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■第135話:一つ目の提灯お化け! ……えっ、脅かす前に「消防法違反」と「フリッカー現象」の説教ですか?

いつもお読みいただき、ありがとうございます!

それでは、本編をお楽しみください!


【場所:天界・管理室】

「……ウィィィン。おおっ! 電動昇降デスクの動きが実に滑らかだ。立ってモニターを見ることで、私のストレートネックも完全に解消されつつあるぞ!」


神ドラマスは、次第高のエピソードから導入した電動スタンディングデスクを巧みに操作し、完璧なエルゴノミクス(人間工学)姿勢でモニターを見下ろしていた。

画面の中では、ヒナタたちが歴史ある古いお寺の、薄暗い参道を歩いているところだった。


「ほう! 『い段』の第4弾、『ち』の刺客だな! その名は提灯お化け(ちょうちんおばけ)!」


ドラマスは、姿勢を正したままニヤリと笑った。


「古い提灯が妖怪化した付喪神! 破れた和紙から長い舌をベロリと出し、一つ目で夜の通行人をギョロリと睨んで驚かす古典的な怪異! この暗闇に浮かぶ不気味な炎のプレッシャーに、ヒナタのロジックはどう立ち向かうのだ!?」


【場所:人間界・夜の古いお寺の参道】

「う〜ん、この参道は足元が暗くて少し危ないですねぇ。しっかり前を見て歩きましょう」


ヒナタは、四次元リュックを背負い、ランタンの光を頼りに石段を登っていた。


「ゆ、勇者殿……。あそこの古びた燈籠に掛かっている提灯……なんだか嫌な予感がしますぞ……」


宰相セバスチャンが、前方の薄暗い提灯を指差した。

ポワァァァン……。

突然、古びた提灯に不気味な青白い火が灯った。

そして、提灯の和紙が『ベリッ!』と破れ、中から真っ赤な「長い舌」がだらりと垂れ下がり、巨大な「一つ目」がギョロリとセバスチャンを睨みつけた。


「ひぃぃぃッ!! で、出たァァッ!! お化け提灯ですぞォォッ!!」


セバスチャンが悲鳴を上げ、腰を抜かして石段にへたり込む。


『べろべろばぁぁッ!! 驚いたか人間!! 暗闇でチラチラと燃える俺様の炎を見て、恐怖に震え上がるがいい……!』


提灯お化けが、破れた穴から炎の粉を散らしながら、不気味に揺れ動いた、その瞬間。


「ちょっと待って!!!」


ヒナタの、夜の参道を完全に白日の下に晒す「電気工事士&消防設備士ガチギレ・トーン」が響き渡った。


『……エッ?』


提灯お化けは、長い舌を出したまま空中でピタリと固まった。

ヒナタは、四次元リュックをドンッと置き、鬼の形相で提灯お化けの「破れた和紙から出ている舌(炎)」をビシッと指差した。


「あなた!! 照明器具のカバー(和紙)が破れて、中の光源(炎)が剥き出しになっているなんて、火の粉が周囲に引火するリスクMAXの『完全なる消防法違反(欠陥照明)』ですよ!! 古いお寺の木造建築の近くでそんな危険な状態で発光するなんて、防災意識がゼロすぎます!!」

『し、消防法違反……!? 欠陥照明……!?』


提灯お化けは、自慢の恐怖のビジュアル(破れた提灯と舌)を「ただの整備不良による火災の火元」として論理的に詰められ、一つ目をパチクリとさせた。


「大体、そのチラチラと揺れる光!!」


ヒナタは、不安定に燃える提灯の青白い炎を指差した。


「光源が風でチラチラ揺れるのは、人間の瞳孔を過剰に収縮・拡張させて眼精疲労を引き起こす『フリッカー現象』です!! そんな不安定な光で暗い夜道を照らされたら、視力が低下するし、足元が見えなくて転倒事故の原因になります!! 照明プロダクトとしてのユーザビリティが最悪です!!」

『フ、フリッカー現象……!? ユーザビリティの悪化……!? いや、俺は人を驚かす妖怪で……』


提灯お化けは、自らの恐怖の演出を「ただの目に悪いチラつき(視力低下の原因)」として全否定され、垂らしていた舌をショボーンと引っ込めた。


「今日から、徹底的な『防炎・防水へのアップデート』と『スマートIoT照明システムへの移行』を行います!!」


ヒナタは、四次元リュックから、「艶消しマットでスタイリッシュな防炎・防水カバー」「フリッカーフリー(チラつき防止)の長寿命LED電球」、そして「スマホで調光・調色ができるスマート照明(IoT)ユニット」を取り出した。


「ゴズさん、提灯さんが燃え移らないように耐火シートで包んで! ヴァレリアさん、その古い和紙をマットな防炎カバーに素早く張り替えて!!」

「ブモォッ!(おう! 火事は一番恐ろしい災害だからな、完璧に防炎処理してやるぜ!)」

「ふむ。この精密なカバーの張り替え……甲冑の修繕よりも繊細な手仕事だな」

『ナ、何ヲ……!? 俺ノ恐ロシイ炎ガ……!』

「【究極のロード・セーフティ&シン・スマート街路灯(IoT)導入プログラム】です!!」


ヴァレリアとゴズの完璧な作業により、提灯お化けのボロボロだった和紙は「艶消しマットの高級感あふれる防炎・防水カバー」へと生まれ変わり、中の光源は「チラつきが一切ない最新のLED」へと換装された。


『おおっ……!? な、なんだこれは……! 防炎カバーのおかげで、どんなに強い風が吹いても絶対に引火する心配がない! しかもこのLEDの光……全くチラつかない(フリッカーフリー)から、一つ目で見ても全然目が疲れないぞ……!!』

「はい! さらにこのスマートIoTユニットを使えば、周囲の明るさをセンサーで感知して、一番足元が見えやすい『最適な光量と色温度』に自動で調整してくれるんです!」


ヒナタがスマホのアプリを操作すると、提灯お化けの光が「不気味な青白い光」から、「夜道を優しく、かつハッキリと照らす温かみのある電球色」へとフワッと変化した。


『……っ!! こ、これだ!! 周りを脅かすだけの不安定な炎なんかより、この目に優しい安定した光で人々の足元を安全に照らす方が、照明として100倍素晴らしいじゃないか……!!』


提灯お化けは、照明器具としての真のユーザビリティ(使いやすさ)に感動し、自らの意思でピカーッと温かい光を放った。


数日後。

そこには、夜の参道で人を脅かし、フリッカー現象で視力を奪う古い妖怪の姿はなかった。


艶消しマットのスタイリッシュなボディを誇り、センサーで通行人を感知して最適な光量で足元を照らす「王都認定・超優秀なIoTスマート街路灯ネットワークの管理者」として、夜の王都の安全を完璧に守る、最先端の照明の姿があった。


『ピコーン!(通行人を検知。足元灯の照度を40%アップ、色温度をウォームホワイトに調整します! 転倒にはお気をつけて!)』


元・提灯お化けは、一切チラつくことのない完璧な光で、人々の夜道の安全を優しく見守っていた。


「……ゆ、勇者殿。不気味な一つ目妖怪が……『消防法を遵守し、フリッカーフリーのLEDで王都を照らすスマート街路灯』になってしまいましたぞ……」


セバスチャンは、全く目が疲れない優しい光に感心し、王国のすべての街灯をこのIoTシステムに置き換える予算案を編成し始めていた。


【場所:天界・管理室】

『…………』


神ドラマスは、自らのデスクを照らしていた古い蛍光灯を無言で見つめた。


『提灯お化けが……「破れた和紙は引火リスクの消防法違反」と指摘され、防炎カバーに張り替えられた……』

『チラつく炎は「フリッカー現象で目に悪い」と怒られ、フリッカーフリーのLEDとIoTユニットを与えられてスマート街路灯になった……』


ドラマスは、深く、長く息を吐き出すと、もはや「付喪神の怪奇現象」すら「照明器具のプロダクト設計ミスと整備不良」として電気工事士レベルで完璧にアップデートしてしまうヒナタに完全降伏し、通販サイトで「自分用のスマートLEDデスクライト(フリッカーフリー・調光機能付き)」と「スマートホームハブ」をポチり、自らの神殿の照明環境を、目への負担がゼロの究極のIoT空間に改修することを固く誓うのだった。

(第135話・完)


本日もお付き合いいただき、ありがとうございました!


ヒナタのマイペースな異世界蹂躙はまだまだ続きます。魔王軍の胃の痛みが限界を迎える前に、ぜひページ下部の【☆☆☆☆☆】からの評価や、ブックマークでの応援をよろしくお願いいたします!


皆様からの応援トラフィックが、毎日の更新の最大のエネルギーになっています!


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