天使と悪魔
この世界には天使と悪魔が存在する。彼らがどこからきたのか本当は何なのかはよく分かっていない。
分かっているのは彼らとはコミュニケーションが取れるということだけだ。
街中を歩いていると少し騒がしくなってきた。どうやら悪魔持ちが暴れているようだ。そしてそれを追っかける悪魔祓いの人たち、この世界ではこれが日常だ。
「総馬、あやつの悪魔見た覚えがない。力も弱いしきっと新入りだろう。」
俺の相棒であるアムカがそう言った。アムカは悪魔であるが思想は天使寄りとだいぶ変わっているやつだ。アムカはいい奴なのだが、なぜ俺は天使ではなく悪魔と契約したのかまだ納得していない。
悪魔持ちは悪魔祓いと一生懸命戦っていたがすぐに拘束された。それはそうだ、天使と悪魔が戦えば基本天使が勝つ。今時小学校でも習うことだ。悪魔持ちが拘束されてしばらくしてから帰路についた。それにしても今日は良い物を見ることができた。
家に帰り夕食の準備をしていた。妹が帰ってくるまでには間に合わせなければ。今日はカレーなのだから。そう思いながら料理をしているうちに妹が帰ってきた
「おにぃ、ただいま!」
「おかえり」
華はいつも通り元気いっぱいだった。
「今日はカレーか〜楽しみ〜」
「まぁできるまでもう少しかかるから、華は今日どうだった?」
俺の妹、紫霧華は天使持ちだ。才能を機関に認められ、高校生ながらも悪魔祓いとして活動している。
妹が世間に認められるのは兄としても鼻が高い。
「学校?それとも悪魔祓いの方?」
「両方だよ」
「学校はいつも通りかな、でも悪魔祓いの方は順調だよ。今日なんて二人も悪魔持ち捕まえたもん」
そう堂々と報告する妹。流石だなと思いつつもやはり家族として不安は残る。だが本人が順調というのなら大丈夫なのだろう。そう思い妹と二人でカレーを食べた。
「おにぃが悪魔祓いに入ってくれればうちはもっとつよくなるのにな〜」
妹は食事中にそんな言葉をこぼした。よくあることではあるが毎度断ってはいる。悪魔祓いに悪魔持ちがいるなどあり得ないだろう。
「おにぃの実力なら絶対第二位階の上位を狙えるよ、なんなら第一位階に行けるかもしれないのに」
「俺の実力を毎度そこまで評価してくれるのは嬉しいけど俺には力がないから無理だよ」
「アーちゃんはどう思う?」
「我は総馬にそこまでの実力はないと思う。なぜなら我についてこれないからな」
アムカのやろう相棒のことを平気で貶しやがってやはりこいつは悪魔だ。
そんな他愛のない会話を少しした後就寝した。
***
「本日の業務内容だがいつも通りパトロールをし、各自悪魔持ちを見つけ次第対処せよ。」
悪魔祓いのチームのひとつソルラインのリーダである。矢原雄吉が班員に告げた。
「それと同時に最近この辺りで多発している。謎の悪魔狩りについての調査も並行するように」
この辺りでは最近なぜか悪魔持ちがやられたまま放置されていることが頻発していた。1、2回ならまだしもかれこれ二桁は行っている。いくらボコられているのが悪魔持ちだとしてもこちらとしては看過できない。見つけて捕まえたら事情を聞きたい何故そのような行動を起こしたのか。そう思いつつパトロールのための準備をした。




