第76話 新たな目標と生活。クロスボウを作ろう(前編)
【異世界生活 54日 3:30】
「おはよう、シロ、ココ。ココも見張りをしてくれてたんだな」
俺は尿意をもよおしてしまい、少し早く起きる俺。
「おはようにゃん。流司。麗美があの後も大変だったから。一晩中抱き枕にされたから逃げ出してきたにゃん」
ココが謎の猫語でそう答える。
麗美さんの事を呼び捨てなのか。どっちが主人か分からないな。猫ゆえに。
会議の後、普通に夕食を食べ、睡眠をとったが、麗美さんは終始ココを抱きっぱなし、その後一緒にツリーハウスに上がっていったようだがそんなことになっていたとは。
「生活に支障が出るようだったら、言ってくれよ。俺が麗美さんに話すから」
俺はそう言って、とりあえず、海岸の岩場にある男性用トイレに急ぐ。尿意が待ってくれそうになかった。
拠点に戻ると明日乃が不貞腐れた顔で待っていた。
「トイレに行きたくなっただけだって」
俺は慌てて謝り、
「だったら許す」
明日乃がそう言って俺に抱き着いてくる。最近、明日乃に『一緒に起きなきゃダメ』みたいな変な束縛が始まって困っている。環境が変わってさみしいのは分かるが。
「パパとママは熱々だね」
シロがそう言って俺達を冷やかす。
その後、4時になると他のメンバーもぱらぱらと起き出すので明日乃と俺で朝食を作り出す。
ココがいなくて慌てて起きたのか、珍しく麗美さんが早起きをしてくる。
そして、ココを抱いて臭いを嗅ぎ、猫キックで抵抗するココ。ちょっと可哀想になってくる。
「麗美さん、猫かわいがりもほどほどにね」
俺はそう言い、麗美さんに自制を促す。
文面の通りまさに猫かわいがりだ。
そして、シロは逆に俺にひっついて離れなくなった。意味不明だ。
そして、対抗するように一角がレオを膝に乗せる。さらに意味不明だ。
「みんな仲良しさんだね」
琉生が間の抜けた口調でそう言う。
そう見えるか?
明日乃の朝食ができたのでみんなで食べる。イノシシ肉と野菜のスープだ。
「明日乃、干し肉はあとどれくらいあった?」
俺は一応確認しておく。
「うーん、猪肉も熊肉もそれぞれあと2日分くらいかな? 5日後にはなくなっちゃうよ」
明日乃がそう答える。
「朝食はバナナにするか? そろそろ」
俺は節約を提案する。
「小麦もトウモロコシももう少しかかりそうだしね」
琉生がそう言う。小麦やトウモロコシが収穫時期になるにはあと1か月以上かかるそうだ。
「まあ、また、野菜を取りに行くついでに動物狩りでもすればいいんじゃない?」
琉生はそう付け足す。
「必要なら、森で鳥でも捕まえてくる」
レオがそう言う。
「そうね。弓矢の補充も必要だし、鳥の羽も欲しいわね」
鈴さんがそう言い、一角も頷く。
「じゃあ、レオと私で鳥とってくるにゃん」
ココもそう言って立候補する。
そして、さっそく出かけようとするココ。
「ココ、これも持っていけ。熊やイノシシも出るかもしれないしな。とりあえず、熊は逃げろ」
俺はそう言ってココに青銅製のナイフと青銅の槍を渡す。
ちなみにレオもシロも自分用の青銅のナイフはもらっている。槍は共有のを使っている。
「ココ、無理しちゃダメよ。怪我するようなことしないでね」
麗美さんが過保護な母親のようにココを離さない。
「流司、ナイフ、ありがとうにゃん。じゃあ、レオ、行くにゃん」
そう言って、麗美さんを猫キックで引き剥がし、麗美さんの腕からすり抜けるとレオを連れて森に行ってしまうココ。
あの2人は夕食しか食べないでいいらしいから、朝食の時間が暇だったのかもしれないな。そして、ココは麗美さんから逃げる口実が欲しかったのかもしれない。
「俺達も日課の剣道教室をやったら作業に入るか」
俺はそう言い、食事を終えたので立ち上がる。
麗美さんがココの歩いていった森の方を悲しそうに見つめている。
【異世界生活 54日 6:00】
「じゃあ、行ってくる」
一角がそう言って拠点を出発する。
一角は自分の変幻自在の武器が欲しくて仕方ないらしく、少しでも魔物を減らしておきたいと、新しい島、南東の魔物の島の魔物の数を減らす作業を麗美さんと始めるそうで、さっそく今日から午前中はその作業をするらしい。
「麗美さん、一角が無茶しないように見張っておいてくれよ」
俺は少し心配になって同行者の麗美さんにそう言う。
「わかったわ。まあ、2人ならそんな無茶はしないと思うわよ。あくまでも結界のある橋の上までしかいかないわ」
麗美さんがそう言う。ココの件は吹っ切れたようだ。
今日の魔物狩りに関しては俺や明日乃が行くと一角が無茶をしそうなので今回はあえて俺も明日乃も参加しない。
2人が出発した後、俺達も作業を始める。
琉生はシロと畑作業。俺の変幻自在の武器を貸して農具として使っている。一応、鈴さんに作ってもらった鍬や鋤もあるらしく、それはシロが使っているようだ。
真望と明日乃は麻糸作り。近日中にはた織り機ができるのを見込んで麻糸を少しずつだか作り溜めしているそうだ。
鈴さんと俺は、鍛治作業。鋳型を作って、弓矢の鏃とクロスボウの金属部品を作るらしい。
「今日はどんなことをするの? 鈴さん」
俺は気になって聞いてみる。
「基本いつもと一緒。砂で鋳型を作って溶かした青銅を流し込む感じ? ただ、小さい部品が多いから、青銅の剣の時みたいに上下別れた鋳型じゃなくて、下だけの鋳型を作って手作業で流し込むかんじかな。で、固まったら砥石で砥いで形にする感じ? あまり細かい部品は前回のやり方だと上手く作れないんだよね」
鈴さんがそう説明してくれる。
なんか、細い部分や細かい部分に金属が流れ込まなかったり、鋳型自体が崩れやすくなったりしてしまうそうだ。
そして作業だが、基本、剣を作った時と同じ感じで、砂に粘土と水を加えて固まりやすくしたものを木枠に下からみっちり詰めていく。少しずつ砂を入れては木片で叩いて固めていく。それをそこからやっていくのだ。
俺がその作業をし、鈴さんは鏃や部品の木型を作っていく。
それを木枠の一番上までやったら、後はナイフで削って、鏃の木型、クロスボウの金属部品の木型をはめて、型に合わせるように鋳型を固めていく。木型は沢山あり結構面倒臭い。俺も比較的簡単そうな鏃の方を手伝う。
今回はこれで終わりらしい、
「これだと、鏃の反対側は平らになっちゃうよね?」
俺は片面しか鋳型のない鏃の鋳型を見て気になりそう聞く。
「そうだね。平らな方は青銅が冷えたら鋳型から外して砥石で削って表と同じような形に削りだすんだよ。ぶっちゃけ、小さい部品で両面鋳型作るより、こっちの方が失敗すくないし」
鈴さんがそう教えてくれる。
なるほど、鋳型のない裏に関しては形だけそれっぽくして砥石で削って鏃らしくするのか。なんとなくわかった。
そんな感じで鋳型も出来上がり、鍛冶窯の準備をする。いつもどおり、木炭を砕いて、一番下は大き目の木炭を敷き詰め、その上に砕いた木炭と青銅の金属片を交互にミルフィーユ状に窯に入れていく。
そこまで作業したところで、お昼近くになるので、たき火のそばに戻り、早めの昼食にする。
畑仕事をしていた琉生も戻ってきていて、シロと一緒に麻糸作りを手伝っている。
シロも肉球であまり細かい作業ができないので、シロは麻の茎を叩く作業のようだ。
「みんな、鳥、いっぱい採ってきたにゃん。料理するにゃん」
ちょうどいいところでココとレオがそう言って帰ってくる。
ココとレオはそれぞれ2匹ずつキジのような鳥をぶら下げている。
「りゅう君、鈴さん、作業が一段落ついたのかな? ココちゃんもレオも帰ってきたし、お昼ご飯にする?」
明日乃が麻糸作りの作業の手を止めそう聞いてくる。
「すごいね。キジさんだよ。お鍋にしよ。お鍋」
琉生がそう言って興奮する。腹ペコ娘め。
とりあえず、レオとココからキジを受け取り、琉生が上手にキジを捌く。
「やっぱり、琉生羽鳥を捌くの上手いな」
俺はその手際の良さに感嘆の声が漏れる。
「うん、お祖母ちゃんの家で、ニワトリとかよく捌いてたし」
そういって、上手に羽根をむしっていく。
「琉生、羽は残しておいてよ。矢を作る時に使うから」
鈴さんが慌ててそう言う。
「うん、わかったよ」
琉生はそういい、殻の土器に羽を放り込んでいく。矢羽根のつけ方は一角が帰ってきたら聞けばいいな。
そんなことを考えていると、一角と麗美さんが帰ってくる。
「おかえり、一角。魔物狩りはどうだった」
俺は一角に新しい島の状況を聞いてみる。
「川とかないからそのまま白い橋を渡れて楽と言えば楽だぞ。で、今日の敵は、ワーウルフ。しかも平均がレベル21越えでレベル30台も少し混じっていたぞ。結構レベルがエグい。今日は安全地帯の橋の上からの攻撃だったからよかったけど、平地で結界張って強行するみたいな前回のやり方は厳しいかもしれないな」
一角がみんなにそう説明してくれる。
「平均レベル21越えはヤバイな。俺達と同レベルの攻撃魔法が使えるって事だな。しかもレベル31以上がパラパラいるのか。格上すぎてちょっと今の状態で攻略を考えるのが難しいレベルだな」
俺は悩みながらそう漏らす。
「まあ、白い橋の結界から出なければ攻撃も魔法も届かないし、レベル20台で結界に張り付いている敵なら頸動脈とか急所の一撃で倒せるから数を減らす作業は可能かな?」
麗美さんがそう感想を漏らす。
「じゃあ、今日みたいな流れでお祈りポイントが回復するまで、一角と麗美さんとで魔物の数を減らす作業をしてもらい、ある程度減ったら、島に入ってみる、もしくは2つ目の島でレベルアップや装備整えてから3つ目の島に挑む感じかな?」
俺はそう言う。
「お祈りポイントが回復するまでに、私と麗美さんがレベル31を超えて強行するって手もあるぞ、というか私はそのつもりだが?」
一角が3つ目の島のダンジョンを攻略する気満々だ。
「まあ、それも手だけど、他のメンバーのレベルも上げないといざというとき困るしな」
俺はそう言って悩む。
「まあ、私と一角ちゃんのレベル上げしながら魔物の数を減らすって作戦でいいんじゃない? 二人がレベル31超えれば、色々選択肢も増えるだろうし。ちなみに、敵がみんなレベル21越えだったから経験値美味しかったわよ。二人ともレベル上がったし」
麗美さんはそう言って今の流れで様子見を提案してくる。経験値が美味しいのか。
「どっちにしろ、お祈りポイントが少なすぎるし、その流れで様子みるか」
俺はそう締めくくり、今の生活でお祈りポイントの回復と鈴さんの鍛冶道具の取得をめざすことにした。
報告会も終わり、琉生のキジの解体も終わり、俺も昼食の準備を手伝い、昼食が出来上がる。
「今日はココちゃんとレオ君が獲ってきたキジのお鍋だよ」
琉生が嬉しそうにそう言う。
「美味しそうなにおいね」
麗美さんがそう言ってお鍋を覗き込む。
キジ肉をネギや香味野菜で煮込んだ塩味の鍋だ。明日乃と琉生が作業の合間にきのこも採ってきたらしく、シイタケっぽいきのこやシメジっぽいきのこも入っている。
「白菜があったら最高なんだがな。あと、ポン酢?」
一角が余計な事を言いながら、小分けされた皿を明日乃から受け取る。
まあ、白菜の代わりにキャベツが入っているが、やっぱりちょっと違うので一角の気持ちも分かる。
「でも、塩味強めで、キジから良い出汁が出ていておいしいな」
鈴さんが美味しそうに鍋を食べる。
「今日は鳥ガラ、骨から煮出したから特に美味いと思うよ」
俺はそう言う。
少し時間がかかったが、鍋を作る前に、骨を水から煮出して出汁をとったのだ。
「ああ、確かに濃厚で旨いな。これなら塩味だけでも十分旨い」
ポン酢が欲しいとか言っていた一角が美味そうに野菜や肉を頬張る。
「夕食はもう2匹分キジ肉があるから焼いて食べる感じかな?」
明日乃がそう言って、おいしそうにキジ鍋を食べている。
「焼きもいいな。ネギと一緒に焼いたらうまそうだ。レオ、ココ、よくやったな」
一角がそう言い、レオとココを褒める。
レオとココも珍しく昼食を食べている。というより、明日乃に配られたみたいだ。功労者だしな。
「それにしても、ココ、埃まみれね。あとで一緒に水浴び行きましょうね」
麗美さんがそう言い、ココが苦手そうな顔をする。
「鳥に飛び掛かって捕まえたから仕方ないニャ」
そう言って、キジの肉を美味しそうに食べるココ。
レオとココがキジをとるところ、俺もちょっと見たかったな。
「レオも風呂に入るぞ。最近、入ってなかっただろ? 少し薄汚れてるぞ」
一角がそう言い、レオがものすごく嫌な顔をする。
「お風呂というか、水浴びな。というか、夏場はいいが、冬とかきたらお風呂とかもあった方がいいよな?」
俺はそんなことをぼそっと漏らす。
お風呂に関しては、お湯を沸かす装置は青銅で作れるらしいし、浴槽は琉生が作れるらしいので、将来的に、お祈りポイントが余りだしたらお風呂も作ることにした。
とりあえず、午後は交代で水浴びをしながら作業をすることになった。
先に、一角、麗美さん、琉生が水浴びに行き、明日乃と真望は引き続き麻糸作り、俺と鈴さんは鏃づくりとクロスボウの金属部品作りだ。
「鈴さん、クロスボウはできそう?」
作業に入る前に俺は鈴さんに聞いてみる。
「うーん、秘書子さんが比較的原始的で簡単に作れる設計図を書いてくれたからいけそうかな? 引き金とか矢を発射させる部分の金具と矢を装填するときの仕組みの部分が面倒臭いけど、何とかなりそうかな? 部品削るのが面倒くさいから、そこは流司にも手伝ってもらうからね」
鈴さんがそう言って作業を始める。
まあ、午後の作業といっても準備した窯に火をつけて『ふいご』でひたすら空気を送り続けて高温を保つ作業だけどな。
「流司、手を休めない。火力を1000度以上に維持するのが大事なんだからね」
鈴さんがそう言って手の止まった俺を叱る。青銅の融点は900度弱。それでも金属の中では比較的扱いやすい温度だそうだ。
そんな感じで夕方まで木炭を燃やし、青銅を溶かし、午前中に作った鋳型に流し込む。
今回は、解放された鋳型に型に沿って流し込む感じだ。部品が小さいので失敗を考えるとその方が効率もいいらしい。
このあたりは経験と技術がいるようなので鈴さんに任せて俺は作業を眺めながら休憩する。
さっきまでエンドレスふいご作業で疲れたしな。鈴さんと交代とはいえ、結構な重労働だ。
ちなみに、水浴びから帰ってきた一角と麗美さんは鍛冶工房の小屋の壁作りをしている。竹を決められた長さに切って、二つに割り節を抜いて交互に重ねて荒縄で柱や梁? 横に伸びた竹に縛るだけの作業なので比較的簡単な作業だ。
そして、一緒に帰ってきたレオとココはやたら綺麗になっていて、2人ともげっそりしていた。
そして、麗美さんの顔にはひっかき傷があって気になったが、なんか顔にやり切った感があって終始にこにこしていた。
そういえば、こいつらの服って脱がせられるのか? 魔法でできているっぽいが。
俺は気になったがまあ、スルーしておこう。
明日乃と真望とシロも水浴びに行ったそうだ。
竹で小屋の壁作り
【異世界生活 54日 17:00】
鋳型に溶かした青銅も流し込み終わり、俺と鈴さんも水浴びに行くことにする。
「一角、ちょうどいいから、松脂取りに行こう、矢を作るのに必要だからね」
鈴さんがそういって一角に声をかける。
とりあえず、3人で最初の拠点の北にある松のような木が生えているところに向かう。なぜか背負子を背負って、荒縄も持っていく。
「流司、以前、松明みたいなものが作りたいって言ってたじゃない? だから、水浴びするついでに誘ってみたのよ。水浴びしたら遅くなりそうだし」
鈴さんがそう言う。
「そういえば、ダンジョンの帰りにそんなこと言ったことあったな。ちょうどいいから松脂と一緒に落ちている松の枝や皮を拾って帰ろう」
俺はそう言って松の木のまわりに落ちている皮や枯れ枝を拾い始める。
松など樹脂の多い木は普通の木より燃えやすく、火が上がり、松明として使えるらしい。松の明かり、漢字の通りだしな。
「流司、帰り暗くなるから松明も何本か作っておけよ」
一角が松脂を採取しながらそう言う。
「ああ、とりあえず、1本作って、残りは鈴さんが水浴びしている間にでも作るよ」
俺はそう言って、とりあえず、集めた松の皮や枝で1本松明を作ってみる。
「私は流司と一緒に水浴びしてもいいよ?」
鈴さんがそう言って俺を冷やかす。
鈴さんの口調はぶっきらぼうで男性っぽいが、体はナイスバディだから裸の付き合いなんてしたらそれだけで終わりそうにないのが予想できる。
俺は笑って聞き流すしかなかった。
そして、持ってきた背負子に積めるだけ松の枝や皮を積んで持ち帰る。
なるほど、この為の背負子だったのか。
「まあ、光魔法で明かりを作れるのが明日乃とシロだけだしな。いざというときに松明はあった方がいい」
一角がそう言って同じように拾った松の枝や皮を乗せた背負子を背負う。松脂も存分に回収したようだ。
その後、泉に寄り、まずは鈴さんが水浴びをする。待っている間、俺と一角は松明作りをする。松の枝や皮を荒縄でまとめるだけのシンプルな松明だ。
最初に作った松明は俺が火をつけて鈴さんに渡した。もう、18時を回ってしまい真っ暗だしな。
俺達は松明に火をつけた時に一緒に地面に作った松明モドキ、ただの松の枝製のたき火で作業を続ける。
よく考えたら、誰も火をつける魔法を使える人間がいなかったので俺が代表して魔法を覚えて火をつけた。拠点ならたき火から種火を貰えばいいが、探索先では火をつけるのも一苦労だしな。
待っている間、竹も切りたかったが、松の枝や皮が重いのであきらめた。
ちなみに、他のメンバーが水浴びついでに竹を切ったり、水筒を作って飲み水を汲んだりしてくれたらしい。水瓶の水の補充も、もちろんしたそうだ。
とりあえず、鈴さんの水浴びも終わったので、交代で俺も水浴びをし、松明の火を頼りに拠点に帰る。
うん、松明があると色々便利かもしれないな。
次話に続く。
☆2名様ありがとうございます。やる気が出ます。