十一月二十七日_____四十話目
お読みいただきありがとうございます。
不定期更新中。しばらくは週1くらいの更新にさせて下さい。
前々から考えていた自転車をホームセンターにて購入。
その売り場の近くで売られていたものに目が付いた。
おもちゃの弓矢セット〜小ぶりの弓と吸盤の付いた矢が十本。
これ、あの板間で衝立立てて撃ち合いとかやったら面白いかなー?などと考えてしまった。
俺の中の少年が目を覚ましそうだよー!という事で大人の余裕をもって10セット購入。
自転車の前籠に入れて自宅へ…何と楽チンなことか、ちょっと感動してしまう。
スピードを出すと寒いので大人し目にのんびりと。
ほんの少しいつもと 視点と速度が変わるだけで結構な変化があるものだと感心する。
帰宅すると玄関に聳える赤鳥居の周りを威真若が一人掃き掃除している。
「いま、ただ今〜。」
「とーちゃんお帰りなさい!」
「一人で掃き掃除か、偉いなあ。ぽことすずは?」
「『まじかる☆まりりん』ごっこしてて、ぼくちゃんばら苦手だから…。」
威真若はちゃんばら苦手だったのか…ならば これ。早速、弓の布教だ。
「そうか。ちゃんばらダメならこれやってみるか?」
「これ…?」
「弓矢セット。的を狙うから安心して遊べるぞ。」
「ありがとう!とーちゃん!」
いそいそと道具を片して家に入る威真若、何というか微笑ましい。やはり男の子は良いなあ。ヤンチャクレ過ぎるのも困るけど相手をしていて楽しい。
自身の幼い頃と比べられるからだろうか。
「ただ今ー。」
「お帰り、とーちゃーん!」ごすっ! 「うごっ!」
「ちちうえ〜!お帰り〜!」ごすっ! 「ぐがっ!」
最近若干育ったのか威力が増している気がするんだが………。
「二人とも、同時は辞めなさい。あと、玄関先は危ないからここでは禁止。」
言って聞かせるが聞いちゃいない。
「いま君のあれ、ぽことすずちゃんのはー!?」
「ちちうえ。………すずも欲しい。」
ちょっと溜め息でちゃう…。
「玄関先でタックルしないの約束出来るなら上げるぞ。」
「「はい!」」
返事は良いんだよなあ、返事は。
因みにこの約束は今月三度目である。
「はい、これ。」
「うわあ!ありがとう、とーちゃーん!」 ごすっ! 「んげっ!」
「ちちうえ〜!ありがとう〜!」ごすっ! 「うぐっ!」
「〜〜〜〜〜〜〜〜っ!」
約束はどうした!声にならない叫びを上げるが二人はオモチャを持ってとっとと中に入ってしまった。
「お兄ちゃんお帰りなさい。」
「ただいま、稚日。今日はゆめみちゃんは?」
「来てませんよ。なんでも櫛名田様のご両親が一緒に出かけるとかで。」
「ほーん。割と仲いいのかな?」
「ご両親交えてこっそり櫛名田様の花嫁修業しておられるそうですよ。」
愉快な話だ。本当、なんで他人事だとこんなに楽しいんだろう、この手の話題。
カツの奴はこの事を知らない筈だ。
でも教えない。理由はその方が面白いから。
「あいつらの夫婦の縁っていうのは繋げたんだよな。」
「バッチリです!」
くっくっくっ…そりゃあ良い!
「私とお兄ちゃんの縁くらいしっかり繋いだので生まれ変わっても安心です。」
「おい! ちょっと待て!」
「お兄ちゃん、今晩は肉じゃがですよ。すずとお風呂にどうぞ。」
稚日は そう言うと台所に消えてしまった。
裏の六畳間に入ると、そこは以前より手狭な三十畳の板の間になっている。
そこで三人ともが射的に夢中。
弓矢と言っても弦は釣り糸、矢に仕込まれたバネで飛ぶのだ。
有効射程は精々4mくらいまで。
正に『子供騙し』なのだが こう言った遊びは数人でやるととても楽しいのだ。
で、部屋に入って早速的にされたんだが、この場合どうすれば正解なんだろうな。
悔しいので俺もパッケージを開けて早速応戦する。
「おりゃあ!」ぴょーん
「ちちうえお覚悟ー!」ぴょーん
「えーい!」ぴょーん
「ふわわっ!」ぴょーん
「お兄ちゃんもすずも!もうすぐご飯ですから、お風呂早く入ってくださいね!」
怒られてしまった。
稚日って怒るとちょっと怖いんだよなー。
………ひょっとして仲間はずれが嫌だったのかな? 良し、明日誘ってみよう。
ヤマモオチも無いですが 日記調のお話なので元々の基本はこんなです。
書く分にはとても楽しいんですよ…独りよがりですみません。




