武器の冷徹
それにしても、の~。走ってくる間何もしないとつまらないものよ。
儂は、静かに追加部隊を来るのを待っていた。
儂の下には大量の先程戦っていた部隊の屑が積み上がっていた。
静かな戦場と言うものは、寂しいの。
まぁ儂だけじゃと思うがな! ガーハッハッハ!
追加で来た部隊は、容赦無くこちらに攻撃を仕掛けてきた。
「魔城か……あの下に見えるのは、もしかして!」
「見るな! もうヤツにとってガラクタ以外の何でもない!」
「くっ! 化け物がぁあ~~~!」
怒り狂った兵士がこっちに1機来る。まぁ儂としては、良いことじゃがの~。
ガトリングを仕舞い、最初のショットガンを持って。
銃剣とショットガンを両手に持つ。
槍を持って突いてくる機体を横にギリギリ避けて、コックピットにブレードを突き刺す。その直後2発を銃を放つ。
別な敵機体が銃、アサルトライフルを乱射してくる。それをブレードに刺さった機体で受け止める。
ブーストを掛けながら、銃を機体で受け流しながら。近づきショットガンを撃つ。
「くっ! そう~!」
儂はショットガンを仕舞い、次にロケットランチャーを取り出す。敵は何を持っているのか、分からず動けない感じだった。
距離を取り、大きく真ん中が開いている筒の様な銃を肩に乗せスライドする。
これ下手すれば儂も食らうんじゃがな……。本当にいろんな事知っておるの~。亡霊は。
銃と同じく握る所があり、発射する。
ポシュ――――!
という、音と共に直線上に飛んでいく。
が、ある一定距離を飛んだ瞬間に別方向へ、敵機体へ機動を直角とも言える方向転換をした。
ドカンッ!
という音ともに、数十メートル程に及ぶ爆風は敵機体を巻き込み、10体程無残に粉々になっていた。
爽快、愉快! これならいくらでも撃ってられるわい! まぁ、次の装填が長いのが難点じゃがの。
儂は邪魔な、ブレードにくっついた機体を外し仕舞う。次に出したのは……超電磁砲。レールガンとか言ってたかの。
ランチャーを仕舞いつつ、コンパクトな盾を取り出す。開くと機体が上下埋まるほどの大きさ。
「未知な兵器が多すぎる! ……お前ら離れるんだ!」
「は、はい!」
離れようとした瞬間に、収束した電撃のレーザーで薙ぎ払った。
くらった機体は黒焦げになり、薙ぎ払った。線は、機体をそこから切り離していた。
これもな、全部エグすぎるのじゃよ。殺しに特化したというか、なんともいえんのじゃがな……。
全滅した部隊を見て儂は、静かにガラクタの山に乗っけた。
端から見れば、ただの金属の山に見えるが……近くで見た瞬間に、これは全部機体だという事に気づくだろう。
そうじゃな、少し時間があるからの。
10年前、亡霊は1人の少女を助けた。その少女は、人々から巫女と呼ばれていたが……扱いが酷かったのじゃ。例えば、牢に入れられてパン切れ1枚とかのな。
亡霊は講義した。何故彼女をそんな扱いにしているのだと。それに対しての反論は、どうせ死なないのなら逃げないように牢に閉じ込めておいたほうが安全だ。という事だった。
彼は静かに連れ出した。しかし、その先には儂が先回りをしておった。
あの時はまだ普通の機体じゃったからの、喋りかけてみた。
「お主は何のために、連れ出したのだ」
とな、それに対し亡霊の言葉に心が撃たれての。
「俺は彼女に、この広い世界を見てもらいたかった」
と言ったのだ。それは、儂が求めていた答えじゃった。儂は、その言葉に頷いて。
「分かった……、その少女は儂らの本当の居場所で管理しよう」
「どういうことだ?」
「儂らは別な部隊……に所属しておるのじゃよ。もし良ければ、貴様もこんか?」
亡霊は静かに頷いた。半信半疑だったみたいだが、着いてからここに匿う事を了承してもらえたのじゃ。
ただそれだけじゃ。
おっと、そろそろおかわりが来たようじゃの。




