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#3「新手の面接」

第3話 「新手の面接」


「面接会場まで案内するわね!」

オレは女性の言われるまま、おんぼろオフィス(?)の中を進んでいく。


「こちらです。それでは面接がんばってくださいね!」

女性はそのまま去ってしまった。


オレは扉...いや、しょうじの破れたふすまを壊さないよう真剣にノックして部屋の中に入ろうとする


「失礼します!」

......あれ?どうぞって言われないぞ。ま、ノックしたし入って大丈夫だよね?


スッ… (ふすまを開ける音)



ふすまを開けて、前を見ると何も無い。

面接会場で面接官がいない。こんなカオス的状況にとまどいを隠せないオレは


(ここ絶対やばいとこだ!!!)


と心の中で叫ぶ。

逃げようかと考えたが、そうはいかない。

ほかの志願者がいないから逃げたら速攻バレる。しかも仮に途中で捕まったらファーストインプレッションは最悪...!!!

しかも高校の評判にもキズがつく!まあ、オレの高校の評判なんてたかが知れてると思うけど、、なんかヤダ!


逃げることができず、あとに引けなくなったオレはまわりを見渡す。そこでオレは何かを見つけた。


ハイテーブルに1台の小型タブレット。

横にはタッチペンがついている。


「なんだこれ」


タブレットには


《面接》

OK


とシンプルにこれだけが書かれていた。

とりあえず、OKって押さないと話が進まなそうだと察したオレはタッチペンを持ち、OKをタッチする。


すると、まわりに白い壁ができて、アニメでよく見るような魔法陣がオレのまわりにでき始めた。


「え!!何コレ!?魔法陣!?」


アニメオタクなオレはこれが魔法陣であることに気がついた。

こんな不可解極まりない。


異世界転移ものの第1話かとツッコミをいれたくなる感情が湧き上がったが、この状況が理解できず呆然(ぼうぜん)とした。



周りは白い(きり)に包まれ、目を覚ますとオレはまわりがまっさらな世界にいた。ドラえ○んの地平線テープの中の世界を思わせるかのような、地平線がはっきり見える場所だった。


後ろを振り返ると、1件のオフィスビルが立っていた。

当然だがまわりに建物なんかあるわけない。家も木も川も水も山もこの見える範囲にはない。


このビルはさっきのおんぼろオフィス(?)とは違い、立派な新築ビル。さっきまでボロ屋にいたのがウソみたいだ。


入り口はここだろうか、


オレは建物に近づいて扉の前に立った。

扉の面接会場と書いてある紙があった。


「ここのようだな!よし、、、」

ネクタイ、ベルトの身だしなみをととのえGO!!


ノックをし、オレはちょい大きな声で

「失礼します!!!」

と叫ぶ。頼む!今度は中に人がいてくれよ!wwww


「どうぞ。お入りください」

イケボの男性の声が聞こえた。安心したオレはガチャっと扉をあけ中に入る


「すわってすわって!」

中にいたのはメガネをかけたアラサーのおっさん、

社長さんかな?比較的真面目そうでよかった。

オレは言われた通り席につき、緊張をほぐそうと深呼吸。

面接がはじまった。


男性「へぇ、イシハラヨーダイくんか、あ!ごめん、楽にして!卒業式じゃないんだから!ね!」


ヨーダイ「い、いやあ、そう言われましても」


男性「びっくりしたでしょwww あんなボロ屋で」


ヨーダイ「あははww まぁ、そうですね( ˊᵕˋ ;)」


(いやいや驚くとこそこじゃないだろ!!!まあ、確かにオレはあのボロ屋に驚いたけれども!!タブレットのOKボタンを押して謎の世界に飛ばされたことの方がインパクト強くてボロ屋のインパクトかすれてきてんぞ!)


男性「じゃ軽く質問してくね、^^♡」


ヨーダイ 「は、はい!^^;」


男性「キミはアニメは好きかな?(。 ・`ω・´) 」


ヨーダイ 「はい!大好きです!」


男性 「ほおほお、どんなの見るんだい?」


ヨーダイ「やっぱり異世界ものですかね!なろう系の転生物!主人公が神からチート能力授かって異世界でハーレム作ったり魔物をやっつけたり!.........すみません、はしゃぎすぎました」


男性「いいよいいよ!実はそういう異世界作品、うちの会社が作ってるんだよ?」


ヨーダイ 「えええええええ!そうなんですか?ここはKADOKAWAかなにか?」


男性「KADOKAWAは出版社だろ?オレんとこはちがう!世界の作成だ」


ヨーダイは固まる。

は?この歳で厨二病!?

世界の作成どゆこと?意味がわからない!


男性「このビルが立ってる世界もオレが作ったんだよ?」


ヨーダイ 「....あ、ああ!最近流行りのメタバース?そうですよね!!」


男性「いいや?違うよ?実在する世界だ。実際この世界ではお腹も空くし人は死ぬし生命がたくさんいるんだ。仮想世界と一緒にしないでよー(笑)」


オレはこの状況を理解出来るわけもなく、ただただ男性の話を聞いていた。


男性「とりあえず1週間働いてみよ!それでムリならほかの会社を探せばいいさ!」


ヨーダイ「は、はあ、そうですか。わかりました。」


オレ、受かったみたい...だけどなんでだ、、、

嬉しいって感情が出てこないんだが('ω'?)

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