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第94話 大賢者覚醒の秘密・・

いつもご覧いただきありがとうございます。

いいね、ブクマ、評価ポイントをいただきありがとうございます。

 別館の部屋に戻って荷物を置いたらチャロンと獣魔達と一緒にロビーに降りる。


 なんとそこには珍しくマモル君とアイル君がいた。


 どうやら魔法士団の勤務からいま帰って来たらしい。


「やあ、マモル君とアイル君。元気かい?

 『漆黒の大賢者』って呼ばれてるそうだけど、調子良さそうだね。」


 と声をかける。


「お疲れさまです、タク先輩。

 お陰様で魔力を最大限に開放することができました。

 今や全属性の魔法を最大出力で使用できますよ。

 これで異世界での旅もなんとかやっていけそうです。」


「それは良かったね。結局のところ、同性相手でも魔力の開放は可能だということが証明できたという理解でいいのかな?」


「はい、そのとおりです。

 性別関係なく、愛があれば魔力の開放は可能でした。

 いや、男性同士だからこそ大賢者の高みに登れたのかもしれません。」


「というと?」


「はい、あまり大きな声では言えませんが・・、男性同士であれば、なんと言いますか、その、役割を交代できますからね。

 いわゆる攻守交代が可能ですから、相互に交代すれば魔力開放の機会も2倍になるわけですよ。

 それが大賢者に覚醒できた秘密ですね。」


 ブフぉ!

 なんと、アイル君と攻守交代で楽しんだというわけですか?


「それはまた何とも、禁断の奥義だね・・」


「ええ、なので魔法士団でも詳細は話していません。

 あくまでもアイル君との愛情の深さがなせる技とだけ話してあります。

 あとは召喚勇者の能力補正が若干働いたのでは、くらいの説明ですかね。」


「うん、まあそのほうがいいだろうね。

 その方法は魔力開放とは別のレベルで物議をかもしそうだしね 。

 この世界では刺激が強すぎるし、そもそもそんな概念がないかも。」


「ええ、僕もそう思いますよ。

 確かにアイル君のアイル君にアイル君されるのは何かに覚醒するレベルで刺戟的でしたからね。

 そのときのことは記憶が飛んでしまってあまり覚えていません(汗)

 きっと、いろんな何かが一気に弾けたんだと思いますよ(汗)。

 大賢者になれるくらいに魔力が開放されたのもわかる気がします。 」


 と真顔で語るマモル君の横ではアイル君がポッと顔を赤らめている。


 マモル君はこんないたいけな男の子?男の娘?にいったい何をさせているのだろうか?


 まだ夕方前で太陽の位置は高いのに、マモル君の周囲は闇が深いぞ!


「まあ、魔力の開放という目的は達成したようだから、あまり無理せずに程々に楽しんでね(汗)」


 と2人に声をかける。


「それはそうと、2人はケン君が企画する展示会の下見にはもう行ったかい?

 僕達召喚勇者組はこのVIPカードを見せれば個人使用する服は無料でもらえるよ。

 マモル君仕様のローブやアイル君仕様の魔女っ娘服も展示されているから見にいったほうがいいよ。

 ちなみに魔法士団の人達もたくさん来てたからね。

 早く行かないと商品がなくなるかもしれないしね。

 明日からは部外の商会も参加して混雑が予定されているから、見に行くなら今日に限るよ。」


「え、そうなんですか?

 魔法士団の人達が皆いないと思ったら展示会に行ってたんですね。

 僕達も早速行ってきます!」


 と言うと、マモル君とアイル君は手をつないで別館を飛び出して行った。


 

 うーん、あの2人は魔法士団の団員さん達に誘ってもらえなかったのだろうか?


 もしかして、魔法士団で浮いているというか距離を置かれているのかな?


 まあ、魔法使いのレベルといい、性癖といい、特殊過ぎて近寄れないのかもね(汗)



 2人を見送っていると、ちょうど亜季ちゃん達がロビーに降りて来た。


 何と、楓ちゃんが早速魔女っ娘服に着替えているぞ!

 しかも可愛いじゃないか!


「やあ楓ちゃん、とても似合っているよ!

 その服を着ているとテイマーと言うよりかは立派な魔法使いみたいだね!」


 と絶賛する。


 自分がデザインした服を可愛い女子高生が着てくれると嬉しいね!


「ふふふ、ありがとうございます!

 私もタク先輩のブランドの広告塔として頑張って宣伝しないといけませんからね!

 タクさんのマネージャーとしては当然です!(キリッ)」


 と何故かドヤ顔で反応してくる。

 

 それにしても僕のマネージャーになるのは女子高生の中で流行っているのだろうか?

 亜季ちゃんもそんなことを言っていたが(汗)


 僕は芸能人じゃないのでマネージャーは必要ないんだが(汗)


「タク先輩、楓のことを褒めすぎじゃないですか?

 私も新しい服を着ているんですけどね(ジト)」


「私もですよ!」


 と亜季ちゃんとアカネちゃんが話しかけてくる。


 なんと2人とも袴セットの上下である!

 

 しかも亜季ちゃんが濃い紫の袴と同じ色の矢絣模様の上着、アカネちゃんが濃紺の色違いのセットを着用しており、髪には袴と同じ色のカチューシャを着用するなど、とても可愛らしい!


「亜季ちゃんもアカネちゃんもとてもよく似合ってるよ!

 まさにイメージ通りのハイカラさんスタイルだね!

 これは人気が出ること間違いない!」


「ふふふ、ありがとうございます。タク先輩のデザインのおかげですね。

 まあそれに現役女子高生ですからね、袴スタイルのモデルには最適でしょう。」


「異世界で袴が着れるなんて思ってもなかったです!

 人生の夢の1つだったのでとても嬉しいです!」


 と亜季ちゃんとアカネちゃんも気に入ってくれたようで何よりである。


「うん、気に入ってくれたなら何よりだよ。

『8番格納庫ハンガーエイト』の広告塔として期待しているよ。」


「ふふふ、おまかせください。

 タク先輩の筆頭マネージャーである私が率先して広告塔になりましょう。」


「私も協力しますね!」


 と2人ともやる気十分である。


「よろしくお願いするね。じゃあ夕食に行こうか?」


「「「「はい!」」」」「バウ!」「ワウ!」「ピィ!」「・・!」「ホウ!」


 と元気よく返事をする女子チームと従魔達を連れていつもの屋外勤務者用の食堂に向かう。


 さあ今夜も肉祭りかな?


◇◆


 食堂に向かう道中で


「そう言えば、タク先輩は我孫子のヤツと何を話してたのですか?」


 と亜季ちゃんが話しかけてきた。


 まあ、チャロンも聞いていたし、召喚勇者組には隠す話でもないからまあいいか。


「うーん、まあ一言で言うと、魔力の全開放に成功した秘訣についてかな。」


「我孫子のヤツにしてはまともな話ですね。それは是非とも聞いておく必要があります。」


 と亜季ちゃんがずいっと距離を近づけて来る、というか圧をかけて来る。


「え!魔力の全開放の秘訣ですか!私も知りたいです!」


「もちろん私もです!」


 と楓ちゃんもアカネちゃんも食いついて来る。


「うーん、一応言っておくけど、かなり特殊な方法だからあまり参考にならないかもしれないよ?

 少なくとも僕には無理だと思う(汗)

 それに人によってはあまり気持ちの良い話ではないかも。」


「大丈夫です。例えダメだったとしても情報が多いにこしたことはないですから。

 その話が参考にならなかったとしても、私達の魔力が現状より下がることはないでしょうし。

 ぜひ解説をお願いします!」


 と亜季ちゃんが更に距離を詰めて来る(汗)


 楓ちゃんとアカネちゃんもウンウンと頷いている。


 てゆうか君達そんなに魔力の開放というか大人の階段に興味があるのかい?

 その割にはお相手探しには消極的みたいだけど(汗)


「うーん、じゃあいいか(汗) マモル君によると・・。」


 とマモル君に聞いた話を淡々と説明する。


  話を始める前はワクワクしていた3人だったが、話が進むにつれてゲンナリしていくのが手に取るようにわかる(汗)


 話が終わる頃には楓ちゃんとアカネちゃんは無言に、亜季ちゃんは能面のような表情に変化している。


「わかりました。

 要するに我孫子は自らの性癖を全開放することで魔力の全開放に至ったわけですね。

 しかもあんなに純真無垢だったアイル君を蹂躙しまくって。

 加えてアイル君に自分を蹂躙させて。

 何が「漆黒の大賢者」ですか?「漆黒の大変質者」の間違いではないですか? 

 ヤツがこの世界の全少年の敵だということはよくわかりました。

 かくなるうえは、私の殲滅の矢でヤツのヤツを消し去るしかないですね。

 次に私に会った日が、奴の男としての命日になるでしょう。」


 などと、既にアンゴルモアゾーンに片足を突っ込んでいるぞ!


「ま、まあ、アイル君とは相思相愛みたいだし、アイル君も受け入れてるみたいだからいいんじゃないかい?

 マモル君も誰でも構わずというわけじゃなくてアイル君一筋みたいだし。

 それに今や全属性魔法の使い手になってしまったから、探知魔法や防御魔法で矢を防がれてしまうと思うよ(汗)」


 と手荒な行為を止めるようにやんわりと説得する。

 召喚勇者同士の暴力沙汰は避けたいしね(汗)


「くっ、我孫子の奴め、無駄に魔力を全開放しやがって!

 私なんかまだ少ししか開放できてないのに・・。」


 と亜季ちゃんが悔しそうに呟く。


 うん? 少しだけ開放って何なんだろうか?

 そんなテクニックでもあるのだろうか?


「ま、まあ、魔力開放の方法は人それぞれだろうからね。

 そんなことより夕食かな?

 いっぱい肉を食べて体力と魔力を回復しよう。」


「そうですね。今日は嫌な事を忘れるまでやけ食いです。」


「肉ですね!」「お肉!」


 と、肉の話を持ち出すと、女子高生チームはすぐに回復してしまった(汗)


 どうやら肉とマモル君の間には超えられない壁があるようだ(汗)



◇◆


 食堂に到着した僕達はいつも通り肉中心の夕食をいただく。


 もちろん女子チームは肉大盛りである。

 というか、主食が肉である(汗)


 まあ、いつもの光景ではあるのだが、今日がいつもと違うのは何と言っても女子高生チームの服装である。


 魔女っ娘スタイルも袴スタイルもお城のスタッフさん達に気に入られたようであり、

 『どこで手に入れたの?』『私達でも買えるの?』

 と女性スタッフに声をかけられている。


 亜季ちゃん達も、

『明日からの展示会で8番格納庫に行けば注文できますよ。』

『便利なキャンプグッズも展示してますよ。』

『新ブランドのグッズを入手するなら今ですよ。早く行かないと品切れしますよ。』


 と、宣伝に余念がない。


 どうやら騎士団員や騎士団の後方支援スタッフも食堂に来ていたようであり、亜季ちゃん達に熱心に話を聞いている。


 これは明日以降の展示会での販売と予約注文が期待できそうだね!


 営業活動に従事する亜季ちゃん達の代わりに従魔達のお世話をする体で、僕とチャロンは従魔たちと一緒にご飯を食べている。


 従魔達はすっかり食堂に馴染んでいるので、僕達と一緒に食べていても全く違和感がない。


 むしろ可愛がってくれたり、肉を食べさせてくれたりするのでありがたいくらいである。


 唯一、人間と同じ食事を尻尾で掴んだフォークで器用に食べるヤトノが不思議がられてはいるが(汗)


 そんなこんなで食堂で楽しく時間を過ごしていたら、あることにふと気がつく。


「そう言えば、チャロン。

 僕は自分用の私服をデザインしてなかったよ。

 戦闘服だけじゃなくてチャロン達の袴スタイルに合う私服をデザインしなきゃね。」


「そう言えばそうですね。

 袴スタイルの男性版もあるんですか?」


「うん、あるにはあるんだけど、女性用みたいに見た目が可愛くないからね。

 商品としてはあまり流行らないかもね。

 まあ、自分用かな。」


「じゃあいっそのことこちらの世界で流行しそうな男性用の服をデザインされてはどうですか?

 先程からアキさん達を見ていると、騎士団の方たちもタクさんの服に興味があるみたいですよ。」


「そのようだね。騎士用の服は現時点では無いと亜季ちゃんが言ったら残念そうだったしね。」


 そうなのだ。

 亜季ちゃんに話しかけてきた騎士団員が騎士用の服はまだ無いと言われてとても残念そうだったのだ。


「新しいアイデアをありがとう、チャロン。

 あとでサクッとデザインして服飾工房のチーフに渡しておこう。」


「ですね!」


 うーん、また仕事が増えちゃったね。

 ケン君は収入源が増えて喜ぶかもしれないけど(汗)


◆◇


 夕食を終えて別館の部屋に戻って来たら、ケン君に入手を頼んでおいた魔道具の材料が届いていた。

 しかも大量に(汗)


「これって、魔道具をたくさん作ってくれっていうことだよね?」


「ですね(汗)

 きっと格闘技大会のあとの販売を想定しているんだと思いますよ(汗)」


 とチャロンが答える。


「じゃあ、サクッと作っちゃいましょう!私も手伝いますよ!」


 といつの間にか元の姿に戻ったヤトノが元気よく答える。


「そうだね、お風呂までちょっと時間があるから、簡単な魔導具を先に作ってしまおう!

 材料の仕分けをお願いするよ。」


 と、皆で魔導具作りを開始する。


 まずは「点灯」「点火」「放水」の魔導具を作ってしまうことにした。


 いつも通り黒樫の炭を袋に入れて粉にする。

 もちろん粒度は片栗粉くらいに細かくしておく。


 次に真鍮の板を使って単3バッテリーの筒を大量に作る。


 単3バッテリーの筒に炭の粉を詰める作業はチャロンとヤトノに任せて、その間に外側の筒と3種類のキャップを作る。


 なお、外側の筒には「8番格納庫ハンガーエイト」のロゴを小さく入れておいた。

 類似品に気をつけて貰わないといけないからね。


 バッテリーの炭を入れ終わったら真鍮の板で密封する。


 出来上がった単3バッテリーを外側の筒に2本入れてキャップを被せる作業は2人に任せてどんどん作って行く。

 僕は最後の仕上げにキャップと外側の筒を密着させる。


 1時間ほどで「点灯」「点火」「放水」の魔道具の本体が出来上がる。

 それぞれ100本づつ、合計300本出来上がった。


 成長した「物体作成」スキルの効果を遺憾なく発揮してやったぞ!


 あとは魔法の付与だけだね。


 流石に1本ずつ付与していたら時間がないので、10本ずつ束にして掴んでから魔法を付与していく。


 まあ付与魔法が特級だからなんとかなるだろう。


 出来上がった魔導具を次々に手にとって「目利き」スキルで確認していく。


 商品にするならちゃんと全数チェックしないとね。


 高品質で信頼のブランド、それが「8番格納庫ハンガーエイト」ですからね!


 全数チェックが終わったら、それぞれの種類を10本ずつ束にして革紐で縛って出来上がりである。


「ふう、なんとか100セットできたね。結構疲れたよ(汗)

 なんか内職というか家内工業って感じだったね(汗)

 2人とも手伝ってくれてありがとう。

 だけどこれだけあれば格闘後大会とその後の販売用には十分かな?」


「ですね!といいますか、こんなに大量の魔導具をこんな短時間で作れるのはタクさんだけですよ!」


「そうですね。魔法の得意な魔族でも無理だと思いますよ。

 少なくとも私の村にはいませんでしたね。」


 とチャロンとヤトノが驚いている。


「え、そうなのかい?

 まあ他の人の事は知らないからね。

 今日はもう少しだけ、バッジの魔導具を作ってしまおうかな?

 もう少しだけ手伝ってもらっていいかい?」


 と2人にお願いする。


「もちろんです!でも1つ提案があります!」


 とヤトノが言う。


「提案かい?」


「はい! せっかくならバッジの魔導具に浄化魔法も追加してはどうでしょうか?

 「汚れ除去」だと基本的に衣類の汚れしか取れませんから。

 ご主人様がいれば野営でもお風呂に入れますが、他の冒険者達はそうはいきませんからね。

 「浄化」の魔法で体の表面の汚れを除去できれば冒険者としては大変助かります。

 魔導具としての人気も向上しますよ。」


「なるほど、たしかにそうだね。

 では体の表面の汚れを分解するイメージで「浄化」の魔法を付与してみよう。

 まずは僕とチャロンのバッジに上書きするかな?」


 僕は自分のバッジとチャロンのバッジに手を当てると、「浄化」の魔法を上書きする。


 バッジに手を当てながら、チャロンの弾力のある胸の感触を楽しんだのは内緒である。


 キラキラエフェクトが発生したから魔法の付与は成功だろう。


「目利き」で確認したら、ちゃんと「浄化」が追加されていた。

 うん、いい感じだね!


「うん、上手く付与できたみたいだよ。

 これでお風呂に入れない時でも大丈夫だね。」


「ですね!」

 とチャロンも嬉しそうである。


「そう言えばヤトノにはまだ魔導具を作ってなかったね。

 僕達と同じ機能のバッジを作ってあげるよ。

 どんなデザインがいい?」


「え!私にも作ってくれるんですか?嬉しいです!

 デザインは魔法使いっぽいのでお願いします!」


「うーん、だとこんな感じかな?」


 と僕はクロスした2本の魔法の杖に蛇が絡みついてる絵を描いてヤトノに見せてみる。


「こんな感じでどうだい?」


「かっこいいデザインですね!

 これでお願いします!」


「じゃあ、ちょっと待ってね。」


 と答えると、「物体作成」スキルを使ってバッジの本体を作る。


 後は各種の魔法を付与したら完成だ。


 出来上がったバッジをヤトノに渡すと


「ありがとうございます! 大切に使います!」


 と言って、部屋着の代わりに着ている僕の騎士風のシャツに早速つけている。


「ははは、明日からはちゃんと自分の服につけるんだよ。」


「はい!忘れませんよ!」


「じゃあ、バッジの魔導具を作ってしまおう。

 デザインは面倒だから今まで作ったものを適当にコピーするよ。

 そのほうが僕たちのバッジが目立たなくなるしね。」


「ですね、タクさんの秘密を守るためにはそのほうがいいでしょうね。

 では先程と同じ要領でどんどん作りましょう!」


 と、チャロンの掛け声と同時にバッジ作りを開始する。


 今まで作ったバッジと似たようなデザインで適当に作っていく。


 イメージが適当なので剣が短くなったり、ドラゴンがトカゲっぽくなったりしたが、まあ問題はないだろう。


 ぱっと見はあまり違わないしね。


 最後に「汚れ除去」と「浄化」の魔法を付与して、「目利き」で確認したら完成だ!


「ふう、ちゃんと100個分できたね。」


「お疲れ様でした、タクさん。

 ところで、ケンさんの分は作らなくていいのですか?

 販売用を渡したらケンさんも欲しくなっちゃうと思うのですが。」


 とチャロンに質問される。


「確かにそうだね。バッジの秘密にも気づいてたしね。

 ケン君とクリスさんの分も作ってしまおう。

 デザインはもちろんこれだね!」


 と言うと僕は松の木のデザインのバッジを作る。

 松戸屋のシンボルと同じデザインだ。

 ケン君の法被と前掛けの絵と同じだね。


 後は僕たちのバッジと同じ各種魔法を付与すれば完璧だね。


「これでバッチリかな。

 今日の作業はこんなもんかな。

 流石にたくさん作り過ぎて魔力が減っちゃったよ(汗)」


「それはそうですよ、タクさん。

 さあ、片付けをしたらお風呂に入って休みましょう。」


 とチャロンがお風呂を勧めてくれる。


「そうだね(汗)

 ちょっと頑張り過ぎたかな?お風呂に入って疲れを取ったらもう寝ようか?

 残りの魔導具は明日作ればいいよね?」


「はい。急ぐ必要はありませんよ!」

 

 とヤトノも作業終了を勧めてくれる。

 うん、2人とも僕のことを気遣ってくれて優しいね。


 あ、でも、もうひと仕事あったのを忘れていたぞ(汗)


「あ、チャロン、ヤトノ、もうひと仕事あったよ(汗)

 騎士団の衣装のデザインをしないとね。」


「あ、そうでしたね。

 では紙とペンを用意しますね。」


 とチャロンがデザイン用の道具を準備してくれる。


「そういえば、前にチーフデザイナーのところで女性騎士用の制服のデザインをさらっと書いたことがあったね。

 あれをベースにいくつか描いてみよう。」


 と僕は思いつくままにいくつか描いてみる。


 元の世界の異世界物の漫画によく出てくる、いかにもな貴族風の騎士の制服、あの長めのジャケット、パンツ、長靴の組み合わせのやつですね。


 色使いはこちらの人の好みもあるだろうけど、いくつかのパターンを描いておこう。

 黒または濃紺をベースに、騎士団の種類ごとに上着とズボンのラインの色を変えておくかな。

 

 あるのかどうか知らないけど、近衛騎士団は赤にしておこう。

 その他は、青、緑、黄色、紫、白くらいでいいかな。

 騎士団の数が多いなら色使いはチーフデザイナーに任せてしまおう。


 おまけで僕の好みで詰襟の上着の制服もデザインしておく。

 肩モールや飾緒、袖には金線も加えた、元の世界で軍隊の近代化が始まったころのデザインだ。

 うん、なかなかいいぞ。


 女性騎士用も合わせてデザインする。

 男性用と同じデザインだが、女性用に体のラインが美しく見えるように少し細めにして、と。

 

 うん、どれもいい感じである!


「こんなもんかな。こちらの世界には無いデザインだから好みが別れるかもしれないけど、一応、騎士用の服もデザインしたということで許してもらおう。」


「わあ!どれもかっこいいですよ!いまの騎士団の制服より10倍はかっこいいですから、きっと気に入ってもらえますよ!

 タクさんもこれを着るのですか?」


「うーん、僕というか、召喚勇者組はこういういかにも騎士なデザインはあまり似合わないんだよね。

 僕達用にチャロン達の袴スタイルに合うデザインをついでに描いてみるかな?」


 と、僕は少し考える。


 ハイカラさんと言えばやはり、大正ロマン。

 大正ロマンと言えば、やはり帝国陸軍の制服だよね。


 だけど、キャラが立ち過ぎてこちらの世界ではちょっと人気が出ないかな?

 元の世界でも一部の人達には受け入れられてなかったからね。

 大正ロマン系の物語がアニメ化やゲーム化されるとなると、何故か騒ぎ出す人達もいたような気が。

 何が気に入らなかったのかは知らないけど。


 まあ、個人的には好きなので一応デザインしておこう。

 大正期の詰襟風のデザインのほうで。

 制帽の赤いラインに星を付けて、靴は膝下までの黒い皮の長靴で、と。

 もちろん、軍刀も腰にぶら下げて。

 うん!いい感じだね!


 あとは、個人的に好きなアメリカの海兵隊の制服かな。

 OD色だし、こちらの世界でもあまり目立たないだろう。

 制服風ならちょっとフォーマルな場でも着ていけるしね。


 これもサラサラとデザインする。

 元の世界では趣味でよく描いていたから、あっと言う間に出来上がる。


 あ、ついでにチャロンとヤトノ用に女性用も描いておこう。

 もちろん、下はスカートスタイルで。

 長さはちょっと控えめに膝上までにしておこう。

 あまり短いと日中に着れなくなっちゃうからね(汗)


 夜の戦闘用(?)の制服はまた内緒でチーフデザイナーに作ってもらうことにしよう。

 あのへそ出し、極ミニの女性ソルジャー用ユニフォームだね!

 亜季ちゃんに見つかると殲滅されるかもしれないから、内緒でオーダーしないとね(汗)

 

 あ、制服風なら帽子も必要か。

 普段使いの利便性を考慮して、ベレー帽にしておこうかな。

 服に合わせて緑色で。

 

 本物の制服とは制式が異なるかもしれないけど、まあ、こちらの世界では知る人もいないから問題ないだろう。

 コスプレ的に楽しめればそれでいいんですよ!


「ふう、まあこんなもんかな?

 元の世界の軍服に合わせてデザインしてみたよ。

 僕達の私服用かな?

 軍服風だからフォーマルな場に着ていっても問題ないしね。」


「わあ!どちらも格好いいですね!

 私達の分もあるんですか?」


「ああ、もちろん。その日の気分に合わせて着替えればいいよ。

 制服風のほうは、冒険者として活動するときのフォーマル用の私服かな?

 今後、護衛対象の商会等に呼ばれて打ち合わせをしたりする機会もあるかもしれないからね。

 戦闘服ではふさわしくない場合にこちらを着ていこうかな。」


「なるほどですね。今後旅に出て冒険者活動が本格化すれば、商会の代表や、もしかしたら貴族様達との打ち合わせ等もあるでしょうからね。」


「確かにね。大人というか社会人としてフォーマルな服も必要だからね。

 これも僕達用に服飾工房で作ってもらおう。」


「ですね!じゃあ、これで今日のお仕事は終了ですか?」

「ああ、今度こそお風呂に入ってゆっくり休もう。」


「はい! 準備してきますね!」「私もです!」


 と、チャロンとヤトノがお風呂の準備に取り掛かる。


 僕は作業の終わりを大人しく待っていたスノーとクロロを撫でながら、今日の一日を振り返る。

 

 今日も何かと忙しかったね(汗)

 明日は魔導具の残りの作成、服のオーダー、格闘技大会に向けた訓練をしないとね。

 

 あ、商業ギルドにも出かけないと。

 僕の商会を立ち上げに行かないとね。

 まあ、雇われ商会長はヤトノだけど。


 毎日何かと忙しくて、全くゆっくりできないね(汗)

 異世界ものの小説の主人公って、もっと日々の時間をゆっくり楽しく過ごしていたような気がするんだが?


 もしかしてそれって主人公の特権であって、僕達のようなモブキャラは忙しく働いていたのかな?(汗)


 いずれにせよ、展示会と格闘技大会が終わるまでは忙しそうだから頑張らないとね!



「タクさん、お風呂の準備ができましたよ!

 さあ、皆でお風呂に入りましょう!」


「わかったよチャロン。準備ありがとう。

 さあ、スノーもおいで、お風呂に行くよ!」


 と言って、皆でお風呂に入る。


 昨夜とちがうのは、ヤトノが実体化しているところかな?


 まずは3人がかりでワシワシとスノーを洗ったら、次は僕の番である。


 チャロンとヤトノに体と頭を洗ってもらう。

 美少女2人に体の隅々まで洗ってもらうのは恥ずかしいけど興奮するよね(汗)。


 僕の僕は興奮を隠せるわけもなく、ワイルドトランスフォームMAX状態である。

 

 今朝と同様にチャロンとヤトノの「空気研磨」とお口のご奉仕で同時に攻められたら、あまりの気持ちよさにすぐにペイトスしてしまう。


 うん、我慢できる訳がない(汗)


 「じゃあ交代して・・」、となった時に、ヤトノはが

「私は攻められる方はまだ色々と未経験ですので・・。」


 と恥ずかしがったので、「それじゃあ、まずは勉強が必要だね。」と言って、チャロンを洗うのを見学してもらう。


 今日も僕の「空気研磨」は絶好調である。


 チャロンのいろんなところを「空気研磨」で洗いつつ刺激し続けて、チャロンがグッタリするまでの様子をじっくりと見学してもらった。


 ヤトノは昨夜までの蛇モードの時はジト目で見ていたような気がしたが、いまは赤い顔をしつつも興味深々で見ていた。

 

 ちなみにスノーは相変わらずジト目である。

 自分は人の形に変身できないことを知って拗ねているのだろうか?


◇◆


 お風呂から出て体を拭いて髪を乾かして、スノーを皆で乾かしたら、ようやく寝る支度である。


「さあ、寝ようかな? 今日も疲れたから明日に備えてゆっくり休まないとね。」


「はい、わかりました・・。

 ところで今夜のお勤めはどうされますか?

 お疲れでしたらあまり無理されなくても・・。」


 とチャロンが聞いてきたので、


「もちろん、お勤めは有りさ。お勤め無しではグッスリ寝れないからね(笑)。

 それに・・・、今日からはヤトノも一緒にお勤めして欲しいからね。」


 とお願いする。


 チャロンに加えてヤトノまで、ナイスバディの美少女が2人もベッドにいるのに我慢できる訳がない!

 いや、我慢などするつもりはない!


「わかりました!でも私は初めてですので、最初はやさしくしてくださいね。

 チャロンお姉さんにされてるみたいに激しいのは慣れてきてからでお願いします・・。」


 とヤトノが赤い顔で俯きながらお願いしてくる。


「もちろんだよ。任せておいて。」


「はい・・。あと、私も種族的に今は子作りできない時期ですので、あの、妊娠とかは気にせずにしていただいても大丈夫です・・。

 むしろ、魔力の補給になるのでたくさんくださいね・・。」


 とヤトノが付け加える。


 そんな話を聞いてしまったらいろいろ我慢できるはずがない!!


 僕は頭の中で「ブチッ」何かが切れる音を聞きながら照明の魔導具を消して、忘れずに「防音」の魔法をかけてもらうと、チャロンとヤトノと一緒に夜のお勤めモードに突入する!


 細部の表現は割愛するけれど、2人とのお勤めは最高だったとだけ言っておこう。

 亜季ちゃん達には内緒だけどね(汗)


 翌朝に回復魔法が必要不可欠な程度にはペイトスを搾り取られてしまった僕と、それをたっぷりと吸収したチャロンとヤトノの3人は、泥のように眠りにつく。


 ああ、今日もいろいろとあったね。


 おやすみなさい、異世界・・・。



最後までご覧いただきありがとうございました。

感想などいただけると励みになります。

引き続きよろしくお願いいたします。


(なお作者は物語の主人公のような絵心はありません・・。)

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