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幕間 アルクトス・ベア解体とまかない

お読みいただき、ありがとうございます。

私は料理人として働きながら、執筆活動も続けています。


今回のお話では、調理に関するエピソードを多めに入れました。

書いているうちに調理師としての血が騒いでしまい

気づけばかなり長くなってしまいました……。


少し現実の話をさせてください。

2011年、焼肉店のユッケによる集団食中毒が発生しました。

今から十五年ほど前の出来事で、尊い命が失われています。

当時の報道に触れたとき、「自分の仕事は命に関わる仕事なのだ」と

身が引き締まるような恐れを覚えたことを今でも思い出します。


肉には必ず危険が潜み、扱いは慎重でなければなりません。

作中に出てくる


「汚したら全部捨てる。――分ける。

可食部、内臓類、廃棄。混ぜない。迷ったら止まれ」


という言葉は、物語のためのセリフであると同時に、現場で守るべき大切な原則でもあります。


また、筋引きの場面では「コツ」をできるだけ分かりやすく

言葉にすることにこだわりました。焼く場面、食事場面

も表現を詰めて書いています。

臨場感とともに楽しんで読んでいただけたら嬉しいです。


解体場はフェルナ園の裏手

石造りの作業小屋だった

床は水で流せるよう緩く傾き、壁には吊りフック。

隅には氷箱と凍結庫。木札と炭筆、桶が三つ

――「可食部」「内臓類」「廃棄」と書かれて並んでいた。

サンは袖をまくり、革手袋の紐を締め直す。

ロルフも真似て手袋を整えた。

解体台の上には、巨大なアルクトス・ベア。

この上に乗せるのも大変だった

残った職員総動員でやっと乗せた。

霜を抱いた毛並みが鈍く光り

魔獣だった重みが小屋の空気まで沈めている。


「最初に言っとく。ここは戦場じゃない。厨房だ!」


サンは桶を指で叩いた。

「汚したら全部捨てる。――分ける。

可食部、内臓類、廃棄。混ぜない。迷ったら止まれ」


ロルフが息を飲む。「……止まります」


サンは刃物の置き場を決め、ロルフの視線を桶へ戻した。

「なんで分けると思う」

「……使い道のため?」

「それもある。でも一番は汚染を止めるためだ」


「内臓」の札を指す。

「腹の中には汚れがいる。胃や腸、尿の袋。

少しでもこぼせば台に広がる」

次に「可食部」。

「肉は吸う。触れたら匂いと傷みが早くなる。

北でも同じだ。だから分ける」

最後に「廃棄」。

「触らない方がいいものは最初から隔離する。

迷ったら止まれって言ったのは

そこで“適当”をやると全部が台無しになるからだ。


ロルフはもう一度札をなぞった。

「混ぜない……」と呟く


「よし。じゃぁはじめる。」

「はい。」

サンはロルフの手元に自分の手を添え

刃の角度だけ教える。

皮と脂は粘る。刃で勝とうとせず

剥がして、引いて、待つ。

小屋の中に作業音が響く


毛皮へ移ると、サンは淡々と言った。

「ベアは毛が厄介だ。肉に落ちた毛は消えない。

刃は補助。引っ張って剥がす」

「毛をつけるなよ。」

「はい。」

鎧みたいな毛皮が少しずつ外れ

姿が“食材”に近づいていく。

サンはその都度短く指示した。

「出たらすぐ桶へ。」

「はい。」

ロルフは札を見て、手を止めずに分け続ける。


最後は運べる大きさに分割する。

「力任せに折るな。関節を探してそこから切り離せ」

「はい。」

「骨はノコでで切る」

骨ノコの乾いた音が続く

部位が用途を持った塊として揃っていった。


一区切りつくと、サンは煮込み向きの肉を少しだけ別にし

札を付けた。

「今日は冷える。根菜と煮る。塩と香草で十分」

ロルフが頷く


「今日の肉は本当に綺麗だなぁ~」

サンが肉を見て嬉しそうに言う

ロルフも肉を眺める

「……..」


残りは保存工程へ。サンが氷箱と凍結庫を開け

冷気を逃さないよう言う。

「小分け。一回で使う量。まず氷箱で温度を落としてから凍結庫だ」


ロルフは包み、木札に炭筆で書いた。

「煮込み」「挽肉」「焼き用」「出汁」

――そこに日付と「アルクトス・ベア」

園の印。

扉が閉まると、小屋に“終わった”静けさが落ちた。


「……教えてくれて、ありがとうございます。」

深々と頭を下げて言うロルフの言葉に

サンは手袋を外しながら返す。


「礼は要らないよ。――この経験を無駄にしないようにな。」


その言葉は、作業小屋の冷気よりも鋭く

「ロルフの胸に残った。」


「ふぅ〜」と、思わず溜息が漏れた。

疲れが一気に押し寄せたのか

ロルフは作業小屋の隅に腰を落としていた。


間髪入れず、サンの声が飛ぶ。

「ロルフ、まだ終わってないぞ!」

「えっ」

「片付けが残ってるだろ!」


ロルフは肩をすくめるようにして

ゆっくり立ち上がった。

桶を回収し、札を外し、床の脂と水気を流す。

刃物は布で拭ってから所定の場所へ。

台も壁も、汚れが乾く前に落とす。

――汚れは一度残すと

次に広がる。


冷えた水で床を流し最後に、

氷箱と凍結庫の扉を確かめ

木札の字が読めることを確認する。

ロルフは息を吐いて、ようやく背中を伸ばした。


「よし。だいたい終わったな」

サンが言う。


ロルフは頷きかけて

――そこで、サンが指示する。

「ロルフ、風呂に入ってから厨房に来い」

「……風呂?」

「解体の後は身体についた匂いを落とす。

髪も爪もだ。厨房は“清潔に”だからな」


ロルフは一瞬だけ目を丸くしたが

すぐに小さく笑って返事をした。

「……はい。行ってきます」


作業小屋の冷気の中、サンは淡々と頷いた。


――――


ロルフは風呂を先に上がった。

髪の先はまだ湿っていて

湯の熱が皮膚の内側に残っている。

厨房に入ると

作業小屋から持ち帰った木箱が目に入る。

中身は二つ。背中から切り出しておいた上等な塊と

まかないの煮込用肉だ。


ロルフは箱に手を伸ばしかけて

――止めた。サンが来るまで待とう。


流しで手を洗い直す。指の間、爪の裏まで。

作業台を拭き、まな板を置く。包丁も並べる。

鍋は火にかけず、空のまま準備だけした。


扉が開いたのは少し後だ。冷気を連れてサンが入ってくる。

髪の先から湯気がほどけ、肩にかけたタオルがまだ温かそうだった。


「待たせたな」

「準備だけしてました」

「ありがとう。」


サンは木箱を開け、背の塊をまな板の中央に置いた。

「先にサーロインだ。煮込みは後」

ロルフが瞬きする前に、理由を伝える。

「切り出しで出る筋で、だしを取る。あれを捨てるのはもったいない。


サンの筋引きの指導が始まった。


「まず、包丁は寝かせて握れ」

サンは自分の手元を見せる。握った手の親指を、包丁の上にそっと乗せた。

「親指は添えるだけだ。力はここで制御する」


ロルフが真似をするのを待って、サンは続ける。

筋と肉の間に包丁を根元まで刺す。


刺したら、親指で押したまま

サンは左手で筋をつまみ、引っ張りながら刃をほんの少しだけ立てる。


「立てる量は、ほんの少し。立てすぎると筋を切るよ」


刃先を立てた瞬間、サンは筋を包丁の峰に被せるようにして、下方向に力を入れた。


「そのまま引っ張る。包丁は根元から先まで――大きく使って走らせろ」


一連の動きは、短く、静かだった。

筋だけがきれいに外れ、肉の表面がつるりと光る。


ロルフも同じように筋引きをする。だが、うまくいかない。刃が迷い、筋が途中で切れ、表面がざらつく。


見かねたサンが声をかけた。

「肉の表面がガタガタになる。何度も細かく動かすな」


「……っ」

ロルフは手を止める。


「お前と私のを比べてみな」

ロルフは目を凝らして見比べた。

「サンさんのほうは……肉の表面がピカピカだ。……俺のはガタガタです……」


落ち込みながら言うロルフに、サンは筋の方を指さす。

「ロルフ、そこの筋を見てみな。お前の筋には、まだ肉がいっぱい付いてるだろ」

ロルフは息を飲んで、黙ってうなずいた。

「それじゃダメなんだ。筋は筋だけにする。肉を連れていくな」


「はい、分かりました……」


サンは一瞬だけ口元をゆるめた。

「でもな。お前の筋は肉がついてる分、私の筋より旨いだしが取れる。」

「旨い鍋になるよ。」

「そんなぁ~」

ロルフは情けない声を出して、さらに肩を落とす。


「ロルフ、湯を沸かして。沸騰したらこの筋を入れて、五分ほどボイルしておくれ」

「はい、分かりました」


ロルフが鍋に火を入れると、ほどなく湯が細かい泡が立つ、筋を落とす。

湯が一度静かになり、すぐまた泡が立つ。


ロルフはタイミングを見て

ボイルした筋を引き上げた。

水気を切ると、サンがそのまま鉄板に

並べてオーブンへ滑り込ませる。

焼くつもりらしい。


「ロルフ、そこの野菜をざく切りにしといてくれ」

「はい」

「ニンニクは横半分。生姜はスライスだ」


香味野菜は人参、玉ねぎ、ニンニク、生姜。

ロルフは言われた通りに切り揃え、まとめてボウルへ寄せた。


サンは木箱に残った脂の塊を指で示す。

「肉は焼く直前に切る。先に――このベアの脂を焼いて、焼き脂を作ろう」

「焼き脂……」


ロルフはフライパンを熱し、筋脂を落とした。

じゅっと小さく鳴って筋脂はみるみる縮む。

透明な脂が底に溜まり

食欲をそそる匂いがふわりと立ち上がった。


「いい匂いだろ。この脂で肉を焼く。」

サンが言う。


オーブンの扉が開く。筋の表面が少し色づき

香ばしさが混じった湯気が漏れた。


「今度は、さっき切った香味野菜を

その筋の上に乗せて」

サンは短く指示する。

「少し焼いてくれ」


「はい」


ロルフは野菜を筋の上に散らし

再びオーブンへ押し込んだ。


サンは鍋に水を張った。

「ロルフ。オーブンの筋、脂と汁を切って鍋に入れてくれ」

「はい」


ロルフが鉄板を傾けると、香ばしい脂と焼き汁がとろりと落ちる。

サンはロルフがそれを鍋に入れるのを

確認してすぐに火を入れた。


「沸いたら弱火。アクは引いておけ」

「分かりました」


湯が静かに揺れ、表面に浮くものをロルフがすくう。

火加減ひとつで香りも色も変わることを、今はもう身体が覚え始めていた。


二時間が経ったころ、サンが鍋を止めた。

粗い網で一度こし、さらに細かい網でこし直す。

落ちる雫は澄んでいて、湯気の匂いが変わった。


サンが言った

「……よし。だしができた」

それを横で聞いていた

ロルフは思わず息を吐く。

「ふぅ〜」

サンは鍋に蓋をして言った。

「ひと段落だ。休憩にしよう」

「はい」


「マレナ〜!」

サンの声に、テーブルへクロスを掛けていたマレナが小走りで寄ってくる。

「サンさん、なんでしょう?」

「ロルフと私にコーヒーを淹れてくれないか」

「分かりました。少々お待ちください」


しばらくして、二人の前に湯気の立つカップが置かれた。

ロルフが口をつけると、苦みが身体の奥まで落ちていく。


サンはカップを持ったまま、さらりと言った。

「ロルフ。今日はお前が肉を焼け」

「えっ……俺がですか?」

「ああ。そうだ」


ロルフが戸惑いながら聞き返す。

「俺で……いいんですか?」

「いいも何も。お前はもう一人前だ」


ロルフの顔が、ぱっと弾けた。

「……は、はい! 分かりました!」


――――


のんびりとした時間が過ぎた。


サンが重い腰を上げる。神経を使う作業が続いたせいか

自分が思うより疲れが溜まっている顔だった。


「ロルフ。さっき脂を取った筋脂、細かく切って

――もう一回カリカリに焼いてくれ」

「はい! 分かりました!」


ロルフが元気よく返事をして包丁を動かし始めると

サンはもう一度声を張った。

「マレナ〜」

テーブルにクロスを掛けていたマレナが顔を上げる。

「なんでしょうか?」

「忙しいところ悪いが、門でみんなが帰って来るのを見ていてくれないか」

「大丈夫ですよ。もう大体、準備はできましたので」

マレナは足早に門へ向かった。


サンはオーブンを開け、鉄板を差し込んでいく。

その間に、ロルフのフライパンからは「カリ、カリ」と乾いた音が立った。

筋脂はみるみる小さくなり、香ばしい匂いだけが濃く残る。


筋脂を焼き切ったロルフが振り返ると、

サンが重そうに鉄板を入れているのが見えた

「料理長、手伝いますよ」

「悪いね。お願いするよ」

ロルフは残りの鉄板をオーブンへ入れていく。


一通り整うと、サンが言った。

「準備できた。試し焼きしよう」

そしてロルフの目をまっすぐ見て、短く付け足す。

「私が焼いて見せる。よく見てな」

「はい、分かりました」


「肉を一枚、切ってもらっていいか」

「はい。二センチほどでいいですか?」

「それで頼む」


ロルフが厚みを揃えて切っている間に

サンはフライパンへ焼き脂を入れて火にかけた。

透明な脂がゆっくり温まり、匂いが立ち上がる。


「料理長、切ってきました」

ロルフが肉を差し出す。


サンは受け取りながら言う。

「ロルフ、よく見てな。まず肉に塩と黒胡椒だ。

片面だけ。必ず焼く直前」


ロルフが息もせず凝視する。


「次はフライパン。そろそろ白い煙が上がる」

言った通り、うっすらと煙が立ちはじめた。

「煙が出たら肉を入れる。入れたら――動かすな。

焼き色が付くまで待つ。三十秒ほどで、うまそうな色が来る」


「はい」


サンは肉を置き、手を引いた

焦げる音が小さく太くなる。

「ここで火を弱めて一分。次に塩胡椒をして

素早くひっくり返す」

裏返した瞬間、香りが弾けた。

「また火を強めて三十秒。色を付けたら弱火で一〜二分。

肉の厚さとお客さんの好みによって調整する」


ロルフが頷く。

サンは最後に釘を刺した。

「赤い汁が表に浮いてきたら

ちょうど半分くらいの火の入りだ。覚えときな」


十分ほどに思える短い時間の後、サンは肉をまな板へ移した。

血が出る前――ぎりぎりのところだ。


「ロルフ、切ってみてちょうだい」

「はい」


包丁の刃を焼き上がった表面に当てた瞬間

「カリッ」と微かな音がした。

香ばしい匂いがふわりと広がる。

刃を沈めると、包丁の重みだけで切れてしまうほど柔らかい。

切り分けた肉がゆっくり倒れ、艶のあるローズピンクの断面が現れた。

脂が光を帯びて滲み、肉汁になって切り口から溢れる。


ロルフは言葉を失った。


サンは一切れを鉄板へ移し、追い焼きをかける。

ジュッ――という音が立ち、香りが厨房いっぱいに届いた。


「さぁ、食べよう」

サンの声で、やっとロルフが動き出す。

「はい……いただきます」


舌に乗せた瞬間、脂が淡雪みたいにすっと解けた。

噛みしめようと歯を立てたのに、その必要がない。

肉の甘みと旨味がとろりと広がり、余韻が長く残る。


「……なんなんだ、この肉は」

呆然とするロルフに、サンも小さく笑った。

「信じられないくらい美味いなぁ……」


二人はしばらく、無言のまま食べ続けた。


――その時。

門に出ていたはずのマレナが

慌てた足音と一緒に厨房へ駆け込んできた。


いつもおとなしいマレナが、珍しく声を張り上げる。


「帰って来ましたよ〜!!」


その声が食堂じゅうに響き


料理人の戦いの始まりを告げた。



片付けも終わり戦いは料理人の

圧勝で終わった。

疲れたはいるが清々しい疲れだ。


「ロルフさっき取った出しで

いつもの鍋を作っておくれ。」

「はい、分かりました。」


「私はガーリックライスを作るよ。」

と言いタルケビシュを取り出す。


乾燥茸を塩で発酵させた黒い液体だ。

濃いうま味があるのが特徴的な

調味料である。


フライパンを熱っさずニンニクスライスを

加え弱火でカリカリにする。

カリカリになったら細かく切って置いた

筋脂を加え炒める

ご飯を入れて切るように炒める

ご飯がほぐれたら、フライパンのまわりから

茸醤を垂らし入れる

塩じゃ出せないこくが出る。


ジュ〜と言う音と共に香ばしい香りが

広がる。


ロルフが言う

「美味しそうな香りですね。」


「そうだろ」と言いながら

最後にネギを加え完成する。


皿に盛り付け終わると

鍋も出来た様でテーブルに運ばれて来た。


「アレン味見したのか?」

「しましたよ」

「どうだった?」

「同じ材料なのに塩だけでこんなに

美味しいとは思いませんでした。」


嬉しそうに

うんうんと頷くサン


「マレナ片付け済んだかい?」

「はい終わりました。」


それじゃぁ~ご飯にしよう。

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。


第14話は、物語としては「幕間」に近い立ち位置なのに、やっていることはほぼ厨房の一日……という回になりました。解体から始まり、筋引き、だし取り、試し焼きまで。サンとロルフの手元を追いかけながら書いていたら、私自身もいつの間にか“仕込みの呼吸”に引っ張られて、止まれなくなっていました。


この回で描きたかったのは、派手な技術よりも、段取りと清潔が味を作るという当たり前の強さです。

「汚したら全部捨てる」「混ぜない」「迷ったら止まれ」――この言葉は、料理の世界では格好いい決め台詞ではなく、明日も厨房を回すための現実のルールです。ロルフがそれを“手順”として覚えていくのが、少しでも伝わっていたら嬉しいです。


そして今回、調味料の話を少し。

本当は“醤油”を出したい気持ちはありました。ですが、地球の醤油は思いつきで簡単に作れるものではない、と私は思っています。仮にサンの旦那が日本人だったとしても、材料も環境も道具も違う世界で、いきなり「いつもの醤油」を用意できるのは不自然ですし、安易に登場させることにはどうしても抵抗がありました。


だからこそ、この世界のやり方で醤油の“役割”に近づける道を選びました。茸醤タルケビシュは、そのための一つの答えです。便利さをそのまま持ち込むのではなく、この世界の暮らしと手間から生まれる味として描けたら――そんな意図があります。今後も、調味料や料理を「現場の積み重ね」として物語に置いていけたらと思っています。

そこを楽しみにしていただけたら幸いです。


それでは、また次話で。


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