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~邂逅~そして出会う訳で その1

「良いか!捜索は3人1組だ!少しでも「おかしい」と思ったら直に連絡をしろ!」

「「「「「了解!」」」」」

ロギスの指示が飛び、隊員達が子供の捜索を開始する。アスティーのペアはミルドとロギスだ。

暫く捜索をすると直に異変に気が付く。

「・・・静かですね・・・静か過ぎませんか?」

「如何言う事だい?」

アスティーの疑問にミルドが反応した。

「先程から・・・魔物や魔獣、それどころか動物の居る気配すらしないんですよ」

そう言われ、改めて周りを注意してみる。辺りはシン・・・として居た、平時であれば鳥のさえずり一つ位は聴こえて来るのだが・・・

「・・・不気味だね、これは」

「全く、嫌な予感に限ってよく当たる・・・「各自、細心の注意で望め!」」

ロギスが通信機で全隊員に注意を促した。それほど今の状況は異様だった。

弱肉強食が蔓延はびこる場所で生きる生物は、危険に関して敏感で無くては生きてはいけない。

そして今居るエリアからはほぼ全ての生物が消えていたのである。

ロギスが時間を確認する、日本時間で大体14時程を示した。

(日の入りが後3時間後。帰還の事を考えれば・・・1時間がリミットか)

夜が来れば最悪だ。万が一の為に夜を明かす装備は在るが現実的ではないだろう。

だが捜索は難航する。このエリアに謎の存在が居る可能性が有る以上、出来るだけ声は押さえつつ探さなければならない。

声を張れば自身の位置を晒す事となり、危険度が増すのだ。

「居ませんね・・・」

「クソッ!声を出せないだけでこんなにも難航するなんて!」

アスティーとミルドは互いが見える範囲で草を刈り、大樹の根の隙間を除く。

「40分経過、そろそろリミットか・・・」

時間を確認しつつロギスが呟く。その時、通信機から連絡が入る。

『対象発見!並びに確保しました』

聞えて来たその報告を聞き、3人の緊張がほぐれる。

「良くやった!全隊員、直にA-1ポイントに集合」

だが、それはこの後に訪れる危機の幕開けにしか過ぎなかった。





A-1ポイントに全隊員が集合したのはそれから10分後。安全に帰還出来るギリギリのタイミングである。

隊員に連れられて来たのは年端も行かない少女。

「いや~良かった」「あぁ、さっさと帰りてぇ」「久々に酒でも飲むかぁ」

各々が任務の達成を確信していた・・・が、アスティーは違和感を感じていた。

「何だ?そんな難しい顔をして?」

ロギスがアスティーに声を掛ける。

「・・・少し気に成る事が有るんです」

「ふむ」

アスティーは少女の前に進むと、膝を折り、目線を同じにする。

「お名前聞いて良いかな?」

ニコリと笑顔で語りかける。少女は先程まで泣いていた様で、目を腫らしていた。

「ミーナ・・・」

「ミーナちゃんか、もう大丈夫だからね」

「うん・・・」

「でね?お姉ちゃん少し聞きたい事有るんだ」

「うん」

「ミーナちゃん・・・ここまで『1人で来た』のかな?」

「「「「「ッ!!!」」」」」

その一言に全員が息を呑む。数秒の沈黙が何十分にも感じられる。

そして少女はゆっくりと口を開いた。

「ううん。『お姉ちゃんと一緒』だった」

それを聞いたロギスは己の考えの浅さに苛立つ。

「クソッ!冷静に考えりゃその可能性も配慮出来た筈だ!」

そう言いつつ時間を確認する。すでに15リミットは過ぎていた。

(・・・如何する?捜索を続けるか?しかし・・・)

厳しい判断を迫られるロギス。

「取り合えず、隊を分けてミーナ(この子)だけでも帰しませんか?」

そこへミルドが提案をする。

「・・・現状取れる最善策はソレしか無い・・・か」

手を顎に添え顔を顰めつつ頷く。

「ミルド」

「はい」

「ミーナ(この子)を連れて他の隊員達と戻れ」

「・・・隊長は・・・残るつもりですか」

「案ずるな。引き際は心得てる」

「しかし・・・」

「だったら私も残ります。私だったら、足手纏いには成らないと思います」

アスティーがロギスの前に出る。ロギスは少し考え、

「判った。頼む」

「はい」

「・・・判りました。十分気を付けて下さい」

「お前らもな。お前らが無事じゃなければ意味が無いぞ」

その檄にミルド達は苦笑いする。

そして【警備第5隊】は二手に分かれた。






結論から言えば、その『お姉ちゃん』は直に見つかった。

だが、事態はそこから急変をする。

「隊長、あそこ」

アスティーが指差す方に15歳位の女子が立っていた。しかし様子がおかしい。

「大丈夫か!?今其方に・・・」

ロギスの言葉を待たずその女子は森の奥へ移動して行く。

「何だってんだ!」

ロギス達が後を追う、女子は一定の距離を保ち奥へと進んで行った。

「・・・隊長、おかしいですよ」

「・・・あぁ、俺達の脚で追い付けない・・・普通じゃ有り得ん」

「それに、明らかに誘導されてます」

それは明白だった。こちらが歩みを止めると向こうもピタリと歩みを止め、そしてユラリと顔をこちらへ向けるのである。

その目には生気が無く、口も半開きであった。明らかに「異様」。しかし、見捨てる訳にも行かずズルズルと引き込まれている。

「隊長!」

「・・・引き際か」

日も傾きかけ、ロギスはこれ以上の追跡は無理だと判断した。

「戻るぞ」

「・・・はい」

アスティーは後ろ髪引かれる思いを噛み殺し、了承をする。

そして2人が来た道を戻ろうと後ろを向いたその時、

ズン!ズン!

地面が揺れていた。地響きが少しずつ近付いて来るのが判る。

「チィ!」

ロギスが一番恐れていた事態が起きてしまう。少しずつ漂って来る死臭が否応無く危機感を膨れ上がらせて行った。

2人が同時に振り返った瞬間、

ゴリュ!

鈍い音と共に、そこに居たであろう女の子の姿が消えていた。

「う・・・・」

その光景にアスティーは思わず呻く。その巨体に付いた獅子の口の中から足が垂れ下がっていたのである。

「・・・何だ、コイツは・・・」

ロギスも目の前の生物が何なのか判らず困惑していた。ただ判るのは、自分達が非常に危険な状況に在る事と、

「・・・コイツが・・・【攻撃隊】をったって訳か」

その魔物のたてがみに付いていた装備は上等な物であり、そんなものを此処で使えるのは【攻撃隊】を置いて他には居ない。

2人は戦闘態勢を取るが、どう見ても勝ち目は薄い事が明白だった。嫌な汗が背中を伝うのを感じつつ、頭が3つの魔物との睨み合いが暫く続く。

その時間は永遠にも感じられた。

「アスティー、逃げろ」

ロギスが視界に魔物を捉えつつ言う。

「無理です。個別に撃破されて終わりですよ」

同じ様に視線を外さすアスティーが冷静に返す。

「・・・・何発耐えられそうだ?」

「・・・私より、タワーシールドの耐久次第ですね。持って4発以下でしょう」

「装備が装備だからな。此方もどの程度ダメージを与えられるか・・・」

「・・・賭けますか?」

「・・・だな」

グッっと装備を握る手に力を込める。魔物は何かを感じ取った様で、

「GAAAAOOOOOOOO!!!!」

大地が揺れるかと思う程の雄たけびを上げると2人に飛び掛る!

「舐めるな!」

ロギスが叫び、2人が飛び退くと、自身達の居た場所に【キメラ】の両足が叩き込まれ、岩や土を盛大に撒き散らしクレーターが出来上がった。

「っ!2発で限界だと思います!」

それを見たアスティーが盾を構え直し考えを修正する。

「十分だ!」

ロギスはバックパックから発炎筒を取り出しながら叫ぶ。

「GYAAAOOOOO!!!!」

【キメラ】が再び叫ぶとロギスの方を向いた。

『ロック・アロー』

すかさずアスティーが魔法を放ち、岩の矢が【キメラ】の体に数本喰い込む。

「GAAAAAA!!!」

多少は効いたようで、【キメラ】がアスティーの方へ向きを変えた。

「よし・・・来なさい」

それを確認し、アスティーが盾を構え直す。

「GYAAAAAAA!!!」

【キメラ】が叫びながらアスティーを右前足で薙ぐ!

普通に考えるのであれば十数倍の体重差が有り、アスティーが吹き飛ばされるのは明白に思えるのだが、

アスティーは盾を深く構えると

『グラビティ +(プラス)』

スキルを発動させる。その瞬間アスティーの足元がビギビギッ!と音を立てると同時に少し沈んだ。

ドガァァァァアァンン!!!!!

まるで車同士が衝突したかのような音が響き渡る!

風圧で舞った土煙が薄くなって行く・・・と、そこには【キメラ】の薙ぎを見事に受け止めるアスティーの姿が在った。

「隊長!!!今です!!!」

そのまま思い切り叫ぶ。ロギスは瞬時に反応し、発炎筒を焚くと【キメラ】の顔に向かい投げつける。

発炎筒の煙が一瞬【キメラ】の視界を遮る!

「うぉぉぉぉぉぉ!!!」

と、同時にロギスは獅子の顔目掛け、剣を右逆手で持ち飛び込む。

「喰らえ!!!!」

ドシュッ!!!!

「GUGYAAAAAAAOOOOO!!!」

その剣は見事に獅子の左目を抉る。それを確認するや否やロギスは直に飛び退く。

(よし!!これで多少は・・・)

そう思った瞬間、獅子の隣に有った火蜥蜴サラマンダーの顔がロギスの方を向いた。

「何!?」

ロギスが焦る。獅子の頭以外は機能していないと思って居たのである。

「GOAAAAAA!!!」

火蜥蜴サラマンダーが叫ぶと同時に魔力が口の中に集中する。火蜥蜴サラマンダーの『ファイアーブレス』だ。

(不味い!!)

ズボアアアアアアアァァァァ!!!!

そう思った瞬間、『ファイアーブレス』がロギスを包んだ。

「隊長!!!」

アスティーが堪らずロギスの方を見る。ロギスは辛うじて顔を両腕で庇い致命傷は避けていた。

「馬鹿野朗!!!余所見するな!!!」

大ダメージを負いながらもアスティーに向け叫ぶ。

その叫びに「ハッ」とするが、その隙を見逃す程野生は甘くは無い。

ガギィィィィンン!!!ドガァッ!

「ぐぁっ!!!」

【キメラ】の左前足の薙ぎがアスティーに叩き込まれた。

何とか盾は構えられたが、体勢が十分ではなかった為に盾を弾き飛ばされ、自身も吹き飛び木に激突し地面に叩き付けられる。

(不味い!骨が幾らか持って行かれた!)

上手く動かない左腕がダラリと垂れ、肋骨も何本か折れてる感覚が有った。

【キメラ】からは距離が離れていたが、最早手も足も出ない状況なのは明白だ。

「はは・・・これは駄目かも」

そんな事を言いつつゆっくりと立ち上がると、ロギスの方を見る。ロギスは全身に軽度の火傷を負いつつも何とか動ける様だった。

『ロック・アロー』

何とか動く右手を使い、『トリガーワード』を唱えると【キメラ】の方へ放つ。

「何してる!!アスティー」

ロギスが叫ぶ。

「私が引き付けます・・・隊長は逃げて下さい!」

「何言ってる!!」

「隊長はまだ動けます!!私は・・・無理です。2人共犠牲に成る事だけは避けなきゃ・・・」

「っ!」

アスティーの目を見て、ロギスは何も言えなくなる。立場が逆であれば同じ事をしていた筈だ。

そうしている間にも【キメラ】はゆっくりアスティーの方へ向かう。

相手に抗う力が残って居ない事を察したかの様にゆっくりと。

(ゴメン。ミリア姉様、アスト兄様。私、帰れそうも無いよ)

そして【キメラ】は自分の射程圏にアスティーを捉えると、

「GAAAOOOOO!!!!」

両前足を振りかざし伸し掛かった。

「っ・・・・!!!」

アスティーが目を瞑ったその時、

ガギィィィィン!!!

・・・・・

・・・・・・・・

(・・・まだ・・・来ない?)

恐る恐る目を開ける。

アスティーの眼前には巨体が立ち塞がり、【キメラ】の伸し掛かりをハルバートで受け止めていた。

「中々良い心構えだ」

立ち塞がるソレがアスティーに向け語り掛ける。

良く見るとその巨体は毛むくじゃらで頭は狼の様な形をしていた。

「・・・え?え?」

状況が全く飲み込めないアスティーを他所よそに状況は好転を始める。

その巨体の狼男に火蜥蜴サラマンダーの頭が向く。

「気を付けろ!ソイツは『ファイアーブレス』を使うぞ!!」

ロギスは自分でも何故だか判らなかったが、気が付くとそう叫んでいた。

「GOAAAAAA!!!」

先程と同じ様に火蜥蜴サラマンダーが叫ぶと同時に魔力が口の中に集中し、臨界に達する。そして発射しようと口を開けたその時。

「やらせね~っての!」

上空がら影が素早く火蜥蜴サラマンダーの頭に向かって落下し、槍の石突で顎を叩き上げる。

ゴシャッ!!!

火蜥蜴サラマンダーの頭はその威力の所為せいで上空を向き、

ボォォォォン!!

『ファイアーブレス』を発射する瞬間顎に攻撃を喰らい、強制的に口を閉じられた為、『ファイアーブレス』の逃げ場が無くなり口内で暴発をした。

ドチャッ!

火蜥蜴サラマンダーの下顎と頭周りの皮膚が吹き飛び、地面に落ちる。

それをこなした影が着地をする。その姿は蜥蜴そのもの。蜥蜴が二足歩行をしていた。

「・・・リザードマン?」

アスティーは呆気に取られながら呟く。何が起こっているのかまるで判らない。

「っちゃ~、ブレスの残りカスが残ってやがる」

そのリザードマンが上空を見上げつつ言う。上空には小規模ではあるが魔力を含んだ火の玉がゆっくりと漂っていた。

「ニコ、頼むわ」

「了解ッス」

「なっ!?」

ロギスの後ろから音も無く人物が現れた。

(馬鹿な!幾らこんな状況下で在ったとしても全く気が付かなかっただと・・!?)

「あ、前失礼するッス」

ロギスの前にいそいそと出て行くその姿は、体型などは女性のそれなのだがその他は狐そのものであった。

『クレイ・トルネード』

魔力を集中させ、『トリガーワード』を唱える。地面から多量に水分を含んだ土が渦を巻き上空へと飛び、火の玉を飲み込んだ。

そして数秒もしない内に火の玉は綺麗に消え去る。

そうこうしている間にもう一つ付いている熊の頭の方へ誰かが近付く。

「ミノタウロス?・・・でもそこまでゴツく無い」

アスティーが見たその牛頭の人物はおもむろにベストから「何か」を取り出すと、熊の頭へ向け持っていたハンドアクスを投げ付けた。

ドシュ!

「GUOOOOOONNNNN!!!」

ハンドアクスが鼻先に食い込む。ダメージは微量なのだろうが熊は威嚇の為大声を張り上げ、口を大きく開く。

「馬鹿め」

そう言いつつ牛頭の人物は開いた口の中に「何か」を投げ入れ、熊が口を閉じた瞬間、

ズドォォォォン!!!!!

激しい爆発と共に熊の顔の前2/3が吹き飛び、

「事はスマートにこなすべきだぞ?トム」

「ハッ、だったらお前が火蜥蜴サラマンダー(こっち)やってみろや!ウィーゴ」

牛頭とリザードマンが口喧嘩を始めた。

「な・・・何なの?」「何なんだ?」

まるで戦闘中とは思えないやり取りに益々混乱するアスティーとロギス。

「ヴォルフ!ソイツを吹き飛ばして」

何処からか女性の声が聞えた。

「了解!ウォォォォォォォォォ!!!!!」

その声と共にアスティーの前に居た狼男が力を込め始め、一旦腰を落とすと

「ゥオアアァァァァァァ!!!!」

【キメラ】の伸し掛かりを思い切り押し返した。

「・・・・・・ウソ」

アスティーの眼前で【キメラ】の体勢が海老反りになる。狼男は押し返すのと同時にハルバートを手放し武道家の様に構え、

『スピードアップ』

自身に速度強化の魔法を掛け一気に懐に踏み込み、その速度を全く殺さず勢いを螺旋状に足から腰へ、腰から体へと伝え拳へと集約して行く。

そして拳が当たる刹那の瞬間に全身を引き絞った。

「シッ!!!」

ボゴォッ!!!!

纏絲勁てんしけいと剛体術の合わせ技が叩き込まれる。それをまともに喰らった【キメラ】の腹には捻れた大きい窪みが出来上がり、

「GUGYAAAAAAAAAOOOOOO!!!!」

海老反りだった体勢が今度は「くの字」に変わると・・・・・・その巨体が宙を舞った。

「嘘だろ・・・」

ロギスはそれ以上の言葉を失う。

ドッシャァァァン!!!

舞った巨体は勢いそのまま2~3m吹き飛び地面に叩き付けられる。

「GAAAAAA!!!」

【キメラ】はそのまま転がる様にもがき苦しむ。

『ウォーター・スライサー』

その声と共に、狼男の頭上から極薄い円形の鏡の様な物が【キメラ】の方へ飛んで行く。

シャッ!

ソレは【キメラ】の体を「スルリ」とそのままの形ですり抜ける。と、同時に【キメラ】の胴体は真っ二つに解れた。

「・・・終わった・・・の?」

「・・・あぁ、終わった」

【キメラ】の死骸を見ながら呆然と立ちすくむアスティーに「ヴォルフ」と言われた狼男が答えると、

「あ・・・れ?」

急に力が抜け尻餅を搗き意識が急激に遠退いて行った。

「アンタもお疲れさん」

ロギスに向けトムと言われたリザードマンが声を掛けた。

「・・・お前らは・・・敵か?」

「ん~・・・取り合えず敵では無いッスよ。危害は加えないッス」

ニコと言われた狐の魔族がロギスの問いに返す。

「・・・そうか・・・なら良い・・・俺も・・・限・・・か・・・」

そのままロギスも意識を失い倒れる。

「あら、気を失ってしまったのね」

ヴォルフの隣にブロンズの長い髪をなびかせ女性が降り立つ。

「仕方が無いさ。彼等は良くやっていた」

「そうね。手当てをしないと」

「お嬢!コイツを」

トムが【キメラ】の死体から何かを取り出すと放り投げる。

それをお嬢と言われた女性は受け取り、掌の上に乗せた。それは3~4cm程度の大きさで、種の形をしている。

暫く観察すると種の真ん中に切れ目ができ、上下に開くと目が出て来た。

「・・・コイツもそうなのか?お嬢」

「・・・間違い無いわね。『レギオン・シード』よ」

「・・・そうか。中々厄介な事に成りそうだな。此処も」

そう言いつつヴォルフは気を失って倒れている少女を担いだ。


「・・・結構重いな」


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