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第35話 戦いを終えて

ブライとキングを追い出し、ヤスケとトウキチを仲間に入れたノブの噂は、町の猫の間に瞬く間に広がった。


「ブライは勝手に出て行ったんだし、キングとは合意の上の戦いだからな」


笑いながら言うノブの傷は思ったほど深くなかったので安心した。時間が経てば問題なく治るだろう。



そんな俺たちのところには、いろんな猫が訪れてきた。


「俺を手下にしてください」

「嫌だね」

「え!?」

「俺たちには上も下もない。仲間だったらいいぜ」

「お願いしますっ!!」



『人間のものを()らない、悪さをしない。猫同士で争わない』


それがノブが提示した仲間入りの条件だった。


「ヤスケやキングとは喧嘩したんじゃ?」

「あれは、喧嘩を終わらせるための喧嘩。どうしても必要だった」


ノブの言葉の意味を理解できる猫は多くなかったが、今までのように猫同士がギスギスした町でなくなるのは間違いないだろう。




俺とノブの間にランマが寝転んでいる。


「ノブ、ランマ。俺はそろそろ旅立とうと思う」

「え~ ミー助さん、ここを出て行くの? どうして??」


ノブは薄々感づいていたようだが、詳しい話をしていなかったランマには意外な言葉だったようだ。


「いいんだ、ランマ。ミー助には行かなければならない所があるんだ」


今にも泣きだしそうなランマに、ノブが諭すように言った。


「ランマ、お前はここに残ってノブを助けてやってくれ」

「うん、わかった…」

「俺はノブに話があるから、先に休んでいてくれ」

「ぉゃすみ…」



別れはいつも寂しい。それを伝える側も受け止める側も。

それでも俺は旅立つ。


ノブが自分の運命に逆らわずこの地にたどり着いたように、俺も自分の決意に正直に生きることが運命だと信じて…




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