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学園都市の風景

 次の日の朝、俺は久しぶりに誰も布団には入ってこないと思って起きたら


「そうか、アイツらと離れ離れになってしまったんだよな」


 レイナ、ソル、エル、ローゼ、ルージュ、この五人との生活は大変だったけど、楽しかったなと考えてしまうな


 そう思いつつ、俺は立ち上がって洗浄魔法クリーンを使う。


 そして、横のベッドで爆睡しているフラウを起こそうとするが


「ムニャムニャ、家主〜」


「なんの夢を見ているのかは知らないが起きろ!」


 なんとも言えない朝だな。


 その後、身支度をしていると


「そういえば、ルージュとのリンクは繋がったままなんだな」


 俺は魔力量に変化がなかった事や左腕の紋章を見てを思い出す。


「あの、赤髪の大女との繋がりはまだあるのじゃな。それなら、向こうもこちらの居場所が分かりそうだな」


「普通はそうだと思うが、こちらからは向こうの場所が分からないから、向こうも恐らく無理だな」

  

 俺はそう考えて、装備を装着する。


 あと、フラウは寝巻きが無かったので、私服のまま寝たみたいだ。


 そして、準備が終わってアイテムバックを背負って、部屋の外に出る。

 

「そういえば、まだ朝ご飯を食べて無いから食堂に向かうのじゃ!」


 フラウがルンルンで食堂に向かっているので、俺も難しいとは思うけど、気持ちを切り替えないとな。


 そう思って、俺もフラウについて行く。


 それから、朝飯を食べて学園都市を散策する事にした。

 

「おぉ! なんじゃ! この綺麗な物、あそこには可愛い服もあるのじゃ!」


 なんか凄いテンションが上がっているけど、値札をみろ。


「フラウ、値段を見てくれ。今持っているお金では全く足りないぞ」


 一個八万フロンと書いてあるので、ボッタクリじゃ無いかとも思ってしまう。


「なら、家主。外の魔物を狩りまくったらどうじゃ?」


「正直言うが、俺達には前衛がいないからな。それと、俺は戦闘よりも商売をしたいんだが……」


 俺はアイテムバックを見ながら、そう喋る。


「でも、元手が無ければ商売も出来ないじゃろ?」


 確かにそうだが、結構悩むな。


 俺達は近くにあったベンチに座りながら、その事で話し合う。


「とりあえず、お金をどう稼ぐかだな。まずはそこを何とかしたいな」


「でも、妾達はよそ者だから、普通に働いてる稼ぐのは辛いと思うのじゃが」


 かなり悩むな。


 俺達はなんだかんだ色々悩んでいるが答えは出ないので


「そろそろ腹が減って来たし、どっか食べに行くか?」


「そうじゃな」


 俺達は立ち上がって、近くの食堂を探していると


「あの、少しいいですか?」


 誰かが、呼ばれているみたいだな。


 そう思ってスルーするが


「すみません、灰色の髪色をしたイケメンさん。ウチの話を聞いて貰えますか?」


 誰だ? 灰色の髪色をしたイケメンさんは?


「家主の事じゃないのか?」


「あのなフラウ。俺はイケメンじゃなくてフツメンだ。それに髪色が同じだから返事すると痛い目に合うぞ」


「なんか相手の女性はこちらをガン見しているようじゃが気のせいか?」


 気のせいだ。


 なので、俺達は他の所に行こうとするが


「あの、なんでウチを無視するのですか!?」


 と肩を掴まれる。


 ヤバイ、凄い嫌な予感がするのは気のせいか?


 俺とフラウはそう思って振り向くと、ベージュ色の髪色をした女性がこちらをガン見している。


「ハッキリ言いますよ。俺はイケメンでは無くてフツメンです」


「逆に言います。貴方がフツメンなら、イケメンがほとんどそうなりますよ!」


 なんか、面倒なタイプっぽいな。


 なので


「あの、肩から手を離して貰えないですか? 貴女と自分達はなんの関わりも無いですよね」


「確かにウチと君達は何も関係は無いけど、その装備が気になるんだよね」


「家主の装備は一般的な物じゃぞ」


 フラウ、ナイスだ。

 

 俺はそう思って離れようとするが


「鍛治科二年のウチの目は誤魔化せないよ。その胸当てとかに使われているのはミスリルだよね」

 

「それは、答える気はない」


 いい加減面倒なので、どうやって逃げようか……。


 何か方法がないか考えていると


「ニア・リグレット、何をしているんだ? 確か今日は平日で授業はあるよね。ちなみに、ぼくは有給を取ったから休みだよ」


 近くにいた、二十代中盤くらいの男性が近づいてくる。


「あっ、シュット先生こんにちは。すみません、学園の方よりも、このイケメンを見てください」


「君は、イケメンをナンパしているのか?」


 シュット先生と呼ばれた人物はため息をついている。


「そうじゃ無いです。彼の装備ですよ」


「なるほど、確かにこれはミスリルの装備だな。しかもこのレベルはかなりの物だぞ」


 うん、これ以上はさらにマズイのと、周りにも人が集まって来たので


「フラウ、とりあえずこの場から離れるぞ」


「了解したのじゃ」


 俺達はそう話して、逃げようとするが


「イケメンと幼女、逃がさないよ」

 

 と何故か、向こうもムキになって俺の左腕を掴む。


「流石に離せ! ここだと目立つんだよ!?」


 俺は大声で喋ると


「とりあえず、移動しないかい」


 何故か、男性の人が提案した事を、俺は受け入れるしか無かった……。


 


 


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― 新着の感想 ―
[良い点] 新しいところに来て早々、厄介ごとが向こうからやってくる具合ですが、うまいこと交渉材料にできたらいいですね。 [気になる点] ミスリルって軽くて丈夫だから、ついつけてることを忘れてしまいそう…
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