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砂浜の死闘

右手には短剣を持つと、うさ角の前に出て、海猿と対峙する。テイマーって前衛職なんだっけ? 相手の剣は、ロングソードだけど、あくまでも身長50cmの海猿サイズ、こちらの短剣と変わらない。


剣術など習ったことはない。でも先手必勝!! カキーンと短剣が弾かれ、砂浜に刺さる…。


「いやぁぁぁぁぁぁっっ!!!」と、うさ角と共に、全力で逃げ出す…。


短剣を回収しながら、「あの海猿は、剣術が得意だったんだよ。カウンターを狙うなんて」と自分を慰める。その後も、手を変え品を変え海猿と戦うのだけど、まったくうさ角が攻撃に参加してくれなかった。


「今日は、帰るよ」とお婆ちゃんが迎えに来る。落ち込むうさ角を抱き上げ抱きしめる。


汗と砂まみれのわたしとうさ角を見て、お婆ちゃんは、先にお風呂に入りなさいと言った。「イテテ…」擦り傷だらけで、お湯が染みる。


うさ角を膝の上に乗せて観察する。「ねぇ? この角で獲物を刺すの?」と聞いてみた。


「キュッ!」と返事する。「確か、火炎角って…。この角、熱くなるの?」


「キュッ!」と返事すると、角が赤く燃え上がる。「きゃっ!!」と熱すぎて手を放すと、うさ角を湯船に沈めてしまった。「ご、ごめん…」と湯船の底から、うさ角を救出する。


「キュ…」と半泣きな、うさ角に「良いこと思いついたよ」と言い、思いついた作戦を話した。


翌日は、お婆ちゃんは、日差しが強いから毎日は行けないと不参加。メタフォも不参加…。左腕にしがみつく、ダンモフも置いていこうとするが、「モプー、モプー」と抵抗する。


「同じ言葉を繰り返す場合は、基本、拒否だよ」とお婆ちゃんが教えてくれる。


「ダンモフ、お願い、今日は駄目。お留守番だよ」と無理やり引き剥がし、うさ角を抱き上げ、魔法陣に乗る。


今日の作戦、その1です。わたしが敵の注意を惹き付けて、うさ角が背後から…火炎角で攻撃です!! 海猿と対峙するが、防御に徹する。うさ角が自分から背後に回ると、相手に気付かれてしまうため、わたしが後退しながら、うさ角が敵の背後に来るように位置を調整します。


「今よ!!」と合図を送る。すると海猿が、くるりと反転して、うさ角に斬りかかる。わたしも海猿が反転したときに、斬りかかればよかったんだけど…。とりあえず、全力で逃げよう!!


今日の作戦、その2です。わたしが海猿に追いかけられている最中に、うさ角が背後から…火炎角で攻撃です!! えっ!? 海猿がわたしを追いかけて来ない? 逃げるうさ角を追いかける海猿…。これも、わたしが背後から海猿を攻撃すれば良いのですが…。とりあえず、全力で逃げよう!!


はぁ…はぁ…つ、疲れた…。休憩です。もう走れません…。


休憩していると、別の海猿が、襲ってきました。わたしは、すぐに立ち上がるのですが、立ちくらみが…。ぐらっと来たわたしを狙って、海猿が剣を振りかぶる。そこに、うさ角が体当たりをするのですが、角が刺さらずに…逆に剣の柄で殴り飛ばされてしまったのです。「キュッ!!!!!」


海猿は、砂浜に横たわるうさ角にとどめを刺そうと歩みよる。立ちくらみから復帰し、両者の間に入り短剣で威嚇しようとしたのですが、短剣を抜く前に……わたしはお腹を切り裂かれてしまったのです。


えっ!? お腹が熱い…。お腹を見ると、血がドバっと吹き出し、お腹の中から腸や何やらが、ボロンと出てしまった。落ちないよに両手で押さえるけど…意識が…。


し、死んじゃう…のかな…わたし…。



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