表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

 さて、14年で原作のルビアちゃんのような頭のいい美女になりつつタクト様とそこそこ良好な関係を築いていくという目標を立てたはいいが如何せん何をどうしたらいいのかもわからない。


 この国で貴族の子どもに家庭教師がつくのは大抵5歳の誕生日を過ぎてからだ。

 本当ならそれまでに書庫や兄の教材からこの国の子どもの一般的な学力レベルを調べて置くべきなんだけど、その家庭教師が来るのが今日なのだ。


 もう諦めて腹をくくるしかない。


 むしろ家庭教師が来る前で良かったと思うべきなんだと思う。

 前回まですごい頭いい子が突然バカになったり、その逆になったりしたら怪しまれるしね。

 というか、私だったらそんな子どもの家庭教師とかすっごくイヤだし。

 会う度に頭の出来が違う子どもとか、雇い主の目を気にしたり自分の教え方が悪いのかと不安になったりで胃薬と親友になれそうだもん。


 

 それにしても、お母様の期待がすごい。

 お母様は国内でも上から数えたほうが早いくらいの有力貴族の出身で、優秀な官僚を輩出している家柄の長女だった。

 そのせいか、一族のそれなりに濃い血を受け継ぐ自分の子どもが優秀じゃないはずないと思っているのだ。


 4つ上の兄のときは長男で次期当主であることもあり、お母様の期待は今以上に凄かったらしい。

 ちょうど、お父様に愛人がいるかもしれないと噂があった時期であったこともありお母様の気がたっていたのも悪かった。

 元々総合的に見て中の上くらいの学力だったらしい兄は実母からの凄まじい期待が重圧となり結果として本来の力の7割も出せなかったそうだ。


 使用人の噂では、日に日に期待を増すお母様にお兄様はますます萎縮してしまい増々実力を発揮出来なくなるという負のスパイラルが続いたらしい。

 結局、お父様が愛人の噂を知りお母様の誤解を解き和解したころにはお母様はスッパリと兄を見限り両者の関係は拗れに拗れた後だったそうだ。


 まあ、そんなことがあったので一応お父様も気にかけてくれてはいるようではあるが微妙に信用できない。


 というのも、お父様が自分の時には全く気にも留めなかったのに一人娘の私の番になると口を出してくるのが気に入らないお兄様がそれとなくこちらを見て来るのだ。

 別に見られて困ることはないが、うっとおしいのでお父様にはさっさと気づいて対処して欲しいものだ。

 5歳の幼女に家庭内のゴタゴタのとばっちり食らわせるとかありえないしね。


 まぁ、いろいろ考えてる間に家庭教師の先生は到着したみたい。

 聞いた感じ、お兄様の幼少期と同じすっごく厳しい強面の男の人らしいんだけどどうなんだろう。

 なんでも噂を丸ごと信じるのはどうかと思うけど、私前世の学校は厳しい先生と優しい先生の2人がいたときいっつもクラス分けは優しい先生にしか担当されてなかったから厳しい先生といきなり組んでやっていけるか心配だな。



 と、思っていた時期が私にもありました。

 家庭教師、めっちゃイケオジでした。


 何だろう、この漂う苦労人感。

 前世の最推しキャラだった日本の経済を回す系イケメンの出て来る国民的推理アニメ映画に出てるメガネの人のような容姿。

 しわのない衣服、これは3徹とかしたら良い感じにくたびれた感出るのだろうか。

 ヤバい、課金してぇ。


 思うこと僅か数秒。

 本当はもっといろいろ自家発電しながらニヤニヤしたかったのだが、近くにお母様が居る以上あまり悟られるような行動はまずい。

 彼が礼儀作法の先生ではないとはいえ見られて報告されても厄介だし、別ルートでお母様に知られるのもアウトだ。

 

 ちょっとくらいならいいかも知れないけど、積もり積もって5歳で母親と関係が拗れるとかちょっと重すぎる。

 それをやったお兄様には悪いが折角の人生、もうちょっと穏便に行きたい。



 「はじめまして、ルビア・ソルヴィエでございます。」


 うん、我ながら作法の授業まだの割にはよく出来た幼女っぷりじゃないなんて考えながらお母様のマネをして美しいカーテシーを意識した挨拶をする。

 これは正解だったらしく、お母様もニッコニコだ。

 教えずともきちんと挨拶が出来たことがよほど嬉しいらしい。


 まあ、挨拶のやり方自体はあっているかわからないけどスカートが長くて足元が見えなくなっているため足の動かし方がちょっとぐらい違っても気づかれないと言うのも良かったのだろう。

 普段は子供ということもあってもう少しスカート丈の短いドレスも着たりするのだけど、今日は家庭教師とはいえお客様が来るということもあっていつもより大人しいデザインにしたので裾が床まであるタイプなのだ。

 

 それに、前世で小学生までとはいえバレエを習っていたのも大きいと思う。

 振り付けを覚えたりしたので、いきなりでもそれっぽく出来るようになっていたのだ。

 前世のときは結構いろんな習い事をしたけど、このスキルは本当にいろんなところで役立っていたように思う。


 家庭教師の彼もかわいい幼女のかわいい挨拶に少しだけ口角を上げて挨拶してくれた。

 でも、よく見ていないとわからないくらい僅かに上がっただけだからこれはお兄様も気づかずに厳しくされてると思っちゃっても仕方ないかも知れない。

 たぶん本当は優しいけど表情筋が仕事しないせいで勘違いされるタイプの人だと思う。


 因みに、先生の名前はアイザック・ミューイだった。

 前世のメガネの彼とは掠りもしない名前だった。

お久しぶりです、ちょこっと足しました!


お察しの方もいるかと思いますがあの方カッコいいですよねー


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ