表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
The Goddesses We Love.  作者: 初月・龍尖
The only star I've ever wanted.
19/21

The boss next to me.


 

 無事? トリプルデートが終わりウタイを横に置いて運転しながら俺はぽつりと呟いた。

「チカが悪巧みをしたし俺も悪巧みをしてやるか」

 ぽっと出た呟きをするりと聞き取ってウタイは「キイくんが怖い顔をしてるッス」とふるりと身体を震わせた。

「いやー、ね? チカもユウも俺を驚かした訳だから俺からも驚かしを、って思ってなあ」

「驚かしって、何をするんスか?」

「んー、適当な夜景を見ながら話そうぜ」

「ッス」

 俺は車を走らせ夜景のキレイなレストランへ向かった。

 道中の車内は静寂に包まれていた。

 立てばアイドル、黙ればアイドル、口を開けば野性的。

 自分でもそれを解っているからだろう、誰かが話さないとウタイは口を開かないしごく身内以外にはなるべく口調が変わる。

 車を走らせる事数分で記念日に利用しているレストランに辿り着いた。

 山の中腹にあり店内から街の夜景が一望できる。

 まあ、予約無しのゲリラ突撃だったので窓側の席は全部埋まっていたが。

 

 夜景の見える様で見えない一番奥の席に通され適当に料理をオーダーした所で俺はウタイの左手をとった。

「ウタ、ウタイ。いきなりで悪い。俺と結婚してくれ」

 言いながらウタイの薬指に指輪を着けた。

 ウタイは突然の事に慌てる、事も無くきゅっと唇を合わせ真っ直ぐな視線で俺を見つめていた。

 指輪を着け終わると俺の手をきゅっと握って一呼吸置いてから「ッス」とだけ言った。

「解ってたって顔だな」

「……ッス」

「もしかしたらシユさんとアマさんに聞かされてた、とか?」

「……ッ」

 ぽっとウタイの頬が赤く染まる。

「そんな顔も出来るんだな、ウタイ。可愛いな」

「うちは、可愛くなんて……」

「可愛い。自身を持て、アイドルなんだから」

 そうだ、ウタイはアイドルなんだ。

「俺だけのって言ったらファンから袋叩きになるな」

「ならねッス。キイくんはうちの倶楽部のボスみたいな立ち位置ッスから」

「マジで言ってる?」

「議会の時に出てるらしいッスよ。オカシラが居ないと調子でねえなって」

「オカシラって誰だよ。つーか、ファンミーティングを議会って言うな」

「なんて言っても中身は変わらないッスから」

「まー、そうだけどよ。お前、アイドルなんだぜ?」

「うちは、もうキイくんの妻としての道でもいいんスけど」

「言う様になったな」

「言わせてるのはキイくんッスけど」

 真っ直ぐ見つめてくるウタイの視線がなんだかむず痒い。

 そんな俺を見てウタイはにやりと笑った。

「同志の言った通りスね。同じ顔してッス」

「何の同志で、何の同じ顔だ……」

 訳が分からん。

 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ