狂った感情
死神の章です
こんにちわ、私の名前はカネルド・ハイデリアと言います。
あのうるさいお爺さんと話してきたんですね。
死神と呼ばれるから、怖い人だと思いましたか? そうですよね、どうでもいいので殺しますよ?
ふぅ……それじゃ、何処から喋りましょうか。亡霊がほとんど喋ったはずですけど、でも大まかな事しか言わないか? あの異界人。
言動が定まらないのは気にしないでください。どうせ、もう壊れてるからね!
知っていますか? 知ってないですよね? はぁ……それぞれの機体は、自分の特徴を捨てる代わりにね! 色々出来るよぅ~になるんですよ。
ですが~、その影響は計り知れないもので。
亡霊は、痛みを含む精神の苦しみを感じない。魔城は、日常生活に置いても声を発する事を忘れる。私は、精神のバランスを崩し言動ですらおかしくなる。
絶望は、夢で見た内容を時々フィードバックしたり頭から離れなくなる。混沌は、自分達が2人であることを忘れ動く時でさえ。互いに自分の事を当たり前の様に2人一緒に動く。
……まぁ、どうでもいいですけどね。敵が来たので何処へでも行ってください、邪魔ですか~らぁね。
私は、左手に持った槍を地面に突き刺し見る。右手に持ったものは肩に刃の裏を乗せる。
真紅色の槍は、一見すると船に使われる錨だ。細身で先端付近が全部鋭利な刃の事、それを振り回すような繋ぎ目の鎖が覗かれてなければ。
真紅色の剣は、細身の剣で切れ味が鋭いのが分かるほど綺麗な刃になっている。幾つもの蛇剣の様に別れなければ。
「おいおい……まさか、ここ死神じゃ……!」
「に、にげ……!」
私は、槍を持ち。容赦なくブーストを横にスライドしながら。蛇剣の様に伸ばし敵機体を貫く、そしてまだ反応出来ていない連中を槍で、払い。蛇剣を振り回す。
槍や剣は容赦なく、敵機体を真っ二つにした。一瞬の出来事であり、近くにいた50の機体は一瞬にして壊滅。
そこには血は無いが、残った100の軍勢はそれだけでも。恐怖におののいていた。
「おいおい! これだけか、はっはっは!!」
「ば、ば……化物だ!」
「撃て、撃てぇ~~~!」
銃を構え撃つ……その前に、蛇剣に貫かれ。近接攻撃を仕掛ける敵は、ブーストで簡単に隙に潜り込み槍に突かれる。また、蛇剣はそのまま横に振り他機体を巻き込み真っ二つにする。
150以上の軍勢……それはたった1機の数秒だけでクズに変わった。
「はっはっは! ……はぁ……つまんね~」
そこら中に転がるガラクタは、何の人の重みも無く只つまらない物だ。そして私もその1人である。
生きていようがいまいが関係無い、どうせ死ぬんだ。こんな所に居るだけでいいんじゃないかな。
紅く染まっている機体は、顔から涙出ているように太陽に顔を向けていた。
照らし出す太陽は、紫がかっていて何時もの様な綺麗な明るい色じゃなかった。生命の大樹の様な酷い色をしていた。
「くっそが!? あ? いや、どうでもいいか」
荒ぶる感情は、日に日に酷く。原型を留めていなかった、最初の一言それが普通だと思うやつはいないだろう。
誰の怒りでもなく、自分の怒りだけど。何に対してなのか、片目から涙が出ている。
「あぁう……あははは! また来たよ~、これだけじゃつまらなかったもんね!?」
私の視線や感情はその砂埃の先にいる、クズになる戦場の残りカスとも言える。方向に向けられた。




