47.反応の嵐 ― “見てくれた”から、“届いた”へ
投稿から数時間後。
尚人は、いつものようにスマホを開いた。
……すると、
通知のバッジが――桁違いだった。
通知:いいねが89件あります
通知:新しいコメントが8件あります
通知:あなたの投稿が「#男装初心者」に選ばれました
通知:2人のユーザーがあなたの投稿をストーリーで紹介しました
「……っっっっ!!?」
思わず、スマホを取り落としそうになる。
スクロールしてもしても止まらない、“いいね”の嵐。
そして、コメントには――
「え、初心者って本当ですか…?表情の作り方が完璧すぎる」
「決意が伝わる写真って、こういうのなんだなって思った」
「静かな空気の中に、芯の強さが見えて…すごく好きです」
「正直、この投稿で泣きました。ありがとう」
「キャプションが短いのに、こんなに響くってある!?センスありすぎでは…?」
尚人は、胸の奥がじわじわと熱くなっていくのを感じた。
(……これが、“届いた”ってことなのか)
(“いいね”は嬉しい。
でも…この言葉たちが、何よりも…)
コメントひとつひとつに目を通しながら、
尚人はそっとスマホを胸に当てた。
「ありがとう」
その言葉しか、浮かばなかった。
尚人はノートを開き、
大きな文字でこう記した。
【今日の記録】
・いいね:過去最高記録
・コメント:8件(全部泣ける)
・“次も見たい”の声、多数!
そして、そっと書き添える。
「俺の“なりたい”は、
誰かの“心に響く”って形になってたんだ」
「もう、“ただの初心者”には戻れないな。
……ここから先は、“伝える人”として進みたい」




