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見感語  作者: 紀希
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中途半端な才能



俺にとっての都合の悪い感覚は、


ふとした時に現れる。



遠い親戚の叔母が亡くなり、


その集まりに行く事になった。


小さい頃はよく集まり、


家族の絆?を深めに行った。


遠い親戚だから、


大人になった今となっては、


誰の顔も覚えてはいない。



うちの家族の代表として。


俺は久しぶりに思い出の場所へと向かった。


電車を数回乗り換え、


日の明るい内に出たはずが、


もうすっかり暮れ欠けていた。


「日が伸びたな、」


いつもの今頃はまだ仕事をしている。


皆各々に仕事をして。


遠い家族が急に亡くなってしまっても。


悲しみに浸る時間を与えられては無かった。


皮肉なものだ。


『どちらが大切なのか?』


そう問われれば、


【仕事】


と、答えている様なモノだ。



そんな時に休めもしない仕事に。


会社に。社会に。


自分で選んで自分で好きで居るんだ。



"それは違う"



なんて、綺麗事を言える方が良かっただろうか。



無駄な自問自答をしていると、


父親のお姉さんの車が駅を出た所にあった。


「お~い。」


車の窓から身を乗り出す様にしてこちらに手を振る。


この人とは、親戚の中でもまあまあ会う。


嫌いでもなければ、好きな分類でも無い。


かと言って話さない訳でも無い。


親戚?なんてものはこんなもんなのだろうか。



父親のお姉さん「今日は休み?」


「休み。」


父親のお姉さん「遠かったろ?」


「うん。まあ、


いつから居たの?」


父親のお姉さん「ちょっと前に着いた所だよ。


お父さんから聞いてね。


子供が代わりに行くから頼んだ。って、」


「あぁ。」


どうやら連絡はしていたらしい。


父親のお姉さん「昔はよく集まったんだけどね、


皆大人になっちゃったから。


、、こんな時でもないと集まれないのは何だかねぇ。」


他愛もない話を交わし田んぼ道を眺める。



田舎、、だなあ。



父親のお姉さん「よいしょぉっ、と。」


「ありがとう。」


父親のお姉さん「どういたしまして。」


気付けば寝ていて、いつの間にか着いた。


父親のお姉さん「適当に座ってな。?」


「うん。」



父親のお姉さん「帰ったよー」


扉は開いていて、


開くと同時に独特の臭いがした。


臭い訳じゃない。


何と言うか、温かい様な懐かしい様な。


それでもって何処でも嗅がない様な臭い。


「こんばんは」


知らない。覚えの無い顔触れに挨拶する。


女性は料理を作って居て、


男性はテレビを見たり話してたり。


若いのはゲームをしたり。


皆、好き勝手にやっていた。


わざわざそこに入ろうともせず。


俺は、電気の付いてない部屋を探し出し。


そこに座った。


大きめのテーブルと、


もうひとつの異なるテーブルが合わさり、


部屋の中央を占拠していた。


端の方へ座り、


携帯でネットサーフィンをしながら、


畳へと身体を預ける。


端に重ねられた座布団を引き寄せ、


半分に折って頭の下へと入れる。



父親のお姉さん「、電気くらい付けなさい?」


天井から照らされた光が瞳を差す。


身体を起こすとテーブルには料理が並べられていた。


そろそろ。邪魔になるかな、、


立ち上がった時、壁の上側が気になった。


よく花瓶?とか、何かを置く場所みたいな所。


下は木の板の様になっていて、


それと同じ広さの空洞が縦に広がっていて。


木の板から見上げなければ分からない様に、


上の方に棚?の様なモノがあった。


その棚には龍の置物が置いてあった。


遠くから見ればただの壁でしかなく、


近付いて見上げた先には謎の空間があった。


置物はリアルで少し"怖さ"があった。


何だか気味悪くて立ち去ろうとした時。


その置物が左右に揺れた。


「地震、?」


透明なケースに入っていたそれは、


箱ごと左右に激しく動く。


何だ、これ。


目の前で起きている謎の現状に、


俺はただ立ち尽くした。


ガタン、!ガタン、!


手を伸ばし反応した時には既に遅かった。


ドン。


足下に龍の置物が落ちた。


プラスチック?の様なケースにはヒビが入り。


龍の置物は、背を向けて床に転がった。


どうしていいか分からず、


俺は、父親のお姉さんの所へ行った。


「ねぇ、?


部屋の壁の中にあった龍の置物が落ちて来た。」


父親のお姉さん「え?」


揚げ物を取り分けていた箸を止め。


一緒に部屋へと向かう。


父親のお姉さん「あらら。」


気味の悪いそれを普通に拾い上げる。


父親のお姉さん「こんな所にどうして。」


見上げる様にして謎の空間を見る。


父親のお姉さん「とりあえず後で片付けるから。


ここに置いとこうか。


料理、運んでくれる?」


「ぅん。」


俺は何もしていないが、何だかバツが悪く。


出来るだけその置物から離れた。



食事が終わり、片付けをしている時。


父親のお姉さんにこう言われた。


「私には分からないけど。


何か伝えたい事があったのかね?」


唐突な話で何かは分からなかったが。


何と無く理解はした。


けれど、俺には何も分からなかった。



それがどういう意味を持って、


何のメッセージがあったのか。



俺には後で起きた事でしか。


答え合わせをする事が出来ないのだ。

























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