二十六話 希望さんを救うには
「そんなの当たり前やんだって彼方がいたら助けて回復しちゃうじゃん」
「そう…なのか?」
頬が赤く腫れた加村はそう言ってきた。そんな事あるのか僕が、希望さんを助けていたのか。いやそんな事…あるわけ無いと考えそうになったのが、顔に出てたのか栄華さんが喋りだした。
「本当よ何せ希望からすれば支えみたいなものだったと思うからね」
「本当にそうなのか」
「えぇ自信持ってゆうわそれにはっきり言ってさっさと引っ付けばいいのにとも思っていたわ」
「そこまで言う?!」
「そこまで言うわよだってそうしないと信用しなさそうだからね」
「まぁ少し納得はいかないけど取り敢えずわかった」
そんな風に希望さんは思っていたのだろうか、でも聞こうにも希望さんはいない。そう落ち込んでいると加村が話を切り出した。
「でまぁそれでどうするよ希望さんを助けるかどうするか」
「まぁそれは確かにねぇでも直ぐには動けないでしょ止められるのがおち」
「まぁそうねじゃあ現状の整理に加えて文化祭、希望の救出作戦をこれから放課後で練っていきましょうか」
そう穂波さんが言って、一旦全員の状況を話し合うことになった。最初は翔さんからだ。
「私は特に部活とかで急がしかったかな希望と同じクラスだけど中々出来なかった」
「特にいじめみたいなことはなかった?」
僕がそう聞くと翔さんは続けて話し始めた。
「そうだねぇいじめは特になかったかなとにかく毎日何かの仕事を押し付けられて教室に入れることがなかったでも徐々に希望さんが曇っていってるのには気づいてたんだ」
「でも貴方は忙しくて相手は出来なかったと」
と穂波さんが締めくくった更に翔さんは続けて。
「うん私もあん時に話かけてやればこんな事には…」
と話している途中で、目に涙を浮かべて顔を背けて喋るのやめてしまった。少しの間沈黙が、流れた後。翔さんは落ち着いたのか顔を上げて、それを合図に次の加村が喋りだした。
「俺はあれだな最近とにかくモテるようになった前より話しかけてくる女の子の数が倍になっていった」
「何か私より軽くない?」
「イヤだってあれがまさかの罠だなんて思うわけないじゃん」
「つまり貴方はモテ期が来たと思ったら飛んで火に入る夏の虫だったてわけね」
そう穂波さんが翔さんの時と同様に締めくくり更に加村は続けて。
「そうい事さこんな事を気づく前にもっと楽しみたかったっ!」
多分だが翔さんに足を踏まれたのか、地面に転がり落ちた加村に話しかける。
「大丈夫?」
「うん」
「次はあたしね」
「お願いします」
「私ははっきり言うと何もなかった」
「えっ!」
と全員声が重なった。
「そう皆で驚くことかしら」
「いやいやだって驚くだろう皆それぞれ何かと起きてるのに穂波だけないだなんて」
「まぁ確かにそうだよな穂波は俺が知って中だと一番の切れ者だからな徹底的に叩きのめしそうだと思ったのに」
「えっそうなの?」
「そうだぜ何せ俺が知る限りでも伝説が多いんだよ」
「ふふ昔の事よ今は私よりも希望さんの事が先でしょう」
「まぁそうやな彼方今度教えてやるからな」
「うん」
と穂波さんの事で、驚いたが取り敢えず今は忘れて話しのを続きを聞くのに耳を傾けた。
「まぁ何もしなかった理由は繋がりが分からなかったもしくは現状敵に回してはいけないと判断されたんだと思うわ」
「そういうことか」
「それなら分かる気がする」
「さて最後は貴方よ」
「あっ僕はまぁ色々かな」
ここ最近あった事を、皆に話した。外靴を捨てられた事から始まり階段を落とされるまでの全ての話をし終える。すると穂波さん以外は全員俯いていた誰も喋らない時間が少し過ぎた後穂波さんが喋りかけてくる。
「一ついいかしら」
「なに?」
「貴方は何故そこまでされて笑い話の様に語るのかしら」
「えっ!いやそれは…その…」
「できたらでいいのだけど話してくれないかしら」
「はぁ…隠してたのになぁこんな事でバレるなんて…」
「いやいやちょっと待ってお前彼方だよな」
今さっきまで何も喋らなかった。加村が何時もと全然違う声のトーンをしている自分にかなり驚いているような感じだった。
「昔はこうだったよでも声が暗いと余計に暗くなっちゃうよって教えてもらってからは気おつけてるんだよ」
「じゃ何で今はその状態なのよ」
「暴かれたショックかなそれにこうして話した方がまだ昔の話を信用してもらえるかなって思って」
「もしかして俺等の事を信用していないのか」
と加村がかなり悲しそうな顔をしながら聞いてくる。別にそういう意味で言ったわけじゃないんだけどな勘違いさせたなら謝るべきだな。
「ごめん別にそういうわけじゃないんだけど」
「加村少し考えたらどうなの別に私達を信用してないんじゃなくてそれ程信用しがたい過去があるってことじゃないのかしら」
「そういうことか」
「そうだもう一回あんたは蹴っ飛ばせば少しは察しがよくなるかもよ」
と足を構えて翔さんが加村にジリジリと近づいていこうとすると、放送が流れた。内容はあと少しで学校が閉まるので早く下校するようにというものだった。
「今日はもう終わりねじゃぁまた明日」
そう言って、一足先に穂波さんは帰っていった。自分もそれに続いて家に帰った。急いで家に帰りついて扉を閉めると、緊張が解けたせいなのかどっと疲れが襲ってきた。はぁまさか希望さんがいじめられていたのか。それにバレるとは思わなかった。ここまでは完璧に隠せてたはずなのにな。またあれを話さなきゃか…皆どんな反応するか、まぁちょっと楽しみだな。元々いつか話さなきゃだったし、まぁかなり早くなってしまったぐらいかな。それにしてもこんな時に、なえか恩人だったらどうしたんだろうな。もしかしたらいち早く気づいて、希望さんを救っていたのかな。その考えが一瞬よぎったが忘れることにした。何故ならそんな事を考えても、意味はないすべきはこれからどうするかだ。でもどうすれば希望さんを…その日は、一日中その事ばかりが頭から離れなかった。そのせいかあまり眠れずに登校した。勿論授業中もずっと考えていた。そのせいかまともに集中できず、気づけば昼休み放課後と、何時もよりも時間の進みが早く感じた。結局何も思い浮かばなかった。気付いた事と言えば希望さんがいじめられたのは、全部自分のせいじゃないかということぐらい。教室で皆が集まるのを待っていると一番最初にやってきたのは穂波さんだった。
「貴方なんか楽しそうね」
「いやだってさどんな反応するか楽しみだし」
「ふ〜ん本当に貴方メンタル強いのね」
「だってそうじゃないと無理だったし」
「まぁそうね」
そう言い終わると、特に喋りかけてこなかった。少しして全員が集まると、昨日と同じで穂波さんが仕切り役として話し始めた。
「さて今日は何から話を始めようかね」
「じゃあまず彼方の昔話から聞いても大丈夫か」
「うん良いよ」
それからいつもの口調で、自分の昔の話を皆にした。すると話が終わる頃には穂波さん以外はうつ伏せになったままだった。
「とまぁこんな感じかなにしても思った以上に反応が薄いな」
「いいえ薄いんじゃなくて重すぎるのよ」
「そういう事」
そんなに重かったかな。てことはなえの反応は異常なのかな。因みになえに話をした時はすっごい楽しそうだった。攻略方を考えたりどうすれば避けられるか等を、楽しそうに語っていた気がする。けどやっぱり普通はこんな反応なのかな。それからしばらくはうつ伏せから戻らなそうなので、少し本を読むことにした。本を読み始めてから少し経って、やっと顔を上げたがその顔は二人共真っ赤だった。泣いていたのかな二人が顔が上がったのを確認したのか穂波さんがしゃべり始める、ら
「さて全てが確認できたので希望さんについて知っている事を話し合いましょうか」
「う〜んそう言われてもなぁ〜」
全員で頭を悩ませる事数分結局何も意見がでないの見計らってか穂波さんが喋り出した。
「でなそうだから救う方法を先に考えようかしら何か意見のある人いる?」
「でも救う方法の前にどうやって会うかだよな」
「確かにね」
「それは私が何とかする実は希望さんの親の電話番号知ってるからね」
「それを先に言えば話し進んだんじゃね」
「いや確かにそうだけどさ救うことばっかり考えてて出会い方の方に頭いかなくてさ〜」
「まぁそれならしょうがねぇか」
「それで出会い方は簡単どうしても二人で話したいって電話を掛けてそのタイミングで会いに行く」
「それは大丈夫なの?」
「大丈夫だと思うけどかなり理解のある人だっただし」
「まあそれなら良いわさて次は救う方法を考えましょうか」
「それはやっぱり想いを伝えるしか無いんじゃないかなぁ彼方」
「まぁそうだね」
「じゃあ誰が適任かしら取り敢えず少し考えましょうか」
そう言い終えて、全員考え出したっぽいので自分も考える。まぁまず自分は無しだな。次は加村だがやっぱりなんか軽い感じするし、上手く伝えられるかは不安だな。翔さんが一番良いような気もするが、やっぱり一番良いのは穂波さんかな。それからしばらくして穂波さんが再度喋りはじめる。
「じゃあせ〜ので言いましょうか」
「うんわかった」
「俺もオッケーだぜ」
「私も大丈夫」
「じゃあせ〜の」
「彼方!」
「穂波」
「なぁ何で皆僕なんだ?」
一番の疑問だったすると皆はおもいおもいに話し始めた。
「簡単な話し一番希望の心を動かせるとしたら彼方お前しかいないからかな」
「そうだねぇ私も同じかな私だとさ上手く伝わるか不安だし」
「私は貴方の過去を聞いて貴方こそあの子にかける言葉を見つけることが出来ると思ったからかしらね」
「でも僕はそんな事は…」
「ならいいわ三日あげる三日以内に答えを出しなさいそれでどうしても嫌なら私が引き受けるわ」
「…わかった」
それでその日は解散になった。家に帰ってしばらくは何も考えれなかった。自分が希望さんを救うか出来るのか本当に自分なんかが、結局その日も次の日も上手く決心をつけられずに三日目を迎えてしまった。おれがそんな事出来るのかなと、今日も答えのでない問いをひたすらに考えていると外から窓が叩かれた。なんだろうと思って、窓を開ける。開けた窓の外には美少女が佇んでいた。明らかに何か違う感じする。彼女を自分は疑うことなく中に引き入れた。すると彼女は喋り始める。
「貴方なら救える」




