの右足が。似合わない色と形をしていた。



 背中には、新たな2本の腕が追加され……機体の瞳の色は赤紫に変わっていた。



 俺は不揃いの両足で立ち上がり、顔だったものは、少し壊れていた。

 部隊が止まる。困惑している様だが、もういいや……助ける意味も無いんだし。


「行こう、まだやれるんだろ? 相棒」


 俺の呟きに答えるような機体が軋む音がした。

 無事な片足で思い切り踏み込み、今までの最高速度で爆風を上げながら。右左と移動しながら4つの腕を射出する。

 ワイヤーの射出速度は移動速度を有に超えていた。新たな2つの腕が生えてから、速度共に上がっていた。


「「「うわぁぁぁぁ!!!?」」」


 部隊全員が怯えているのが分かった。先程ので生きているとは思っていなくて唖然から戻ってきたのだろう……逃がさない。

 4つの腕はそれぞれ別な動きをする。1つは敵の頭を掴み、部隊に向かって引きずり勢いと共にぶつける。1つは俺に向かってぶん投げ、片腕でコックピットを粉砕。1つはコックピットを貫き、屑になった機体を。最後の腕でぶん投げる。


 それは、まさに端から見れば地獄絵図だろう。今まで勝ち誇っていた部隊は怯え、簡単にただの屑へと変えていた。


 今度の部隊の隊長機だろうか、突っ込んでくる。アサルトライフルと片手に剣を構えていた。

 俺にぶん投げる手を戻し、近づきつつ。銃撃を避け……近づくと銃を撃ちながら剣を振るってくる。


 それの隙間を縫い、戻した腕で頭を掴み。上空に持ち上げてから地面に叩きつけ、コックピットを突く。


 副隊長機は、地獄絵図を突破し。俺に突き刺す姿勢で、剣を構えて突進してくる。

 俺は横に避け、背腕で持ち上げ叩きつける。邪魔な両足を貫いて壊す。


「貴様……! 貴様なんてあいつが入れば、倒してくれる。だけどあいつは何処にも居なかった!」


「……」


「お前……、もしかして……」


 俺は、それを無視して走り出した。

次、敵視点

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