クロとシロ
夏は暑いよね、
まぁ暑いから夏なのか。
そんな初夏のある日の出来事です。
今年は……というか、年々夏の暑さが厳しくなっている気がするな。
今日もまだ七月にもならないのに朝からガンガン日が照っている。まぁ僕らには特に影響はないんだけどね。
「クロちゃん、おはよ〜!」
あ、向こうから僕を呼ぶ声がする。シロちゃんだな。今日も僕の真っ黒な身体と違って、綺麗な白い姿が眩しい。
「おはよう、シロちゃん。今日はどうしようか」
「え、どうって……いつもすることは同じだよ」
シロちゃんは14本の手足をモジモジさせながら、僕のことを見つめてくる。
そんな恥ずかしがることなのかな。
え? 14本の手足はおかしくないかって?
いや、全然普通だろうよ。むしろ、普通って何本なんだ? 100本くらいあるのか?
「シロちゃん、今日は少し向こうの僻地まで行ってみようか」
「えっ! あんな向こうまで。クロちゃん、危なくない? 私、ちょっぴり怖い……」
シロちゃんはどちらかというと怖がりな方だ。まぁ女の子だから仕方ないよね。そういう時に守るのが男子の勤めだからね。
「大丈夫だよシロちゃん、僕がついてる。今日はあっちの土を浄化しにいくよ」
そうなのだ。僕らは大地を、土を清めるという能力を持っている。まぁ他にもあるにはあるんだけど……
その時!!
巨大な葉っぱが頭上から舞い降りてきた。
「危ない! トランスフォーム!!」
僕はシロちゃんと共に身体を球体化させた。これが僕らのもう一つの能力だ。
この状態での僕らは無敵だ、何も敵はない。
いや……丸呑みされてしまうと終わりかもしれないが、物理的な攻撃にはだいたい耐えることができるはずだ。
巨大な葉っぱの落下にもなんなく耐え、僕らは通常形態に戻った。
「さぁ、シロちゃん行こう」
「うんっ、クロちゃん。ちゃんと手を繋いでね」
どれが手だ……と思いながら、14本の手足の一つをシロちゃんに絡ませる。少し移動しにくいな、と思いながら。
ん? なんなんだ君は? と聞いたのかい?
そう。
僕たちは……
誇り高き、ダンゴムシだ!!
シャキーーン!!
じゃあ、またね。
ん、ん、ダンゴムシかい!!
はじめに言ってよね〜!
つづく……のだろうか?




