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次世代魔法の分家人  作者: めいがしん
〜ダンジョン生活と学園篇〜
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第58話 十戒と分家人



国枝は何が起きたのか分からなかっただろう。攻撃を避ける時は古武術の膝抜きを使い、距離を詰める時は古武術の縮地を使った。極め付けは躰道の卍蹴りとカポエラだったしな。

無術は今まで経験した武道とスポーツを体で再現できる。国枝にやられた体で少し無茶をしすぎたな


俺は国枝が倒れている地面の対局線にバタっと倒れた

俺と国枝は2人で大の字になって地面を背にしたのである


「ハァッハァッ。身体中が痛い。まったく…」


「こっちの方がいてーよ。ったく」

国枝が気が付いたのか言った


「…意識が戻ったのか」


「あぁ。体中痛くて起きれねーけどな。体さえ動ければお前をぶっ飛ばせるのによ」


「フッ。まだそれだけの口がきけるなら大丈夫だな」


「あぁ?うるせーよっ!」


こうして拳を交わらせ話してみると国枝は根は悪い奴じゃないんだろうなと思ってしまう

「なぁ、国枝。十戒ってしてるか?」


「…あぁ。知ってるぜ。たしか…、一青ひとと二黄ふたつき三赤みあか四緑しろく五黒ごこく六紫むさし七灰しちは八茶やずや九桃くとう十白とはくの10の家が集まった名所だろ」


「よく知っているな」


「あぁ?バカにしてんのか?んで、十戒がどうしたんだよ」


「なら、十戒には分家があるのは知ってるか?」


「分家?知らねーな」


「一青家は絶対血縁主義だから分家はないが、ニ黄には四之宮しのみや、三赤には六条むじょう、四緑には八京やきょう、五黒には十倉とくら、六紫には十二夜じゅうにや、七灰には十四凪としな、八茶には十六澤いさざわ、九桃には十八女さかり、十白には二十にとうがそれぞれある」


「なら、お前は三赤の分家ってことか?」


「あぁ、今はそうだな」


「今は?まぁ、いい。それで?」


「千冬が俺のことを好きなのは知っている。それは俺もだ。今も幼馴染の関係でいるのはな一青家と三赤家の圧力があるからだ。一青は絶対血縁主義、その名を絶やすことは絶対にしない為、結婚するなら婿か嫁をとるのが当たり前だ。そして三赤は絶対実力主義、強者のみがものを言える世界。俺が千冬と一緒になるとしたら、分家の俺が一青に入るしかない。だがな、それをよく思わないのが三赤家だ。逆に、千冬が六条の名を名乗るのは一青家が許さない。結局とどのつまりさ。だから俺達は今も幼馴染という関係でいるんだ。…なぁ、国枝。お前が俺の立場ならどうする?」


「………なるほどな。お前達の関係は理解した。もし俺がお前の立場なら真っ直ぐ自分の気持ちは曲げねー。家がどうこう、立場がどうこうなんて関係ねーな」


「フッ。強いなお前は」


「てめぇーが周りを気にしすぎなだけだ。結局のところ一青の気持ちに気づいていながらビビってんのはお前だろ」


「たしかに。そうかもしれないな」


「ったく。こんな話をする為にお前に会いにきたわけじゃねーのによ」

国枝は黒いテールムを外し、ポケットから回復薬を俺に渡した

「受け取れ。お前らにかけた術は解けたはずだ。これ持って早く行けや」


この時の国枝の心境は俺には分からなかった。だが、最初にあった時よりも表情が柔らかくなった顔をしていた

俺は回復薬を受け取り半分ほどゴクゴクと飲んだ


「国枝、もう一つ言い忘れていた。俺は三赤にとって絶対に手放せない立場なんだ」


「まだその話かよ。なんだよ?」


「三赤は極秘に進めていた研究があってな。それは最先端AIの演算プログラムの同期だ」


「あぁ?なんだそれ?」


「簡単さ。コンピューターの仕組みを考えたノイマンを超える天才を作ることだ。AIの演算プログラムを電子化し生まれた赤子の脳に同期する。だが、何年もそれは失敗に終わっていたようだがな。だが、俺が生まれてその実験を行った結果…わかるだろ?」


「同期できたってことか」


「あぁ。そして手に入れたのがこの演算能力さ。元々コンピュータの始祖ノイマンを超える天才を作るために始まった計画だったが、突如到来した魔法時代にこの演算能力は脅威になった。つまるところ歩く魔法兵器ってとこだな」

この演算能力が有ればテールム無しでも魔法を使える。さらに言えば、スキル魔法をコピーすることも容易いってことだ


「それがお前と三赤家の関係にどう響くんだよ」


「元々俺は三赤本家の生まれだ。だが、同期できた俺を隔離して育てる三赤の判断に反対した俺の両親は本家追放となり分家として生きていくことを強制させられた。十戒の本家と分家の関係はそこまで溝は深くない。だが、三赤は違う。分家は本家の盾になり、本家の為に生きるべきと教養される。一部では分家人ぶんかじんと呼ばれるほど蔑まれている。そんな三赤が今の時代を左右できるほどの力を持った俺を手放すことはしないだろう。…これを話したのはお前が初めてだよ国枝」


「なんでそんなこと俺に言った」


「お前には生きてほしいからだ。このまま死ぬつもりなんだろ?」


「…ちっ。」

なんで分かった?そんな顔で国枝は舌打ちをした


「死んで罪を詫びるな。生きて罪を償え。そして…これからは探求者シーカーとなって俺のライバルでいてくれよ」


「お前。なんでそこまで俺に!?」


「もう友達だろ?」

俺は立ち上がり国枝にそっと右手を差し出した


「…悪かったな」

国枝は少し目が潤みながら俺の手を取り立ち上がると肩に腕をかけた


「フッ。それは今日のことか?それとも中学の時のことか?」


「うるせー。両方だよ、ばかやろっ!」

国枝は泣き顔を見られたくないのか俺とは反対方向を向いて顔を隠していた

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