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今日は2話投稿します。
さてさて、ナナさんはどんな料理をするのか…。
「かなり心配だな…食べれるものが出てくると良いけど…」
「私、ちゃんと作れますよ!!」
〈ナナside〉
厨房にたどり着き、いざ!勝負…ではなくて。漸く料理を作れるよ。道のりは遠かったよ…。どんな食材が有るのかな。結局、保存庫で食材を選べなかったし、ニーアさんが補充してくれていてくれたら良いけど…。
厨房のイメージは中世の調理場だったんだけど、ここのは厨房と言うよりシステムキッチンだった。
……あ~れ~?文明は中世位じゃなかったの?最高神様…。後で聞いてみよう。
「ん?なんだろこれ。」
あちらの世界で言う冷蔵庫らしきモノにメモ用紙みたいな物が張り付いていた。
その紙を触ってみようと近付くと複雑な模様が浮かび魔法陣が書かれていた。
なんだろ…ニーアさんが伝言でも書いたと思ったんだけど。魔法陣って冷蔵庫(仮)は開けるなって事なの?
そんな事を考えていると、魔法陣の書かれたメモは光だした。
「たぶんそこで考え混んでるだろうから、ここに伝言を残す。」
メモに書かれた魔法陣からニーアの声がきえた。もしかするとこの魔法陣は音声を録音して特定の人物が近付くと録音していた音声を再生させるモノだったのかもしれない。魔法陣から聞こえるニーアの声は話を続ける。
「このメモが張ってある箱はお前も知っての通り冷蔵庫で間違いないぞ。この中にある食材は好きに使っていい。どうせマーサの事だから俺の分も頼んだだろう。
マーサはお節介だからな。俺達の婚約でかなり張り切っているから覚悟しておいた方が良い。勿論事情は知ってると思うけど。
でだ、俺の記憶が確かならこの厨房はシステムキッチンだったハズだ。使い方は彼方の世界と大差ないから使い方は大丈夫だろう。お前が不器用でなければ。電子レンジは無いがオーブンはあるから使いたかったら使うと良い。聞きたい事があるなら後で聞いてくれ。
追伸、俺は食べ物の好き嫌いは無いから好きに作るように。後、調味料は上の棚、調理道具は調理台の引き出し、鍋類はシンクの下の棚に入っているから。以上…」
彼方の世界の私の家より豪華なキッチンだった。ニーアさん料理出来たんだね。
私要らなくね?
そして伝言を終えたメモは魔法陣が消えてただのメモ用紙に戻った。こんな便利な魔法があったんだな…。これって一般的じゃ無いよね?ニーアさん魔法得意なのかな…。たぶんこの伝言魔法(仮)物凄く面倒くさと思うよ。魔法陣だけでも描くの大変だよ私なら…イヤ、描けない。絶対無理。
気を取り直して冷蔵庫お開けて材料を見よう。えーと…
「先ずは、野菜室と思う一番下…[ガラッ]……スライド式!」
まさか異世界でスライド式、しかも冷蔵庫を開けるとは思ってなかったよ。
ニーアさんは彼方の世界の事覚えている転生者だからこんな便利なモノ作ったのかも。これって一般的なのかな。
この国異世界人が結構来てたみたいだから異世界の文化や技術も数多く有るのは知識の本で知ったけど、冷蔵庫やIHキッチンが有るとは…予想外だ。嬉しい方のね♪
材質は金属製で少し重そう。でも野菜室の引き出しはとてもスムーズに引けた。
生憎私は冷蔵庫の構造なんて知らないけど、魔力で動いているのかも。イヤ、ソレしか思い付かない。どうなってんのこの国。
で、気になる中身は…。レタス、キャベツ、ニンジン、トマト…。林檎にオレンジ、後なんだろコレ…マッシュルーム?と大根…。どんな基準で選んだんだろう。
次は冷凍室。氷と氷と氷漬けの肉、鶏肉かな?後色んな野菜とか椎茸らしきモノ。
解凍しないと判別不可能だね。
…次々、最後は扉式の冷蔵室。何と両開きだ。どっちの扉からでも開ける…便利だな~どうなってんのホント。
で、中身は、玉子、冷凍されてない肉、たぶん豚肉かな?バター、チーズ、ハムにベーコン。後色々ツッコミたいけどワインと残り物のおかず(煮物的な何か)コレは秋刀魚だよねコレ。
………秋刀魚を焼こう♪
善は急げ。魚用のグリルもコンロに付いてるし!後はお米が有れば尚よし…後醤油有るかなぁ……
〈ニーアside〉
ナナのやつ大丈夫か?一応、伝言用魔法紙飛ばしておいたけどなぁ。なんか今一頼りないと言うか…。
そろそろ仕事も終わるし様子見がてら昼食でも食べに行くかな。
変なものが出ないと良いけど…
この頃ナナさんはヒロインじゃなくて主人公何じゃないかと私の脳内会議で議論してたんだけど。
「よっぽど暇なんだな」
ソレで一応結論が出ました。
「私、ヒロインじゃなくて主人公なの?」
ナナさんのポジションはヒロイン兼主人公兼読者様視点(仮)に決まりました♪
「読んでくれてる読者様がいたらな」
Σ(ノд<)




