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百合パワーは最強なのです!!〜女子高生が与えられたスキル「百合を感じるたびに強くなる能力」で異世界を救うかもしれない話〜  作者: ぎゅうどん
百合で強くなる女子高生とアリス、魔族の姉妹からお茶会に招待される編
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104話 アリスを救えるのは優梨の愛(前編)

「ガハァッ…ガハァッ…」


「一体、何が起きたの…?」


「アリスさんがユリさんを攻撃した…?」


「ユリさん!!」


「来ちゃ駄目だって言ったでしょ!!」


「でっですが…?」


「ハァハァ…」

(今のアリスちゃんは何かおかしい…)


(私にもそう見えます…まるで別人になったような…?)


【ソウル・バインド…】


「はっ!やめて!」


«ぎゃっ!!»


«お姉様方!!»


アリスが出した謎の黒い鎖で、勢いよくレア大佐とメグ少佐を椅子に縛り付けた!


「ぐっぐっ!この鎖、外れないです!!」


«私達が鎖を解きます!!»


「いくらやっても解けないわ…これはソウル・バインド…私達の力じゃ絶対に解けることもないし…最終的に縛った者から魂すら奪い取る、最悪の術よ…」


«そっそんな…?»


「アリスさん!どうしてこんなことをするんですか!」


「ガハァッ…アリス…ちゃん…?」


「彼女、本人を責めても仕方ないわ。」


「えっ…?」


「どういう意味ですか…?」


「この術を唱えられるのはただ一人、あなた、ソウル大佐ね…?」


「ソウル大佐…?」


【フッフッフッ。御名答だ。よくわかったな、レア大佐?】


「やっぱりそうだったのね…?」


「あっありえません!ソウル大佐は2年ほど前にルイドという街の侵略に失敗して、マーガレットってSランクの冒険者に倒されたはずです!」


「マーガレットさんに…倒された…?」


【ああ、確かに我は二年前、マーガレットに倒された、だが奴は知らなかったのだ。我は肉体が消えても魂は生きる、他人の体に憑依出来ることをな?】


「それって…まさか…?」


【想像通りだよ。ユリちゃん。】


「アリスちゃん…?」


【我は倒されたフリして、マーガレットの体に憑依していたのだよ。】


「そっそんな…?」


【そしてきさまは気づかなかったが、この娘も暗示で操れるようにしてあったのだ。】


「気づけなかった…」


【我は感謝しているぞ、間抜けなきさま達がレア大佐達を油断させてくれたから、この計画は実行に移せたのだからな?】


「それってどういう意味…?」


【フッフッフッ…すぐに言葉の意味がわかる。】


すると緊急連絡の放送が聞こえてきた!


《お姉様方、大変です!!監視係からの連絡で、森に武器を持った大勢の人間達が入りこんでいます!!至急、司令室に来て対策の指示をください!!》


【フッ、だから言ったであろう?】


「これもソウル大佐…?あなたがやったことなのですか…?」


【ああ、そうだ。いくら森が広いとはいえ、あの大人数で探せば、この城が見つかるのも時間の問題だろう。】


「なっなんでこんなことを…?」


【この場所に魔族の城は二つもいらぬ、ここを破壊したら、次は我の城を建てるのだ。】


「ひどい…」


「ソウル大佐ァァ!!」


(ゴクリッ。お姉様のこんなに怒った表情、初めて見た…)


【フハハハッ!精々、魂が吸いつくされるまで喚き散らしているんだな?】


「この悪魔め…」


【我は総仕上げに馬鹿な人間共にこの城がわかるように城の司令室にあるバリア装置を解除してやるぞ。】


«そんことさせるかー!!»


メイド達が一斉にアリスに飛びかかった!しかし!


「駄目よ!!あなた達じゃ勝てないわ!!」

 

【雑魚共が、ソウル・トルネード。】


«ぎゃぁぁ!!»


回転で起こった黒い竜巻に吹き飛ばされて、メイド達は遠くの壁に激突した!


«ガハァッ…»


【あっけない。】


「メイドちゃん達!!」


「皆さん!!」


【邪魔者は居なくなった。司令室に向かうとするか。】


「ハァハァ…そんなこと絶対にさせない…」


【やはり、まだ動けたか、ソノサキユリ。】


「エンジェル・ウイング!」


優梨の背中に天使の羽が現れた。


【それが例の天使の術というやつか。】


「これ以上、アリスちゃんの体を操らせてたまるもんか!!」


「うちも戦います!」 


「ごめんね、助かるよ…」


「はっはい…」


犬耳メイドは頬を赤らめた。


【まだ雑魚が残っていたか。】


「雑魚かどうかは戦ってみればわかります!ガルルッ!」


【威勢だけはいいようだ、だがどうする?我の暗示はそう簡単には解けぬぞ、それこそ殺さない限りな?この小娘を殺してでも止めるのか?】


「そっそれは…」

(この方はユリさんの大事なお仲間、殺すわけには…)


「ソウル大佐、あなたどこまで卑怯なの!!」


【卑怯だろうと勝てばいいのだよ。】


「なんて奴なの…ぐぁっ…」


«お姉様!»


【人一倍騒ぐから、魂を吸い込まれるのが早いようだな?】


「しっかりしてください!」


「ごめんね、メグたん…私が不甲斐ない姉だから…こんなことに…」


「そんなことありません!」


【フハハハッ!愉快、愉快。】


「お姉様方の鎖を解け!!」


【だからそれにはこの娘を殺すしかないと言ったろう?】


「ぐぬぬっ…」


【ハッハハッ!どうしたさっきまでの威勢は?】


『殺さなくても、アリスちゃんの暗示を解く方法ならあるよ!』


«えっ…?»


【本気で言ってるのか、小娘?】


「本気だよ!」


優梨は目を閉じて、祈りのポーズをとった。


【フッハッハ!何をするかと思ったらそれは神頼みではないか!】


「エンジェル・ヒーリング。ハァァァ…」


【ぐっ!なんだこの光は!眩しい!!】


アリスの周りを神々しい光が包み込んだ!


「眩しいはずなのに…とても優しい光に感じるのはなぜですか…?」


「私もよ…不思議ね…」


「アリスちゃん待っててね…すぐに救ってあげるから…」


優梨は果たして操られたアリスを救えるのか!



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