表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
媛西電車  作者: Hankyu3058
PR
25/29

㉕媛鉄梅田駅「4人最後の夜」

㉕梅田駅

私たちが降りたホームにはあまり人がいなかったけど

向かいのホームは競馬帰りであろう人たちでごった返していた.

「ねぇ梅田駅ってたしか阪急のすごいものがあるところだよね」

美波ちゃんは誰に聞いているのか…

そんなの私たち3人にはわからない.

「なんか見たいものがあるの?」

「阪急梅田駅.」

「え… もう媛鉄の切符,西宮まで買ってるし…」

「ここから阪急門戸厄神駄目?」

モンドヤクジンってなに? なんかの呪文?

桜川には通じているみたいだけど綾奈ちゃんと私はわからずじまい.

「もう時間も遅いしさ. 阪急はまたにしよう?」

美波は少し暗い顔になったけど「うん」と返事をしてそのまま媛鉄を待った.

それにしても向かいのホームの人数すごいな~

と,思ったらアナウンスが響いた

『まもなく準急西宮行きが到着いたします. 白線の内側に下がって…』

「こんな時間に準急とかあったっけ?」

だから美波ちゃん! 誰に聞いてるの?

そんなのわかる人美波ちゃん以外いないって.

そして入ってきたのは準急はさっき乗ってきた急行と同じ車両の…

「わぁ! あれ1400系だよ!! 5ドア車両!!」

急に美波ちゃんのテンションがあがった.

「なにそれ? さっき乗った車両と全く同じに見えるけど」

「全く違う! 多客時は5ドアで昼間とかは床から座席が出てきて3ドアになるの!!」

美波ちゃんのテンションがさらにあがった

「京阪と違って下から座席が出てくるんだよ!! かっこいいよね」

たしかに扉の数は多いけど… これはしゃぐもの?

座席が出てくるって聞いたらロボ系アニメしか思いつかないけど…

美波ちゃん大興奮の電車に乗り込んだけど中には椅子がほとんどない.

「サービス悪いな~.」

「ねぇ? 座席がしたから出てくるって言うのは? みてみたい!」

「今は5扉だからしょうがない,座席が出てくるのは普通みられないよ,イベントにでも行かないと.」

「え~ つまんない」

美波ちゃんがこの車両について語り始めた

「この電車座席が出てくるだけじゃなくて全部の車両に運転席があって増結用の2両編成としても活躍できるんだよ. だからほかの1000系列と違って全自動密着連結器が装備されてるんだ. その運転席も外側から見たら乗務員用扉はあっても塗装的に中間車に見えてしまって一種のだましえ見たいな感じなんだよね~ しかも偶数車には1両に2基もの…」

あ~眠くなる眠くなる. さすがの桜川も絶対右耳から入って左耳に抜けているよ.

美波の言う5扉状態では4人並んで座れる座席が車両の後ろ側にしかなく,

後ろに行こうとする間に全部の座席が埋まってしまった.

座れないじゃん!!

「っていうか異様にこの電車つり革多いよね」

あ~桜川! 変な質問しちゃって~ また美波ちゃんが語り出したじゃん!

座れないのと美波の電車話でさっき以上に疲れた.

「桜~ 立ったまま寝るなよ.」

「寝てないから! そういう桜川も半目状態のくせに」

「まぁまぁ桜ちゃん. 桜川はもともと半分しか目が開いていないから」

そんなこともないし.と目を見開く桜川.

目を見開いた桜川の顔は言ったら悪いけど気持ち悪い.

「わかったわかった.」

準急だったから思ったより早く西宮駅に着いた.

ようやく桜川の家に戻ってきた

もう真っ暗だよ. ハードなスケジュールだったな~

「じゃあ今日のご飯もお願いします.」

桜川がぺこりと頭を下げる

「任せて!」

綾奈ちゃんは疲れも見せず台所で作業を始める.

ご飯を待つ間に3人でトランプをした.

そして順番にお風呂に入る. 今日も桜川が先発.

3人ともお風呂を済ませたところでご飯が出来てきた. 綾奈ちゃんごめん!

「お待たせ~ 昨日と大してメニュー変わらず.」

「そうなの? …コレは?」

「八つ橋を綾なりに作ってみた.」

「すごい綾奈. 尊敬するわ~ 美波もそういう風に料理を楽しみたい」

綾奈の作った八つ橋は形が微妙だが味はすごく美味しかった.

本物の八つ橋を食べたことがないのでわからないけどこっちのほうが美味しいと思う.

「ご馳走様.」

「お皿洗っとくから綾奈はお風呂に言ってきなよ」

「そうする.」

「桜川,美波も手伝っていい?」

「もちろん. 桜もやる?」

皿洗いは非常にだるいけど1人も暇なので参加することにした.

狭い台所に3人. 結構厳しい.

「桜ちゃん,髪に洗剤ついてるよ.結んだら?」

うわ. だるい. お風呂に入った後でコレはだるい.

「美波はショートヘアでいいね~. 結ぶの面倒.」

「僕だって結ぶ必要性なしだよ. 面倒なら桜も短くすれば?」

「いやだよ.」

「まぁ桜ちゃんがいきなりショートになったら怖いからね」

「怖いって,どういう意味さ」

「桜にはロングヘアーが似合うってことだよ」

まぁこの4人の中で髪が一番長いのは私か…

でも一番短いのって誰だろう.

綾奈ちゃんはそれなりに長いから違うけど…

美波ちゃんって,もしかして桜川より短いんじゃない?

そう思うと桜川のヘアースタイルが急に女子に見えてきた.

まぁコレが桜川定番のスタイルだからいいけど. 全然変わらないよね

皿洗いが終わりのんびりしていると綾奈が戻ってきた.

「疲れた後のお風呂って最高だね」

「道後温泉ならもっと疲れが取れると思うよ」

「神の湯と霊の湯どっちが好み?」

「椿の湯かな.」

「いやいや. 本館のほうがいいって.」

「なら放生園かな」

「足湯で疲れは取れない,取れない.」

「ちなみに美波は神の湯派」

「綾は霊の湯派 坊ちゃん団子最高.」

「そこは綾奈. 自分で作ろうよ,八つ橋いけたんだから」

「坊ちゃん団子は難易度高そう」

「まぁそうかもね. 桜川は?」

「僕? 神の湯派. 安いけどいい湯だし」

「桜ちゃんは?」

「え? やっぱり椿の湯かな.」

「本当に言っとる?」

「うん. まぁ本館行ったことないので!」

「え~! それはない. また一緒に行こう?松山帰ったら」

「いいよ.」

「そういえば桜川,残念やな.」

「なんで?」

「道後温泉に混浴はないからね.」

「だれも温泉,一緒には入らんわ.」

「耳が赤い!! 笑う~.」

「僕は放生園でいいよ. 美波と行く.」

「そこならいけるんねぇ~」

「綾奈はちょっと黙って.」

「いいじゃん! 盛り上がるし」

「私も綾奈の意見賛成!」

「まぁ,美波.いつか放生園いこう?」

「いいよ. ついでに坊ちゃん列車も乗りたい!」

「あ,まぁ,いいよ.」

桜川の歯切れが悪くなった.地味にダメージを受けているな. 目がうつろだ

分かった! 坊ちゃん列車は値上げに値上げが続き,今となっては

1乗車1000円となってしまっている. 市内電車は160円のままだけど

坊ちゃん列車2人で2000円. 桜川には痛いだろうな.

「綾のアドバイスとしては二之丸史跡庭園に行ったほうが良いと思うな」

「あぁ~市役所前の.」

「あそこ恋人の聖地なんよ? しっとる?」

「それは知らなかった.」

「桜川.行こう? 次松山に行くとき.」

「うん. 媛鉄つかって.」

「うん!」

私たちは4人とも愛媛県民なのに,兵庫県で松山観光のプランを考えている

なんだか不思議な感じで笑うてしまう

あっという間の2日間だったな~

明日,綾奈ちゃんと私は10頃ここを発つことにした

誰からともなく「おやすみ~」が飛びかい,みんなすぐに寝てしまった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ