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次世代魔法の分家人  作者: めいがしん
〜ダンジョン生活と学園篇〜
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第59話 現れた謎のX



俺は国枝に肩を貸しながら2人でフラフラと6階層の一本道を歩いていた


「まったく。こんなになるほど殴ることはないだろ」

国枝の猛攻で俺の体はボロボロだった


「それをお前が言うのかよ」

一方で国枝自身も俺の猛攻で肩を借りないと歩けないほどボロボロだった


国枝からもらった回復薬の半分は俺が飲みもう半分は国枝に渡して飲ませた。全回復とは行かないまでも歩ける程は回復したものの、俺の身長が170㎝と少しくらいで190㎝ある国枝の体重がモロに俺にかかり歩くのがつらいのが本音だが、俺もかなり打撃を与えてしまったので言える立場ではないな


「来た時は10分程度で歩けたからこのスピードとなると20分以上はかかりそうだな」

俺は壁に順々と掛けられた松明達を見て言った


「どーせ俺の闇魔法は解けてるんだ、お前のクラスメイトとやらがその内来るだろ」


それもそうか。嵐山はこの階層まで一緒にたどり着いたから階層転移で来れるよな

意外と頭が回るじゃないか国枝


俺達は雑談しながらも確実に一歩一歩と階層転移場所まで近づいていった

そして15分ほど歩いたところでその場所が見えてきたのである


「ようやく見えたな」

俺は早く魔法陣で転移してベッドで眠りたい気持ちでいっぱいだった


「…六条。お前に言っておくことがある」


「なんだ?どうした?」

さっきまでのにやけ顔とは違って真剣な顔になってるな。深刻な話か?


「俺にお前達の校外学習を襲わせる計画を渡したやつなんだがな。名前はわかんねーけど薄水色の長い髪をした奴ともう1人。そのもう1人は十戒の名を名乗ってた」


薄水色の長い髪…。知らないな。俺が会ったことがある奴ではない事は分かる。

問題は十戒の方だ。十戒が関わってくるとなると無視できない問題にちがいない

「それで、その十戒は誰なんだ?」


「そいつは…………」


その言葉と共に国枝の全体重が俺にのしかかった

俺は急なことにバランスを崩して国枝と共に地面に倒れた

「いててて。おい!どうした?国枝!」

俺は国枝の肩を揺すった


「ぐふぉっ!!」

国枝は地面にうつ伏せの状態で血反吐を吐いたのだった


「国枝!?大丈夫か!?おい!しっかりしろ!」

なんだ!?どうしたんだ!?


「はっはっはっ!!見つけたよ?操人形マリオネットく〜〜ん!」


俺と国枝の背後から不気味に笑う声が聞こえてきた

俺はすぐさま振り返るとそこには、国枝の言っていた薄水色の長い髪に青い目、そして真っ黒な服を来た男?が立っていた


「お前か?国枝をやったのは!?」


「おいおい、早まるなって。僕はなんもしてないよ〜ん。そいつがテールムのスキルを使ったからだろ?」


「どうゆうことだ…」

スキルを使って倒れるなんて聞いたことがない。まさか、黒いテールムに使われていたスキルは自身を危険に晒すものなのか?


「察しが悪いなぁ〜。そいつに教えたのは黒いテールムで手に入れられるスキルは身体能力2倍。だが、実は違うんだよなぁ〜」


こいつ明らかに楽しんでるな

「一体なんだ」


「そ、れ、は、スキル強化ブーストさ!スキルをブーストさせることができるわけ!すごいよねぇ〜」

その男はニンマリと笑いながら言った


なるほどな。スキルブーストか…

俺も一時期はスキルをレベルではなく人工的に強化できないか考えた事はある。スキルは人間の魔血脈からできる副産物だ。それを無理矢理ブーストさせると言う事は魔血脈を壊しかねない。神経と密接に絡み合っている魔血脈を無理矢理上げたと言う事は国枝は…

「お前…」

俺はギロっとその男を睨みつけた


「そんなに睨まないでよぉ〜」


まだ能天気に声を高めて茶化してくるか

「お前一体何者だ」


「僕?僕はねぇ〜。んー、今はXとでも名乗っておこうかなっ」


「ふざけるのも大概にしろよ!!」

国枝はまだ助かる。俺は今回復薬を持ち合わせていないが、階層転移までは目と鼻の先。地上にさえ出ることが出来れば回復する事はできる。だが、こいつが邪魔をしてくるのは確実。ならば、今ここで倒してやる

「火魔法 火焔崇拝」

俺の体は少し赤くなった


「へぇー。さっきまでヨロヨロだったのにまだそんなことできるのぉ?しかもすごい魔力コントロールだねっ!」

Xは笑いながら言った


「ほざいていろ!」

俺は地面を強く蹴りXの顔面めがけて蹴りを入れた。だが、Xは右腕を顔の前に出してそれを防いだのだった


「なかなかいい蹴りだけど…重さが足りないかなっ?」

ニヤリと笑い言った


くそっ。ただでさえ体はボロボロなのに、火焔崇拝を出してもびくともしない。この状態じゃ、火焔崇拝はもって数秒だ…


俺はいったん距離を取り、両銃を構えた

「魔式展開 魔弾 乱!」

魔弾の乱れ打ちで撹乱して爆拳できめてやる


大量の魔弾がXに向け放たれた

それを見てXは右腕を前に出した

「たしかに目眩しは得策だけどさぁー。芸がないんだよねぇー。僕のスキル教えてあげるよ!反射!!」

すると、Xに向け放たれた魔弾は方向が逆転し俺の方へと向かってきた


俺はすぐさま顔の前で腕を組み攻撃に耐えた

「ハァハァ。…反射だと!?」


「そうだよぉ〜。あれ、火焔崇拝ってやつ解けちゃったの?」


今の魔弾を耐えるのでガス欠だ。くそっ。倒すこともできないのか…


「んじゃ、そろそろ…」


くるか?…


「僕は帰るねぇーん!ばいびー!」

そう言ってくるりと180°回り奥へと進んでいった


「!!。おい!待て!」

まさか逃走するなんて


「また会おうね!君が本家に入った頃にさ…」

小声で何を言ったのかは聞こえなかったが駆け足で去っていくXの姿が闇へと消えていった


逃げられたが今のうちに国枝を地上に連れて行かなくては

くっ。体中が軋むように痛い…。


俺は歩くのがやっとの思いで国枝の元へと向かった

「国枝!しっかりしろ!」

地面にうつ伏せで倒れている国枝の肩を揺らした


「む…六条…。悪かったな。今まで」

気がついた様子でボソボソとか細い声で話た


「終わりみたいな言い方はやめろ。まだ助かる!あと少し…あと少しで階層転移できるんだ!だから頑張ってくれ!歩いてくれ!這ってでもいいから進んでくれ!」

今の俺の体じゃ国枝を抱えて行くことはできない。頼む…


「最後に友達と言ってくれて…嬉しかった…。これは俺の自業自得だ。…死ぬのはこえーな六条…」

国枝の目から涙が溢れた


「やめろ!やめてくれ!諦めるな!!」


「あ…り…が………」

そこから国枝をいくら揺すっても言葉を発する事はなく、体はだんだんと冷たくなっていった


俺はその場に立ち上がり無言で足を引きずりながらも階層転移に向かった


別に俺はヒーローじゃない。全員を守りたいとか助けたいだとかそんな善良な人間の考えや信念を持って生きているわけではない。だが、実際友の死を目の前で見ると自分の非力さが現に浮かび上がってくる。仁松くんの時に過去を変える事はできないそう分かりきっていただろう。ならこれからこの後悔を変えられるように力をつけなければならない。

絶対に俺の目の前で人は死なせない…


俺は満身創痍で階層転移をし地上へと戻った

そしてボロボロな俺の姿を見た千冬が一目散に駆け寄ってきた


バッ

千冬が今にも倒れそうな俺を抱き抱えるように腕を回した

「夏!大丈夫!?」


「6階層に国枝が…嵐山に頼んでくれ…」

俺はそれだけを言い残して気を失った


そしてクラス全員が魔法にかかったことにより緊急処置として国の自衛隊を派遣した。そこから竜神ダンジョンに異変がないか嵐山と自衛隊で回り確認した。だが、なぜか6階層は無く竜神ダンジョンは5階層までで終わっていたという。嵐山達がかなり説明をしたらしいが実際の現場検証で竜神ダンジョンは5階層までと認定された。国枝の遺体は見つかっておらず、その後にどうなったのかも分からないままだった。


謎に包まれて幕を閉じた俺達の校外学習であったが、学校側の不備や学生への配慮が足りなかった事がきっかけとなり2週間の学級閉鎖となることが決定した。

校外学習明けの1週間はGWゴールデンウィークと計3週間の長期休み期間となったのだった


そしてかく言う俺も全治1週間の怪我を負うこととなり、自宅で休養をとることとなった。


ブクマ、評価お願いします!


これで第一章が終わりとなります!

第二章からも引き続きご愛読の方おねがいします!

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