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Tree  作者: 千斗
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執筆後記

おはようございます、こんにちは、こんばんは。

千斗です。


『Tree』最後までお読み頂きありがとうございました。


このお話は短編なのですが、どうしても、というよりは私の身勝手でこの執筆後記を書きたく思い、形式的には連載、という形になっております。

その辺りご理解下さい。


↓↓↓以下ネタバレがあるかと思われます↓↓↓












この『Tree』は、私が学校の家庭科の授業で作った絵本が元となっております。

その授業は「子供(幼稚園・保育園くらい)向けの絵本を書こう!」という内容だったはずです。

しかしながら私は、全くハッピーエンドではない、決して明るいとは言い難いこの話を作ったのです。



ところで皆様、自分が遊んでいて、鳥の鳴き声(カラスなどが泣きわめく様なのは別と致しましょう)が耳障りだと思ったことはおありでしょうか?

勿論、十人十色、感性や聴力等は人それぞれですから、そう思ったことがおありな方も、そうでない方もいらっしゃると思います。

しかしながら、例え耳障りに思えども所詮は鳥の鳴き声。あまり大したことでは無いのです。

そう、決して皆で騒ぎ立てるようなことでは無いのです。


物語の中では確かに鳥と人間の間には暗黙の了解のようなものがありました。

それを故意にでは無いにしろ破ってしまった鳥を、少年は疑問に思ったのです。

「何故自分は守っているのに、鳥は破ったのか」と。

そうして、この少年の疑問はさらに大きな疑問を呼びます。

「もしや破った理由は悪い事の始まりではないか」と。

すると大きくなった疑問はより多くの人を疑問の渦へと巻き込みます。

疑問があれば、答えが欲しくなるのが人間の性なのでしょうか。

疑問の答えとして決めつけをします。

「あぁ、悪い事が始まったのだ」と。

そうして、悪を排除するために――正確には悪と決めつけたものを排除するために、人々は行動をします。

つまり、木を切ったのです。

その木も、言わば第三者であり、傍観者であったのです。

それが決めつけによる排除により、最も被害を受けました。

しかし、月日が流れれば人々は起こったことを忘れました。

忘れて、今そのときの楽しい時間を平和に過ごしているのです。


この一連の流れは戦争や、テロや、内乱と何ら変わりは無いのです。

本当に傍目から見れば些細で、小さな事が、人を巻き込み、心を巻き込み、そして決めつけさせる。

「あれが悪い」「これが悪い」と。

挙げ句、関係の無いものにまで甚大な被害を与えてしまうのです。

そうしてたくさんのものを傷付けたにも関わらず、時の流れで、その悲劇を惨劇を、忘れていくのです。



ここまでだらだらと書いてきてしまいましたが、いったい本文の何倍あるのでしょう……。

申し訳ありません。

こんなに書いておきながら、読んでくださった皆様にこの話の本質をわかっていただけたかどうかが怪しい所が非常に歯痒くはあります。

あとは皆様の解釈にお任せしなければなりません。


ハッピーエンドのお話では無いけれど、たくさんの意味と、希望と、私の思いを込めて。

『Tree』でした。


長文にお付き合い頂き誠にありがとうございました。

深くお礼申し上げます。


今後ともよろしくお願い致します。


2014.6.29.Sun

千斗

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