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第62話 支援スタッフからの連絡事項

いつもご覧頂きありがとうございます。

 内勤者用の食堂を出て、皆で別館に向けて歩いている。

 お腹もいっぱいになったので、部屋で少し休もうということにした。


 その道中でも、女子チームはさっきの料理のお手伝いの話で盛り上がる。


「ああ、久しぶりのハンバーガーとプチナンドッグ美味しかった!

 タク先輩は本当に料理が得意なんですね。

 いつも亜季や他の女子達からタク先輩の料理の話を聞いていたので羨ましかったんですよ!」


 と聖ちゃんがウキウキで話しかけてくる。


「料理といってもバイト先と料理部で覚えた調理法しか知らないけどね。

 得意と言うほどでもないさ。」


「そんなことないですよ!私からしたら十分すぎるほどです。

 料理ができるって羨ましいです。

 それに私は料理が得意な男の人が・・・。」


 と、聖ちゃんがまたムニャムニャ言い始めた。

 うん?顔がちょっと赤いけどお腹いっぱい食べて血行がよくなったのかな?


「ゴホン。聖はちょっと食べすぎよ。

 あと、タク先輩の料理は確かに美味しくて私もたくさん頂きましたが、あんまり美味しいものを作り過ぎると胃袋をつかまれてしまう人がどんどん増えるかもしれないので気をつけてくださいよ。

 それでなくてもタク先輩はいろいろと無自覚なんですから。」


 と、亜季ちゃんにジト目で注意される。

 最近は本当に僕に対して厳しいよね?


「はい!私はもうタクさんに胃袋を掴まれています!

 今日のプチナンドッグもとても美味しかったです!」


 と、チャロンが明るくフォローしてくれる。

 うん、場の雰囲気を和らげてくれてありがとう!


「ははは。まあ皆さんが喜んでくれたなら何よりだよ。

 これもこっちの世界への貢献度にカウントされるといいね。」


 などと皆でワイワイ言いながら歩いてるうちに、お城の別館の前に到着した。


 すると何故か召喚勇者の高校生たちが玄関前に集合していた。

 うん?何かあったのかな?


 一番手前に楓ちゃんがいたので声をかけてみる。


「やあ、楓ちゃん。みんな揃っていったいどうしたの?

 何かあったのかい?」


「はい、実は私達に連絡事項があるので中庭に集合するようにと連絡があったんですよ。

 ちょうどタク先輩達を呼びに行こうと探していたところでした。」


「連絡事項?」


「はい、勇者の支援スタッフ?の文官さんの男女のお二人から私達に伝えたいことがあるそうなんです。

 これで全員そろったので、皆で中庭に行きましょう!」


 と、楓ちゃんが元気よく教えてくれる。


「わかったよ。お待たせしてごめんね。じゃあ、早速移動しよう。」


「はい!できるだけ早く来るようにって言われてますので、ササッと移動しましょう!


 と、楓ちゃんに先導されて皆で中庭に向かって移動する。


 それにしても唐突に皆を集めて連絡事項ってなんだろうね?

 何かあったのだろうか?


 いろいろと気になるけれども招集されたら行くしかないからね・・。


 ややこしい話じゃなければいいなぁ・・。


◆◇

 

 召喚勇者10名+チャロンの合計11名でゾロゾロと歩いていつもの中庭にやってきた。


 そこには既に勇者支援スタッフ?の文官男女2名がそろって待っている。


「どうもお待たせしてすみません。」


 と、聖ちゃんがあいさつする。

 うん、さすが委員長キャラ。

 こういう時は誰に言われなくてもちゃんと皆を代表して行動する。

 偉いぞ!

 またプチナンドッグを作ってあげるからね。


「いえいえ、我々も丁度きたところですから。

 さあ皆さんどうぞおかけください。」


 と、男性文官に着席を勧められる。


 皆が着席すると引き続き男性文官が話を始める。


「皆様お元気そうで何よりです。訓練は順調ですか?

 実は本日は皆様にお渡しするものがあってお集まりいただきました。」


 と男性文官が話すと同時に後ろから女性文官がすっと前に出てくる。


 女性文官が手に持つお盆の上には何かが入った小さな巾着袋が人数分乗せられているようだ。


「皆様の訓練も序盤を過ぎて、そろそろ城外へ出て街の見物や訓練等を始めたくなるころかと思います。

 つきましては城外での活動に必要な費用としていくばくかのお金をご用意しました。

 どうぞお納めください。」


 と男性文官が言うと、女性文官がすっと前に出てきて皆に巾着袋を配って回る。

 

 しかしこの女性文官はさっきから物音一つ立てないな。

 絶対に只者ではない気がするぞ。

 斥候スキルを持つ密偵か何かにちがいない!


「それぞれの袋の中には合計で50,000エソ分の硬貨が入っています。

 使いやすいように各種の硬貨を混ぜておりますのでご確認ください。」


 と言うと、皆は袋の中をチラリと確認する。

 うん、確かに銀貨、大銅貨、銅貨、鉄貨と各種の硬貨が入っている。 


 ケン君と彼にお金について教えてもらった面々はフムふむといった感じだが、騎士ボーイと格闘戦士ボーイはガヤガヤと話している。

 どうやら硬貨を見るのは初めてのようだ。

 

 君たち剣術や格闘の訓練もいいけど、もう少し他のことも勉強したほうがいいぞ。

 少なくともお金のシステムを理解しておかないと旅に出れないぞ?


「確認しました。ありがとうございます。

 でも50,000エソと言えば結構な金額だと思うのですが、本当に頂いてもよろしいのですか?」


 と聖ちゃんが質問する。


「ええ、結構です。

 皆様もそろそろ街に外出もされたいでしょうし、ご必要な物を購入されたい方もいらっしゃるでしょうから、好きに使って頂いてもかまいません。

 ただ、お金の管理にはお気をつけください。

 いま街の中には他の街からの商隊が多くやってきて賑わっております。

 護衛の冒険者の中にはガラの悪い輩も混じっておりますので、大金を使って歩いているとからまれるかもしれませんからね。」


「わかりました。

 あと、外出時のルールとかはありますか?

 事前に届け出が必要とか?」


「届け出は不要ですが、外出の際には城門にいる衛兵に行き先とお城に戻る予定時刻をお伝えください。

 また、可能な限りこのお城のスタッフと一緒に外出されることをお勧めします。

 皆様は外の様子を全くご存知ないから道に迷ったりするといけませんからね。

 お世話係が未定の勇者様はこの機会にお世話係を選定されてください。

 条件の指定等がありましたら、後ほど私まで個別にお知らせいただければ結構です。」


「わかりました。ありがとうございます。」


 と、聖ちゃんがお礼を言う。


 僕も気になっていることを聞いてみよう。


「私も質問してもよろしいでしょうか?

 実は私と何人かの仲間は冒険者登録して街の外へ狩猟や採取にでかけたいのですが、そのような行動をしても大丈夫ですか?」


「はい。大丈夫です。冒険者登録は冒険者ギルドに行けば成人なら誰でも登録できますよ。

 皆さんなら問題ないでしょう。

 あと、登録後の行動は冒険者ギルドのルールに従ってくださいね。」


「わかりました。

 あと泊まりで外出しても大丈夫ですか?」


「ええ、結構ですよ。

 街にも宿はありますので利用して頂いても結構です。

 あと冒険者ギルドの依頼の関係で遠出する場合は野営をして頂いても結構ですが、安全には十分に留意してください。

 まあ、街の外には危険な生き物はあまりいませんので召喚勇者の皆様なら大丈夫と思いますが。」


「わかりました。ありがとうございます。

 早速出かける準備をしてみようと思います。」


 とお礼を述べる。


「いえいえお礼には及びません。これが私どもの仕事ですので。

 その他ご質問やご要望等がありましたら何時でも私どもにお声掛けください。

 必要な対応をさせていただきます。」


 と、男性文官が述べた後にその場はお開きとなった。


 さあ、いよいよ外出に向けて準備開始だね!

最後までご覧頂きありがとうございました。


感想など頂けると励みになります。


引き続きよろしくお願いいたします。

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