表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
侯爵令嬢グロリアは生き延びたい〜婚約者である王子様に命を狙われています〜  作者: オギノナギ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/3

1話 異世界転生

 異世界に転生して、グロリア侯爵令嬢として育った。そして、私の婚約者である第一王子バッカスは、学園内で浮気していた。


「グロリアが嫌いになったってわけじゃないけどさあ。グロリアだけと恋愛していたら飽きるじゃん。だから、俺が他の女を作るのは当たり前だよなあ。俺は第一王子なんだからさあ、愛人くらいたくさん作ってもいいだろ。まあ別に、正妃はグロリアになるしさ。俺と正妃の子どもにしか王位継承権は発生しないし、それでいいじゃん。ああでも、一応は法律に則って、成人同士でしかいかがわしいことは行わねえから。だからさ、俺は女達と遊び続けてもいいだろ」


 バッカスはそんなことを言っていた。悪い意味でプライドの欠片もない、自由奔放で飽き性な男性だった。まあ、バッカスにもプライドはあるのかもしれないけれど、誇り高い行動なんかしていなかった。バッカスは立場的に、舐められて困ることも少ないからかな。


 というか、キスでも感染症にかかることはあるのに、バッカスが浮気しまくっていて困る。バッカスが感染症にかかったら、私にまで移されそうだ。しかも、この異世界に感染症の検査や治療なんて、ほとんどないし。


 でも、バッカスは第一王子だ。そんな立場の人間に、私は下手に逆らうことができない。


「かしこまりました」


 だから、私は素直に応じた振りをしていた。内心はイライラしていたけれど、必死に我慢した。


 私はバッカスを怒れない代わりに、バッカスの浮気相手の女性達を恨みたくなった。でも、バッカスが無理矢理強要して、相手をさせられている女性も多かった。


 だから、とりあえず自分が我慢していたらいいと思っていた。でも、そう甘くはなかった。


「おいっ。グロリアはエミリーをいじめて遊んでいたらしいなっ。グロリアがエミリーに送った手紙は、針が仕込まれていたとか。学園内でグロリアがエミリーを階段から突き落としたとか、色々聞いているぞっ」


 とある日の放課後、教室でバッカスがそんなことを言ってきた。バッカスの横には伯爵令嬢エミリーが立っていて、泣き真似をしていた。


「私はバッカス第一王子様とイチャイチャしたいだけなのに。どうして、こんなことになってしまったのでしょうか」


 エミリーはそんなことを言っている。バッカスに婚約者がいると知った上で、エミリーはバッカスと浮気しても問題ないと思っているのか。まずそこから意味不明だよ。


 そもそも、自分はエミリーに何もしていない。私はエミリーとまともに話したことさえ、ほとんどなかった。


「私はそんなことを行っていません。冤罪です。しっかり調べてください」


 私ははっきりと言った。けれど、バッカスは聞き入れてくれなかった。


「かわいいエミリーが嘘を言っているはずないだろっ。エミリーを疑うだなんて、グロリアは悪女に違いない。兵士共、グロリアを王城地下牢獄へ連れて行けっ。グロリアを幽閉したあと、公開処刑にしてやるっ」


 バッカスがめちゃくちゃなことを言い出した。バッカスの発言がおかしいと、周囲のみんなも分かっているはずだ。生徒達も兵士達もそうだと思う。


 でも、第一王子バッカスの命令に逆らうだなんて、兵士達にはできない。そもそも、学園内に兵士を配置していること自体、バッカスのワガママによるものだ。バッカスが入学する前の学園内に、警備員は多くいたそうだが、兵士はいなかったという。


「かしこまりました」


 兵士達は返事をして、私を連れていった。そして、自分は王城地下牢獄へ放り込まれた。


 ただ、私が冤罪だと明言したことにより、学園がエミリーの調査を行ったらしい。そして、エミリーが嘘をついていたと発覚したそうだ。


「グロリアッ。お前のせいでエミリーが嘘つき呼ばわれされて大変なんだっ。エミリーを庇った俺も、周囲から責められているんだぞっ。俺よりも第二王子の方が次期国王にふさわしい、なんて言われ始めて困っているんだよ。俺に迷惑をかけるグロリアが許せないっ。グロリア死ねっ」


 バッカスがそう言ったことで、私の処刑は強制的に実行されたけれどね。悲しいな。もう少し生きていたかった。


 でも、思いがけないことが起きた。私の次の転生先も、侯爵令嬢グロリアだったんだ。


 いや、転生ではなく、タイムリープだろうか。死に戻りと呼ぶべきなのかもしれない。


「なんでこうなったんだろう。神様のイタズラかな」


 分からないけれど、どうしよう。私は何をすればいいんだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ