見えない壁②
ミドリとジャスティスが部屋の中に入ってから、しばらくーーー
外では、再び作戦会議が始まっていた。
「しかし、どうする?」
「ジャスティス様だけじゃ、おそらく足りないだろう」
「増援は!?」
「今確認中だっつってんだろ!」
怒号がそのあたりで飛び交う。彼らは誰と戦っているのだろうか。
その様子を、シャルはずーっと見せられていた。
〈シャル〉
(…)
もうあきたらしい。
その時、奥の扉が開いた、シャルの目線もそちらに向いた。
ジャスティスだ、ジャスティスが扉を開けて出てきた。
「ジャスティス様!」
「もう傷はふさがったのですか!?」
「早く我らに指示を!」
しかし、シャルには疑問があった。
〈シャル〉
(…あんなマントしてたっけ?)
ジャスティスの姿は、まるでスーパーマンを彷彿とさせるように、大きいマントを着けていた。
〈ジャスティス〉
「皆のもの、すまなかった、これから私は戦線に戻る」
ジャスティスが出口に向けて歩き出す。
一歩踏み出すごとに、周りからの歓声や疑念の声が飛び交っている。
〈シャル〉
(あれ? ミドリは?)
その疑念を抱えながらジャスティスに声をかけようにも、周りの人が邪魔だった。
ふと、ジャスティスがこちらに向かって、目線を向けた。
シャルは、マントに目線を向けて、気付く。
すぐさま、観衆を押しのけ、ジャスティスとともに外に出た。
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〈ミドリ〉
「何…それ?」
頭の上に?マーク。
ミドリには、目の前の男に対する疑問が沸いた。
〈ジャスティス〉
「何って、これが勝負服なんだが?」
ジャスティスが自慢げに勝負服なるものを見せてくる。
……完全にアメコミのスーパーマンだった。でっけぇマントついてるし。
いや、そもそもだが、ジャスティスは既にけがをしている。
でも、戦線復帰をすると言った。しかも僕も。
〈ミドリ〉
「僕、今歩けるかどうかわかんないんですけど」
〈ジャスティス〉
「そうだな、だからこのクソダサい服なんだ」
裏で何かを取り出しながら、ジャスティスは言った。
あとクソダサい自覚あったんや。
〈ジャスティス〉
「これはな、もともとは負傷者を運ぶための機器なのだが」
ジャスティスが取り出したのはリュックのようなものだった。
よく見ると、金属のカバーがついていて、人を背負っていくことができそうだった。
僕は、だいたい何かを察した。
〈ジャスティス〉
「さっきのマントの内側に、これを着けて、君はここに乗るんだ」
…なんか、赤ちゃんみたいだなぁ。
〈ミドリ〉
「…赤ちゃんみたいだなぁ」
〈ジャスティス〉
「めっちゃ口に出てるぞ、まぁ、もともとはそういう代物だからな」
ジャスティスはリュックを着け終えた。
〈ジャスティス〉
「よーし、乗れ」
しぶしぶそのリュックに乗った。うわ、結構安定感あるな。
そして、上からマントがかぶせられる。
〈ジャスティス〉
「あまり時間がないからな、外に出たら走るぞ」
〈ミドリ〉
「外が見えないです」
〈ジャスティス〉
「そういえばそうだったな」
扉を開く音が聞こえる。
次に、人々の音が聞こえた。
〈ジャスティス〉
「皆のもの、すまなかった、これから私は戦線に戻る」
ジャスティスの声が聞こえる。
もう一度扉の音が聞こえて、おそらく外に出た。
〈ジャスティス〉
「よし、もういいぞ」
〈ミドリ〉
「結構息苦しい」
〈ジャスティス〉
「仕方がない、受け入れろ」
我慢強い人だな、と僕は思った。




