表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

27/27

意外とポンコツ

あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

少し短めですが新年一発目の更新は幻ノワです。

 新しい仲間を得ることができてほっとした半面、今回の戦いはやはり無謀だったかなと私は反省していた。

 セーブとロードがあれば最悪死んでしまってもやり直せるし、何なら死にながらパターンを覚えていくといったこともできた。

 頭では分かっていたつもりだったけれど、どうやら私の認識は存外甘かったようで、今回の戦闘で死にかけてようやくファンタジー世界で戦うことは命のやり取りがすぐそこで行われていることを実感した。


 コントローラーをポチポチしているだけで敵が倒れていく前とは違う。

 ターン制で一ターンに一度行動が保証されているわけでもない。

 正直言ってお腹をぶち抜かれた時はもうだめだと思ったけど、相手が吸血鬼でよかった。


 何か一つでも条件が違えば私はコンティニューできないゲームオーバーを迎えていたのだろうけど勝ちは勝ち。

 結果がすべて。

 この吸血鬼を手に入れて万々歳。

 初めての戦闘で疲れもあるし、もう用もない元ロザリアの住処を後にして帰路についているんだが……。


「ちょっと? そろそろ離れてくれない? もう十分血を吸ったんだから、私の首を舐めまわして血を飲むのはやめて。歩きにくいから自分で歩いて」


「もうちょっとだけ……減るもんじゃないでしょ?」


「私の血が減ってるんですけど!」


 吸血鬼にとっての天敵である太陽が顔を出すまでにはまだ余裕はあるけれど、戦闘後に少し長めに休憩の時間を設けてしまったためあまり長々と外を出歩くのは避けたい。

 というか今の私は模倣もしてないから普通の人間だし朝日を浴びても何の問題もないけどロザリアはそうじゃないからさっさと迷いの森の家に帰りたいのに……こいつはいつまでも私の血を吸っていてまともに歩く気もない。

 私にしがみついて首に顔をこすりつけてちゅーちゅー血を吸う様子からは、先程までの威厳ある吸血鬼の姿を想起することはできない。


「いいから離れて自分で歩け。それかロザリアの力で私の家に連れてってよ」


「無理よ。私が施したマーキングの所在はあなたであってあなたの家じゃない。マークしてないあなたの家に跳ぶことはできないわ」


 うん、ポンコツなのかな。

 いやまあ、能力の性質からしてその可能性は普通にありそうだけど。

 つまりはあれね。

 人にマークをつけたらその人をストーカーするってことなのね。


「だったらなおさらさっさとちゃんと歩いて! 朝を迎えて困るのはあなたなんだからきびきび歩く!」


「えー……はーい」


 こいつー、変わりすぎなんじゃない。

 ビフォーアフター違いすぎて私も困惑している。


「なんか思ってたのと違うね。戦ってた時のおねーさんはもっとかっこよかったのに」


 フラウ、、そうだよね。

 あの鬼気迫る感じも、カリスマ的な振る舞いも今はないもんね。


 あー、今からでもこのポンコツ吸血鬼返品できないかな。

 できないですか、そうですか。


 仲間にしてから欠点が浮き彫りになるなんて聞いてないよー。

 あと、首がロザリアの涎でべっとべとだから早く綺麗にしたい。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新作投稿も始めましたのでこちらもよろしければご一読お願いします! スピリット・スクランブル〜追放された精霊術師は封印されていたツンデレ闇精霊を蘇らせて最強に至る〜
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ