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第63話 外出準備開始!

いつもご覧頂きありがとうございます。

 中庭での集合がお開きになった後、皆それぞれ自分の訓練等に戻っていくのかと思いきや、何人かが僕とチャロンのところにやってきた。


 いつもの?亜季ちゃんに加えて楓ちゃんとアカネちゃんである。


「タク先輩!冒険者登録に行くなら私達もいっしょにお願いします!

 1人で行くのはちょっと不安なので。」


 と、アカネちゃんが元気よく申し出てくる。 


「私もお願いします!」、「当然私も一緒に連れていってくれますよね?」


 と、楓ちゃんと亜季ちゃんも被せてくる。

 3人ともグイグイくるね(汗)


「もちろんだよ。そのためにいろいろと準備をしてきたからね。

 早速明日の朝から冒険者登録に行こうと計画中なんだよ。

 登録後は日帰りで街の外に狩猟と採取に出かけようと思うけど皆もそれでいいかな?」


「「「はい。大丈夫です!」」」


 と3人とも元気よく答える。


「じゃあ、明日は朝8時に別館のロビーに集合でいいかな?

 服装は先日作ってもらった戦闘服にしよう。野外での活動だしね。

 あと、先日渡したキャンプセットも持ってきてね。

 皆で使い勝手を試してみよう。

 当然ながら皆の弓とか剣とかの武器も忘れずにね!」


「はい、わかりました!野外活動が楽しみです!」

「強くてかっこいい動物をテイムするぞ!」

「私の弓が獲物を求めている・・!」


 と、皆元気よく答える。


 若干1名、亜季ちゃんのつぶやきが怖いけど(汗)。

 狩猟対象の獲物を見たらヒャッハー状態に覚醒したりしないよね?


「じゃ、じゃあ、明日の8時に集合でよろしくね。

 装備品とさっきもらったお金を忘れずにね!」


「「「はい!」」」


 と、明日の予定を確認してから解散した。


 さあ、今日の午後は明日からの野外での行動の準備をしないとね!


 ちなみにではあるが、中庭での集合の解散後の他の高校生達の行動は次のとおりであった。


・聖ちゃんと萌ちゃん:治療等の予約があるので治療院に戻る。

・ケン君:「このお金を元手に・・・。」とつぶやきながら調達部へ戻る。

・レン君:「夢の魔道具の研究費用に・・。」とつぶやきながら魔道具工房へ。

・マモル君:「お世話係について相談が・・。」と言いながら男性文官のところへ・・。

・騎士ボーイと格闘戦士ボーイ:「このお金で遊びに!」「異世界と言えば娼館・・。」と言いながら姿を消した。


 うん、まあ皆大丈夫そうだな。一部を除いて。

 皆それぞれ異世界を楽しんでいる?ようだ。


 僕もしっかり準備して異世界初の外出を楽しまないとね!


◆◇


 僕とチャロンも一旦自分たちの部屋に戻る。

 明日の外出に向けて準備すべき物品等の整理をするためだ。


 あと、回復魔法の訓練もしたいしね。


 でもとりあえず明日の準備が先だね。

 よし、チャロンと相談しながらリストアップしていこう。


「チャロン、午後は明日の外出の準備に費やそうと思うんだ。

 日帰りで狩猟に行くのに必要なものを一緒にリストアップしてくれないか?」


「はい、もちろんです。

 みなさん初めての外出ですから、万全の準備が必要ですね。

 まあ、日帰りなのでそんなに多くは必要ないと思いますが、念のため書き出していきましょう。」


 と言うと、紙とペンを持ってきてくれたので一緒に書き留めていく。


「ふむ、まずは個人装備品から、あとは食料、お金って感じかな・・。」


 と、紙に書き留めていく。


 個人装備は戦闘服とキャンプセットをすでに渡してあるし、武器はそれぞれの物を持ってくればいい。

 食料は内緒で僕のアイテムボックスに入れてある。

 もちろんさっき貰ってきたナンドッグなどの材料も入ってるぞ。

 日帰りデイキャンプの食事には丁度いいだろう。


「日帰りならこんなもんで大丈夫かな?

 あとはやはり魔道具だね。

 前に作ったバッジの魔道具は全員に配るとして、「点灯」「点火」「放水」の魔道具は皆に配りたいよね。

 今後の野営でも必要になるだろうし。」


「そうですね!あれはあると便利です!

 特に生活魔法が使えない皆さんには必須ですね。

 アキさん、カエデさん、アカネさんは生活魔法が使えないので喜ばれると思いますよ!」


「だね。じゃあ、まずはそれを人数分作ろう。

 一応僕達の分も入れて5セットかな。

 材料は前に貰った分の残りがまだあるからギリギリ足りるかな。」


「ですね。」


 そう言うと、僕達は以前に武器工房で貰ってきた材料の残りを取り出すと、単3バッテリーを10本、筒を15本、キャップを3種類✕5セット作る。


 僕の「物体作製」の魔法の発動に合わせてチャロンが材料を手渡したり、加工した部品を受け取って並べたりしてくれたおかげで作業がスムーズに進んだ。

 

 それらの部品を組み合わせて「物体作製」で密着させると同時にキャップの形状に合わせた魔法を付与魔法を使ってどんどん付与していく。


 うん、完全な流れ作業ですね。

 いつか付与魔法で魔法を付与する魔道具というか魔法工作機械を作れば大量生産できる気がしてきたぞ。


 まあ、そのうち余裕ができたらトライしてみよう。


 そうこうしているうちに「点灯」「点火」「放水」の魔道具が5セット完成した。


「よし、これで人数分の魔道具ができたぞ。

 もしかしてこれも商品化したら売れるかな?」


「はい!絶対に売れますよ!

 私も生活魔法が使えなかったらきっと欲しいと思いますよ!」


「だよね。でも、僕のスキルのことはこの城内では内緒にしたいから、旅立ってからかな。

 旅先で商業ギルドで売り込んでみよう。」


「そうですね。それがいいですね。

 いまこれを発表すると、間違いなくお城のスタッフとして雇用という名目で城内に閉じ込められるかもしれません。

 下手したら軟禁状態で永遠に魔道具作りをさせられるかもしれませんよ・・。」


「なんと恐ろしい。

 それは謹んでお断りするよ。」


「ですね。ところで後は何を準備しますか?」


「それなんだけど、実は作ってみたい魔道具が一つできたんだけど、相談に乗ってもらっていいかい?」


「もちろんです。」


「実は今日の午前中に「浄化」魔法の見学をした時に、野外におけるトイレ問題が気になってしまってね。

 実際のところ旅の途中でトイレに行きたくなったら皆さんどうしてるんだい?」


「ああ、それですね・・。

 まあ、はっきり言いますと森の中などでは街道からちょっと離れた物陰ですましてしまうことがほとんどですね。

 道中の大きな野営場所などではその地の領主様がトイレを設置している場合がありますが、とは言ってもいわゆる水洗式ではなくて深い穴に貯める方式ですね。

 穴の中にスライムを投入して蓋をして処理させます。」


「だよね。僕や亜季ちゃん達の召喚勇者達は元の世界では野外で済ますことはほぼ未経験なので、かなり抵抗があると思うんだよね。

 なので、持ち運べるトイレが作れないかと思ってね。」


「持ち運べるトイレですか?」


「そうそう。普通の冒険者とかなら無理だけど、僕はアイテムボックスが使えるからね。

 もうちょっとアイテムボックスの容量が増えれば工夫次第では携帯用のトイレを作って使用できると思うんだ。」


「なるほど。持ち運びは分かるんですが、携帯用トイレの構造はどうするんですか?

 出てきた物を貯めて処分する必要があると思うんですが?」


「そうなんだよ。実は処理機構をどうしようかと考えていたんだけど、今日の浄化魔法の見学でいいことを思いついたのさ。」


「といいますと?」


「うん、僕は既に空間魔法が使えるから、トイレの下部に排出物を受ける用の小さな箱を付けて、それに空間魔法を付与するのさ。

 ほら、チャロンの皮のポーチに空間魔法を付与したのと同じようにね。」


「ああ!なるほど!」


「そして、その箱に「浄化」の魔法を付与して排出物が中に入ってきたら即座に浄化処分を発動するようにしておくんだよ。

 もちろん、トイレは「放水」の魔道具を付与して水洗式にしてね。」


「すごい!確かにその機構なら魔力源さえあれば携帯用の水洗トイレが作れますね!」


「でしょ?

 放水の魔道具は魔力バッテリーのサイズを大きくすれば放水量を確保できると思うんだよね。

 ちょっと時間もあるし、材料をいろいろ揃えて工作してみたいんだよ。

 手っ取り早く材料を揃えることはできるかな?」


「そうですね。いつもの黒樫の炭や真鍮の鉄板は武器工房で貰えるのでいいとして。

 トイレの本体はお城の大工工房でもらうのが早いですね。

 故障に備えて在庫はあると思いますが。

 もしくはタクさんの魔法で作ってしまうかですね。

 作ってしまったほうが目立たなくていいかもしれませんよ。」


「たしかにそうだね。じゃあ、壊れた食器等の焼き物なんかを捨てる場所はあるかな?

 そこにある廃棄品を再利用して作ることにしよう。」


「ええ、丁度よい廃品置き場がありますので、そこで必要な材料を入手しましょう。

 ではまずは武器工房からですね。」


「うん、じゃあ案内をお願いするね。」


「わかりました!」


 と、チャロンと2人で材料入手に出かけることにした。

 

 まさか浄化魔法の勉強からトイレ問題の解決方法を思いつくなんて、全く予想してなかったよね!


最後までご覧頂きありがとうございました。


感想など頂けると励みになります。


引き続きよろしくお願いいたします。

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