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お好み異世界優良物件(家)  作者: 妃 大和


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もどきじゃないのは世界初のはず

以前の文章を見直したところ間違った言葉が多々ありました。分かりにくかったり混乱の原因となっていたかと思います。申し訳ありませんでした。一応直したことをお伝えしておきます。でもまだあるかも……

 いつものように唱える。

「【ステータスオープン】」


 ~~~~~~~~~~~~~~~

 ミーチェ・モーリー

 人族 15歳 女性

 レベル:5

 体力:283 精神:380 魔力:36 運:888

 鑑定スキル:Lv.5

 錬金スキル:Lv.5

 気配察知スキル:Lv.4

 浄化スキル:Lv.4

 開拓スキル:Lv.4


 ~~~~~~~~~~~~~~~


 うーむ。

 この世界に合わせて私の体は再構成されたはずなのに、魔力と私は相性が悪いらしい。自分でもかなり錬金をがんばったと思うのに、魔力はほとんど増えていなかった。

 運はともかく、他はどれも数値が増えている。どういう基準か今ひとつわからないが、今の私では使えば数値もレベルも上がるようだ。


(以前読んだ異世界ものの話の中では、魔力枯渇を起こすと魔力の容量が増えていたんだけど。倒れるくらい完全に枯渇させないとだめかしら)


 この世界の人は世間一般に魔力は3桁あるらしい。

 でも最初と比べて私も2割は増えていると思えば快挙といえるだろう。


 精神も増えたし何とかなるかな、と私はこの世界初のコンクリートの錬成陣を作成することにした。

 まずはハリポテから買ったペンでコンクリートもどきの錬成陣を真似して布に書いていく。

 真ん中に材料を置くスペースの丸、すぐ外に材料と割合を、全てが溶けるほどの高温と圧力を加える指示を、精錬、安定化、混合、反応促進と次々に真似して書き込んで円を大きくしていく。アラビア語のような読めそうもない字なのに理解して書けるという不思議体験をするうちに、どんどん陣は大きくなっていった。


「最後に付け足しの超高温焼成。安定化に冷却っと。ふんっ。【定着】」


 高温焼成はアルミニウム粉を抽出する錬成陣をマネして作成したときにも書いたので失敗はないと思う。

 もともと多かった工程が更に増えている。より大きくなった円を閉じて錬成陣を完結させて完成である。

 布に書かれた紫色のインクがパチッとピンク色に光って、黒色となって残った。魔力が持っていかれたのを感じる。

 一仕事終えて、私の息は上がっていた。


「できたー。よね」

「げぎょ」


 カメチャンの同意を得て、私は成功を確信した。


「次は実際にもどきではないコンクリートを錬成しよう」


 錬成陣の中心にいつものように指示された材料を並べる。念のため魔力回復ポーションを1本飲んでから【発動】させた。

 ――モワッ

 そこにはコンクリートもどきよりやや白っぽい灰色の粉が小山となってあった。


「【鑑定】 うん、コンクリートの素が完成しているね。こっちの方が強度が上がって劣化も遅いみたい。これに水と砂利を加えればコンクリートとなって頑丈な家が建てられるわ」

「げぎょ」


 うれしくなった私はカメチャンの周りをクルクルとまわった。

 もどきでないコンクリート作成を考えてからすでに数ヶ月が経過している。地道な努力が目に見える結果として表れた。やりがいがあるってものだ。


「でもよく考えたら木材とコンクリートだけでこんなに時間かかっていちゃ、完成まで何年かかるかわからないわよね。砂利を集めたら、プロの職人さんの力も借りた方がいいかなあ」


 私は片付けをして、考えながら宿屋へと戻ったのだった。




「ぼけっとするんじゃないよ。ちゃんと前を見て歩かないと転ぶよ」


 今日も掃き掃除をしているおとめに足元を箒で払われながら声をかけられた。

 すっかり馴染んだ通う道となったようで気が付けばちゃんと宿屋へ帰り着いていたのだ。


「あんたにオレンデから伝言だよ。頼まれたものが出来たってさ」

「あ、ありがとうございます。わかりました。明日にでも行ってみますね」


 頼んでおいた薄い板が出来たようだ。

 この間置いてきた丸太で出来た板の量では、家を作る土台の囲いとするには全く足らない。

 物置でもまずは作ろうか。井戸はあるし、雨を防いで寝起きする作業小屋としてもいい。

 ここ『宿屋 乙女の吐息』は食事も美味しいし部屋も清潔で心地良い。でも自分の土地へと通うにはそれなりの時間がかかるのだ。それに宿代もかかる。


(家を建てるって大変だわ)


 あらためて思う。

 でも急ぐことはない。自分が納得できるものを作れば良いのだ。ライフワークなのだから。

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