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06品種改良

ここから書くのが難しくなってきた。

なんとか頑張りたいです。

ワシがこのおよそ50年に及ぶ長き研究でわかったこと。それは生物の能力を決める要因は3つということじゃ。

遺伝子・環境・傾向 である。

遺伝子とはその種族が先天的に持つ能力のこと。知力も運動能力も最終的な能力はこれで決定するとも言える。

つまり遺伝子が一番いい生物が全ての能力を発揮できるようにすれば、そいつは一番強い生物といえる。

残り2つはこの遺伝子の能力を最大にするための道具にあたる。

さて、ここまでワシは遺伝子遺伝子と連呼しとるが、ワシはそこまで血統にこだわっておらん。前世の競馬の世界はまさに血統の世界じゃった。血をわざと濃くしたり、有能な親同士を掛け合わせたり、まさに血統の戦いといえるじゃろう。

じゃがな、ワシに言わせればそんなのは小さい世界なのじゃ。ワシは一つの種族の少し能力の高い優秀なやつを作るなどという小さなことはせん。種全体を優秀なものにする。つまり新しい種を造る。

それをワシは品種改良と呼んでおる。

ワシの造ったハヤテマル。あやつは馬とされとるが、ワシのなかではもうあれは馬などではない。別の種族。従来の馬にはあり得ない知性と最高速を長時間持続させるスタミナ。

じゃがそれだけの能力ならまだ品種改良とは呼べんかったじゃろう。

ワシは前世死んだ時点でハヤテマルの他に30頭馬をかっていた。

その30頭は全てがその能力を有しており、子供もその能力を必ず引き継ぐようになっておった。

これが品種改良じゃ!

素晴らしい! それを成し遂げたワシはまじで天才じゃ! 

さてこの無敵と思える品種改良には大きく3つの欠点がある。

1つはサンプルがたくさんいること。あらゆるパターンを検証しそして最終的な形に近づけるには数がいる。

2つ目は長い時間がかかること。植物などよりもずっと繁殖に時間がかかるからの。

そして最後の3つ目。それは上の2つをこなし、環境を整え、傾向を一致させるためには、莫大な金がかかるということじゃ、、、、。



「と言うわけなのじゃ金をくれじゃ。」



「却下だ。さっさと飯食え糞ガキ。」




先は長そうじゃ。

 


読んでいただきありがとう!

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