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029 姫乃と夜華(※女の子視点)

 片方はトップアイドルとしてお茶の間で絶大な人気を誇る女の子、夜華。

 姫と呼ばれ学校内でぶっちぎりの人気を誇り容姿に魅了される人が後を絶たない女の子、姫乃。


 今、二人の美少女が浴槽に浸かって向かい合っていた。


「……」

「……」


 燐音はすでに去ってしまった後なので二人は水着を脱ぎ、裸体を晒した状態であった。

 各々髪や体を洗って互いを隅々まで見ていた。


(胸でっか……。それなのにあんな細いなんてありえんでしょ)

(手足が長くて羨ましい。体のバランスも良くて理想体型です)


「……姫乃って呼んでいい?」

「いいですよ、夜華さん」


 二人はじっと互いの顔を眺めている。

 あまり長くつかっているとのぼせてしまうのでさっさと話題を提供すべきだが……なかなか出てこない。


 均衡を破ったのは夜華だった。


「姫乃ってお兄ちゃんのこと好きなの?」

「……。燐くんと私は家族ですのでそのような感情はありませんよ」

「でもさっきメスの顔でもっとして言ってたじゃん」

「メスっ!?」


 思わぬ指摘に姫乃の顔はかぁっと紅くなる。


「あれでお兄ちゃんもタガが外れたって感じだったじゃん。誘ってるでしょ」

「そんなつもりは!」


 しかし姫乃の頭には少なからずそういう願望があっとのは事実である。

 燐音と一緒に過ごすことで少しずつ姫乃にも変化が見え始めていた。


「たまたまです。別に燐くんがどうとかないので」


 その心の内を年下の子、それも中学生に話すわけにはいかなのでと姫乃は隠すことにした。


「ま、いいけど。それより何でお兄ちゃんなの。姫乃くらい可愛ければお兄ちゃんじゃなくても十分でしょ」

「違いますよ」


 姫乃はすぐに口が開く。


「燐くんじゃなきゃ駄目なんです。誰にも渡したくない。あんな優しくて家族想いな人……、夜華さんだからこそ分かるでしょう」

「まぁね」


 夜華は肯定した。


「人を旧妹なんて言うし、そんなに妹の座が欲しいかったの?」

「あれは半分冗談です。私としては燐くんの姉でもいいんですけど」


「身長差的にきついんじゃない? 姫乃、小さいし」

「ちっちゃくありません!」


「あ、ごめん。気にしてるんだ。ま、でも二人を見てたけど結構かみ合ってると思うよ。話すようになってどれくらい経つの? クラスメイトってのは聞いたけど」

「あと少しで1ヶ月半になる頃でしょうか」

「ふーん。でもヨルカとお兄ちゃんは10年一緒だもん。絶対奪わせないんだから」

「年月じゃないと思いませんか」


 少し対立はしていたが姫乃と夜華の雰囲気は悪くないものになっていた。

 姫乃は夜華を見る。


「私もちょっと聞いていいですか? 燐くんのことじゃなくて夜華さんのことなんですけど」

「なによ」


「身長ってどうやったら伸ばせますか? 多分160センチありますよね」

「164センチくらいかな」


「まだ中学二年生ですよね……。どうしたらそんなスマートな体になれるんですか」

「何かイヤミに聞こえるけど……まぁいいわ。正直血筋でしょ。御幸兄ちゃんもお兄ちゃんも高いし、双子の弟も170は超えてるし」


「そういうものですか……」

「まぁ良く食べて、よく寝るってことじゃない。お兄ちゃんのご飯いっぱい食べてたから」


 姫乃はその言葉を復唱して頭に刻み込ませた。

 夜華は姫乃が燐音と同い年だということ知っているので今更ではと考えていたが、さすがにそれを伝えるのは可哀想だと言う気持ちに視線を外すことでごまかした。


「じゃあ逆に聞いていい?」


 今度の質問は夜華だった。


「どうやったらそんなに胸って大きくなるの?」

「私も血筋だと思います。母が西欧の人間なので」


「ヨルカは可愛くて、スタイルいいのに胸だけは育たないの。なんでぇ」

「えっと確か公表値だと76-58-79でしたっけ」


「何で覚えてるのよ!」

「何かに使えるかと思ってさっきネットで探しました。私とウエストは似たようなものなのにバストは10センチ以上違うなって」

「わざわざ言わなくていいわよ! って90近いの!? そんなちっさいのに」

「ちっさくありません!」

「知ってるわよ!」


 二人の言動はどこか食い違っていた。

 夜華はどことは言わないが3センチほどサバを読んで公表していることを隠している


「お兄ちゃんとタメってことは高一でその胸でしょ。お兄ちゃんもたまらないでしょーね。巨乳好きだし」

「やっぱりそうなんですか。燐くんよく胸を見てくるなぁって思ってはいましたが」

「そりゃ見るでしょ。姫乃は無防備すぎ。さっき喋ってる時も谷間を見せて挑発してんのかって思ったわ」

「え! そ、そんなに見えてますか」


 姫乃は両胸を隠すようにするが今更とも言える。

 夜華はためいきをついた。


「お兄ちゃんに胸を揉ませてあげれば何でも言うこと聞いてくれるわよ」

「本当ですか! でもそれは……ええっと」

「ヨルカだって胸があればお兄ちゃんをもっと……」

「私も中二くらいで成長し始めましたし、悲観することはないと思います。これからですよ」

「じゃあ姫乃も中二の時はこれくらいぺったんだったの?」


 夜華は自分の胸に両手を当てて、姫乃に見せびらかせた。


「……」


 姫乃は何も言えず、視線を反らす。

 それが何よりの証拠だった。


「許せんっ! ヨルカにも分けなさい!」

「きゃっ、ちょっ!」


 夜華は姫乃に覆い被さるように抱きつこうとして、姫乃の育った胸に触れようとする。

 しかし姫乃はよく親友に同じことをされるのでその動きがよく分かっていた。

 ただ、最近はそれすらも凌駕する動きで胸を揉まれるので半場諦めていたが。


 姫乃は手を出してくる夜華の隙をついて脇腹をぐにぐにと揉んだ。


「あひゃひゃ!?」


 急な刺激に夜華の体は跳ねる。


「夜華さんも私並に弱いってこと知ってるんですから」

「あははっ、ちょっやめっ!」

「最近、燐くんにからかわれまくってるので……その借りを妹に返させてもらいます」

「ヨルカは関係ない、あははっ、そこだめっ! こ、このぉ!」

「ひゃぅっ! ちょっと」


 ヨルカもかろうじて伸ばした手が姫乃の敏感な部分に触れる。

 お互い体を震わせた。


「どっちがお兄ちゃんの妹として相応しいか……勝負!」

「望む所ですっ!」


 そして二人の美少女は体を重ね合って……笑い叫びあったのだった。


「うるさいなぁ、ここまで聞こえるよ。ま、喧嘩な感じじゃないからいいか……」


 葛西燐音は夜ご飯を作りながら……二人の美少女の声を微笑ましく聞いていた。



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